N1 Service Provisioning System 4.1 インストールガイド

第 11 章 N1 Service Provisioning System 4.1 の管理

この章では、N1 Service Provisioning System 4.1 のバックアップと復元の方法を説明します。 この章の内容は次のとおりです。

N1 Service Provisioning System 4.1 アプリケーションの起動

Solaris OS、Red Hat Linux、IBM AIX システムでのアプリケーションの起動

次の表に、Solaris OS、Red Hat Linux、IBM AIX システム上で N1 Service Provisioning System 4.1 アプリケーションを起動するコマンドを一覧表示します。 N1SPS4.1-home には、アプリケーションのホームディレクトリを指定します。

表 11–1 Solaris OS、Red Hat Linux、IBM AIX アプリケーションの起動コマンド

アプリケーション 

コマンドパス 

起動コマンド 

Master Server 

N1SPS4.1-home/server/bin/

cr_server start

Local Distributor 

N1SPS4.1-home/ld/bin/

cr_ld start

Remote Agent 

N1SPS4.1-home/agent/bin/

cr_ra start

CLI クライアント 

N1SPS4.1-home/cli/bin/

cr_cli start

Jython 版の CLI クライアント 

N1SPS4.1-home/cli/bin/

cr_clij start

Windows システムでのアプリケーションの起動

Windows システムでは、Master Server、Local Distributor、Remote agent は「サービス」パネル、CLI クライアントは DOS ウィンドウから起動します。

Master Server、Local Distributor、Remote Agent のいずれかを起動する場合は、「スタート」メニューの「すべてのプログラム」をクリックし、「管理ツール」、「サービス」の順にクリックします。 「サービス」パネルで、アプリケーション名を選択し、起動します。

表 11–2 Windows Master Server、Local Distributor、Remote Agent 用として起動するサービスの名前

アプリケーション 

起動するサービスの名前 

Master Server 

N1 Service Provisioning System 4.1 Server 

N1 Service Provisioning System 4.1 PostgresSQL Server 

N1 Service Provisioning System 4.1 IPC Daemon 

N1 Service Provisioning System 4.1 Database Preparer 

Local Distributor 

N1 Service Provisioning System 4.1 Distributor 

Remote Agent 

N1 Service Provisioning System 4.1 Agent 

Windows システム上で CLI クライアントを起動する場合、DOS プロンプトに次のいずれかのコマンドを入力します。 N1SPS4.1-home にはアプリケーションのホームディレクトリを指定します。

表 11–3 Windows CLI クライアントの起動コマンド

アプリケーション 

コマンドパス 

起動コマンド 

CLI クライアント 

N1SPS4.1-home/cli/bin/

cr_cli.cmd start

Jython 版の CLI クライアント 

N1SPS4.1-home/cli/bin/

cr_clij.cmd start

Master Server のバックアップと復元

ソフトウェアには、Master Server を完全にバックアップし、復元するユーティリティが付属しています。 これらのユーティリティは、N1SPS4.1-home/server/bin ディレクトリに格納されています。

バックアップまたは復元対象として、Resource Manager と Postgres データベース、またはいずれか一方を選択できます。 デフォルトでは、Resource Manager ディレクトリと Postgres データベースの内容がバックアップまたは復元対象となります。 いずれかのコンポーネントのバックアップまたは復元を省略したい場合は、適切なコマンド行引数を指定します。

ProcedureMaster Server のバックアップを作成する

始める前に

Master Server のバックアップを作成する前に、Master Server を停止する必要があります。 比較などのタスクと同様に、実行中のプランやプリフライトも停止します。


注意 – 注意 –

バックアップスクリプトの実行時には、出力ディレクトリの指定も忘れないでください。 出力ディレクトリを指定しないと、バックアップファイルは N1SPS4.1-home/server/bin ディレクトリに格納されます。 Master Server をアンインストールし、再度インストールする場合、このディレクトリ内のバックアップファイルは削除されます。 したがって、Master Server を復元することができなくなります。


