N1 Service Provisioning System 4.1 ユーザーガイド

ホストタイプの操作

ホストタイプは、機能、場所、または設定などの属性の組み合わせに基づく、ホストに関するユーザー定義可能な分類です。 ホストタイプに各ホストを割り当てることにより、最も重要な特性によりホストを簡単にグループ化できるようになります。 たとえば、Web サーバーとして使用されるホストに対してあるホストタイプを定義し、データベースサーバーに使用されるホストには別のホストタイプを定義する、といったことが可能です。 Web サーバーのホストタイプには、LocationWebServer_UserWebServer_GroupHTTP_Port、および HTTPS_Port などの属性が含まれる場合があります。 データベースサーバーのホストタイプには、LocationDB_DirectoryDB_InstanceNameDB_Port、および DB_SecurePort などの属性が含まれる場合があります。

ホストタイプを使用すると、データセンター操作が実行される際の設定値を動的に設定することができます。 たとえば、Web サーバーのホストタイプを定義すると、このホストタイプに HTTP ポート変数を含めることができます。 このホストタイプのホストに対してインストールを実行すると、インストールプランで各ホストの HTTP ポート変数を自動的に設定することができます。

プロビジョニングソフトウェア を使用してユーザーが管理する各ホストには、デフォルトのホストタイプである crhost か、ユーザーが定義したホストタイプが割り当てられます。 各ホストで使用できるホストタイプは 1 つだけです。

デフォルトのホストタイプ

N1 Service Provisioning System ソフトウェア には、デフォルトのホストタイプである crhost が含まれています。 デフォルトでは、全ホストにこのホストタイプが割り当てられます。 crhost タイプには、次の 2 つの属性が含まれています。

これらの属性にはデフォルト値はありません。 ホストを定義する際に、各ホストに これらの値を指定する必要があります。 crhost ホストタイプは、修正や変更ができません。

ホストタイプの属性

ホストタイプは、その名前と属性により区別します。 属性は名前と値がペアになっています。 各属性はデフォルト値を取ることができます。

たとえば、Web アプリケーションが動作するプロダクションサーバーには、ホストタイプ production_web_hosts を定義できます。 次の表に、このようなホストタイプの例を示します。

表 4–3 ホストタイプの属性の例

属性名 

デフォルト値 

コメント 

name 

なし 

ホストの名前。 この属性は crhost ホストタイプから継承される。

description 

なし 

ホストの説明。 この属性は crhost ホストタイプから継承される。

location 

San Francisco 

ホストが存在するデータセンターの名前。 この例では、組織は San Francisco のデータセンターにサーバーの大半を配置している。 そのため、ユーザーはこのデフォルト値を作成している。 

host_role 

web 

データセンターでホストが果たす役割の識別子。 デフォルトでは、この変数には値 web が割り当てられ、ホストが Web サーバーとして動作することを示している。 

web_port 

80 

この Web アプリケーションへのアクセスにユーザーが使用するポートの番号。 この変数はホストタイプのリストの中にあるため、プラン、コマンド行、および Web ページからアクセス可能で、動的に設定できる。 

ホストの属性は文字から始まる必要があり、スペースを含むことはできません。

ホストタイプに新しい属性を追加すると、属性とそのデフォルトは、そのタイプの各ホストに追加されます。 ホストタイプから属性を削除すると、そのタイプの各ホストからそれらの属性が完全に削除されます。 属性の名前を変更することはできません。属性は、削除して新しい名前を使用して再度追加することのみ可能です。これにより、属性値はそのタイプの全ホストでデフォルトにリセットされます。

個別のターゲットマシンであるホストを定義する際には、ホストのホストタイプにより指定される属性の値を個別に無効にすることができます。 無効にされないデフォルト値は、ホストに適用されます。

ホストタイプのユーザーインタフェース

ホストタイプオブジェクトには、左側のナビゲーションメニューにある「Administration」リンクをクリックしてアクセスします。

「Hosts Types」ページ

「Host Types」ページでは、ホストタイプのリストを表示し、ホストタイプを作成することができます。

「header area host types」カラムのヘッダー領域内で、いずれかの並べ替え矢印をクリックすると、ホストタイプリストを並べ替えることができます。 昇順と降順のどちらかの矢印をクリックして、目的の並べ替え順序を選択します。

「Host Types」ページには、次のフィールドがあります。

(チェックボックス)

ホストタイプをマークして、ホストタイプを削除する際の削除対象に含めます。

「Host Type」

ホストタイプオブジェクトに名前を付ける、ユーザー定義可能なテキスト文字列です。

「Description」

ホストタイプオブジェクトを説明する、オプションのユーザー定義テキスト文字列です。 この属性は プロビジョニングソフトウェア によっては使用されませんが、ユーザーに有意義な情報を提供できます。

「Action」

ホストタイプの作成、特定のホストタイプに関する詳細情報の表示、特定のホストタイプの検索のいずれかを行うために、ほかのホストタイプ関連のページに移動するリンクです。

