N1 Grid Service Provisioning System 5.0 システム管理者ガイド

仮想ホスト

仮想ホストは、ほかのサービスのホストとして使用されるサービスを表します。

仮想ホストの特性

仮想ホストは、論理的な配備ターゲットを表します。たとえば、WebLogic 仮想ホストは配備ターゲットとして WebLogic アプリケーションサーバーを表します。

仮想ホストは、配備されるコンポーネント (ここでは Web アプリケーション) とターゲットとなるコンポーネント (ここでは、アプリケーションサーバー) 間のインタフェースを提供します。

WebLogic に Web アプリケーションを直接配備すると、各ホスト上で、アプリケーションサーバーのカスタム管理コンソールを操作しなければなりません。代わりに、プロビジョニングシステム内で仮想ホストを使用して、仮想ホストに Web アプリケーションを配備し、仮想ホストが WebLogic に構成情報を提供するように設定できます。この機能は、Web アプリケーションを複数のホストに一度に配備しなければならない場合に、特に便利です。

以下に、仮想ホストに供給される情報の例と、仮想ホストとリモートマシン上で実行されるサービス間の相互作用において使用される情報の例を示します。

配備を手動で行う代わりにプロビジョニングシステムを使用すると、次のような利点があります。

仮想ホストは、1 台の物理ホスト上で複数のアプリケーションインスタンスを維持する場合にも便利です。これらのホストにより、物理サーバーと、サーバー上で実行されるアプリケーションとの間を明確に区別できます。この区別は、相互作用によって機能する複数のアプリケーションを管理する場合に特に便利です。

各仮想ホストは特定のサービスを表すので、仮想ホストの定義はほかのサーバーに移行しないでください。たとえば、使用している WebLogic アプリケーションサーバーを別の物理ホストに移行する必要がある場合は、アプリケーションを移行してから、新しい仮想ホストを作成します。 仮想ホストを別の物理ホストに移行しようとすると、Master Server には、移行されるアプリケーションサーバーに関する誤った情報を含むレコードが格納されます。

ターゲット可能コンポーネント

ホストは手動で作成するか、ターゲット可能コンポーネントと呼ばれる特殊なコンポーネントによって作成します。ターゲット可能コンポーネントは、さまざまなサードパーティプラグインで利用可能です。

ターゲット可能コンポーネントは、コンポーネントとプランが、インストールまたは呼び出しのターゲットとして使用する必要のあるサービスを表します。ターゲット可能コンポーネントがインストールされると、そのコンポーネントは仮想ホストまたは物理ホストを作成します。作成されたホストは、ターゲット可能コンポーネントと、ほかのコンポーネントおよびプランとのインタフェースとして機能します。

ターゲット可能コンポーネントがインストールされると、事前定義された情報に基づいてホストが作成されます。情報には、以下の値が含まれます。

ターゲット可能コンポーネントによってホストが作成されたあと、ホストの説明とホストタイプの属性を変更できます。

ターゲット可能コンポーネントの新バージョンがインストールされると、ターゲット可能コンポーネントのホストは、新しいターゲット可能コンポーネントの情報で更新されます。

ターゲット可能コンポーネントがアンインストールされると、作成されたホストも削除されます。