手順
  1. Master Server を停止します。

  2. Master Server 上で、スーパーユーザー (root) か、アプリケーションを所有するユーザーになります。

  3. バックアップスクリプトが格納されているディレクトリに移動します。


    % cd N1SPS4.1-home/server/bin
    

    N1SPS4.1-home にはアプリケーションのホームディレクトリを指定します。

  4. 次のように入力して、バックアップを開始します。


    % ./cr_backup.sh options
    

    cr_backup.sh コマンドには、次のオプションを指定できます。

    -b

    Master Server のベースディレクトリ

    -q

    Quiet (対話なし) モード。 情報メッセージは出力されない

    -nors

    リソースストアのバックアップを省略する

    -nodb

    Resource Manager だけをバックアップする

    -o directory

    バックアップファイルの保存先ディレクトリを指定する。 バックアップスクリプトは、ユーザーが指定したディレクトリに対する書き込み権を持っているかどうかを検証し、書き込み権がない場合はエラーを生成する。

    ディレクトリを指定しないと、ファイルは N1SPS4.1-home/server/bin ディレクトリに保存される

    -z

    UNIX の圧縮方式でバックアップファイルを圧縮する

    -1 logfile

    デフォルトの logfile ファイルではなく、指定の logfile ファイルにログを出力する

    -gz

    PATH に gzip が指定されている場合、バックアップファイルを gunzip で圧縮する

    -shutdown

    ユーザーに確認しないで Master Server を停止する

    -u

    この情報を出力する

    -h

    この情報を出力する

    まだ停止していない Master Server プロセスがある場合、処理を継続すると、検索、プラン、比較など、実行中のすべてのタスクを取り消して Master Server プロセスを停止するという警告メッセージが表示されます。

  5. バックアップを継続する場合、y を入力します。

    バックアップの進捗状況と、バックアップ tar ファイルの場所が表示されます。

    Master Server が再起動します。

ProcedureMaster Server を復元する

始める前に

復元を行うためには、データを含まない Master Server のインストールが必要です。

手順
  1. Master Server を停止します。

  2. Master Server 上で、スーパーユーザー (root) か、アプリケーションを所有するユーザーになります。

  3. バックアップスクリプトが格納されているディレクトリに移動します。


    % cd N1SPS4.1-home/server/bin
    

    N1SPS4.1-home にはアプリケーションのホームディレクトリを指定します。

  4. 次のように入力して、復元を開始します。


    % ./cr_restore.sh options
    

    cr_restore.sh コマンドには、次のオプションを指定できます。

    -b

    Master Server のベースディレクトリ。

    -b オプションを指定してバックアップファイルの復元先ディレクトリを指定しないと、ファイルは現在のディレクトリ N1SPS4.1–home/server/bin に復元される。 ユーザーがこのディレクトリに対する書き込み権を持っていない場合、エラーが生成される

    -q

    Quiet (対話なし) モード。 情報メッセージは出力されない

    -nors

    Resource Store の復元を省略する

    -nodb

    データベースの復元を省略する

    -f backupfile

    backupfile ファイルの内容を復元する

    -l logfile

    デフォルトの logfile ファイルではなく、指定の logfile ファイルにログを出力する

    -t temp_directory

    temp_directory ディレクトリに一時ファイルを保存する

    -overwrite yes

    復元時に既存のデータを上書きする

    -u

    この情報を出力する

    -h

    この情報を出力する

    スクリプトは、バックアップファイルにエラーがないことを検証します。 さらに、まだ停止していない Master Server プロセスがある場合、処理を継続すると、検索、プラン、比較など、実行中のすべてのタスクを取り消して Master Server プロセスを停止するという警告メッセージを表示します。

  5. 継続する場合は、y を入力します。

    現在データベース内にあるデータをバックアップファイルのデータで上書きするという警告メッセージが表示されます。

  6. 継続する場合は、y を入力します。

    復元処理が継続されます。 続いて、Master Server が起動します。

Remote Agent のバックアップと復元

Remote Agent を手動でバックアップしたい場合は、エージェントを停止し、N1SPS4.1-home/data ディレクトリの内容を安全な場所へコピーします。 Remote Agent を復元したい場合は、エージェントを停止し、保存したディレクトリの内容をコピーします。

N1 Service Provisioning System 4.1 のバージョンとビルド番号の確認

Solaris OS、Red Hat Linux、IBM AIX システムで、インストール済みのアプリケーションのバージョンやビルド番号を確認したい場合は、アプリケーションの起動コマンドに -version または -build オプションを指定します。


% N1SPS4.1-app/server/bin/cr_app -option

Windows システム上で、インストール済みのアプリケーションのバージョンやビルド番号を確認したい場合は、DOS プロンプトから ShowBuild -version コマンドを実行します。


C:\> N1SPS4.1-app/server/bin/ShowBuild -version