「Actions for Checked Host Types」

チェックしたすべてのホストタイプを完全に削除します。

「Hosts Types Details」ページ

「Host Types Details」ページでは、特定のホストタイプの情報と属性を表示および変更することができます。

「Host Types Details」ページには次のフィールドがあります。

「Host Type」

ホストタイプオブジェクトに名前を付ける、ユーザー定義可能なテキスト文字列です。

「Description」

ホストタイプオブジェクトを説明する、オプションのユーザー定義テキスト文字列です。 この属性は プロビジョニングソフトウェア によっては使用されませんが、ユーザーに有意義な情報を提供できます。

「Attributes」

配備の一部の側面を制御できる、ユーザー定義可能なオブジェクトです。 たとえば、ポートを呼び出す属性を定義し、そのデフォルト値を 1020 に設定することができます。これを使用すると、アプリケーションの通信ポートを設定することができます。 この属性はホストタイプの作成時に設定されます。

この領域には、ホストの属性に関する情報が表示される 2 つのフィールドがあります。

  • 「Attribute」 - 属性名が表示されます。

  • 「Default Value」 - 属性のデフォルト値が表示されます。

「Other」

ホストタイプの表示/非表示を切り替えることができます。

Procedureホストタイプリストを表示する

手順
  1. 左側のナビゲーションメニューで、「Administrative」をクリックします。

    HTML ユーザーインタフェースには、「Administrative」ページが表示されます。

  2. 「Administrative」ページで「Host Types」をクリックします。

    HTML ユーザーインタフェースには、「Host Types」ページが表示されます。

Procedureホストタイプの詳細を表示する

手順
  1. 左側のナビゲーションメニューで、「Administrative」をクリックします。

    HTML ユーザーインタフェースには、「Administrative」ページが表示されます。

  2. 「Administrative」ページで「Host Types」をクリックします。

    HTML ユーザーインタフェースには、「Host Types」ページが表示されます。

  3. 目的のホストタイプがある行を見つけ、「details」をクリックします。

    HTML ユーザーインタフェースには、そのホストタイプの「Host Types Details」ページが表示されます。

Procedureホストタイプを作成する

手順
  1. 左側のナビゲーションメニューで、「Administrative」をクリックします。

    HTML ユーザーインタフェースには、「Administrative」ページが表示されます。

  2. 「Administrative」ページで「Host Types」をクリックします。

    HTML ユーザーインタフェースには、「Host Types」ページが表示されます。

  3. 「Host Types」ページにあるテーブルの先頭の行で、新しいホストタイプの名前と簡潔な説明を入力し、「create」をクリックします。

    HTML ユーザーインタフェースには、その新しいホストタイプの「Host Types Details」ページが表示されます。

  4. そのホストタイプに割り当てる各属性に対して、次の操作を実行します。

    1. 「attributes」テーブルで、「attribute」カラムに属性の名前を入力します。

    2. 属性にデフォルト値を割り当てる場合は、「default value」カラムにその属性のデフォルト値を入力します。

    3. 「action」カラムで「add」をクリックします。

  5. ホストタイプを非表示にする場合は、「hidden」というラベルのチェックボックスをクリックします。

  6. ホストタイプを保存するには、「save」をクリックします。

Procedureホストタイプを編集する

手順
  1. 左側のナビゲーションメニューで、「Administrative」をクリックします。

    HTML ユーザーインタフェースには、「Administrative」ページが表示されます。

  2. 「Administrative」ページで「Host Types」をクリックします。

    HTML ユーザーインタフェースには、「Host Types」ページが表示されます。

  3. 目的のホストタイプがある行を見つけ、「details」をクリックします。

    HTML ユーザーインタフェースには、そのホストタイプの「Host Types Details」ページが表示されます。

  4. 変更する各属性に対して、次の操作を実行します。

    1. 「Host Type」フィールドには、新しい名前を入力します。

    2. 「Description」フィールドには、新しい説明を入力します。

    3. 「attributes」テーブルでは、「attribute」カラムに新しい属性の名前を入力します。

    4. 属性にデフォルト値を割り当てる場合は、「default value」カラムにその属性のデフォルト値を入力します。

    5. 「action」カラムで「add」をクリックします。

    6. 既存の属性の、上下への移動、または削除を行います。

  5. ホストタイプを非表示にする場合は、「hidden」というラベルのチェックボックスをクリックします。

  6. ホストタイプ保存するには、「save」をクリックします。

ホストタイプ用の CLI コマンドの概要

表 4–4 に、ホストタイプを管理する際に使用できる CLI コマンドの一覧を示します。 CLI コマンドの詳細については、『N1 Service Provisioning System 4.1 リファレンスガイド』を参照してください。

表 4–4 ホストタイプを管理するための CLI コマンド (hdb.ht)。

タスク 

CLI コマンド 

hdb.ht.la 

全ホストタイプを一覧表示する。 

hdb.ht.del 

ホストタイプを削除する。 

hdb.ht.lo 

ホストタイプに関する情報を取得する。 

hdb.ht.add 

ホストタイプを追加する。 

hdb.ht.mod 

ホストタイプを変更する。