N1 Grid Service Provisioning System 5.0 プランとコンポーネントの開発者ガイド

第 4 章 プラン

プロビジョニングシステムによって管理されるホスト上で処理を実行するには、プランを使用します。

この章の内容は次のとおりです。

プランの管理

プランの管理には、N1 Grid Service Provisioning System ソフトウェアのブラウザインタフェースを使用します。ブラウザインタフェースに表示されるページに、プランの表示方法と管理方法に関する情報があります。

プランを管理する以外に、プランの作成および実行を行えます。それについては、この章の後で説明します。

CLI でプランを処理することもできます。「プラン CLI コマンドの概要」を参照してください。CLI コマンドについての詳細は、『N1 Grid Service Provisioning System 5.0 コマンド行インタフェース (CLI) リファレンスマニュアル』を参照してください。

Procedureプランを編集する

手順
  1. 該当するプランの「Details」ページにアクセスして、「Advanced Edit」をクリックします。

  2. XML を変更するか、またはそのプランの新しい XML をインポートします。

    別のシステムからプランをインポートするには、次のどちらか一方を実行します。

    • ファイルのフルパスを入力して「Replace」をクリックします。

    • 「Browse」をクリックしてファイルを検索し、「Replace」をクリックします。

  3. プランをチェックインします。

    • 「Check In」をクリックして、同じ名前でプランを保存します。

      「Plans」ページが表示されます。

    • 「Check In As」をクリックして、別の名前でプランを保存します。

      プランをチェックインすることを示す新しいページが表示されます。バージョン番号が増します。

  4. 「Continue To Check In」をクリックします。

プランの作成

自動生成方式でプランを作成したり、カスタムプランを作成したり、または自動生成されたプランをカスタマイズすることができます。

プロビジョニングシステムでは、複数のdirect-run proceduresからなるプランを自動生成できます。このプランは、そのまま使用することも、XML を使ってより複雑なプランのテンプレートとして保存することもできます。

複数のコンポーネント、複数のホストセット、またはその両方の調整を必要とする配備では、プランを作成し、プロビジョニングシステム XML スキーマを使用して処理を定義します。このような処理として、依存性チェック、およびアプリケーションのコンソール上でコマンドを実行するスクリプトの作成などがあります。作成したプランは、プランリポジトリにチェックインする必要があります。

Procedure自動生成プランを作成する

自動生成プランは、コンポーネントの内部から作成します。

始める前に

プランを生成するためには、プランを生成するコンポーネントが含まれるフォルダに対して、Create、Edit 、Delete のアクセス許可を持つユーザーグループに属する必要があります。

手順
  1. ナビゲーションメニューから「Components」を選択します。

    「Components」ページに、チェックイン済みコンポーネントの一覧が表示されます。

  2. 「Change Folder」をクリックします。

  3. コンポーネントを作成するフォルダの名前を指定し、「Change to Selected Folder」をクリックします。

    「Components」ページに、指定したフォルダに含まれているコンポーネントの一覧が表示されます。

  4. 該当するコンポーネント名をクリックします。

    そのコンポーネントの「Details」ページが表示されます。

  5. 「Component Procedures」表から、プランに含める手続きを選択します。

  6. 「Component Procedures」表の下部にある「Generate Plan With Checked Procedures」をクリックします。

    生成されたプランの「Advanced Edit」ページが表示されます。

  7. 「Plan」フィールドに新しいプランの名前を入力します。

  8. 「Check In」をクリックします。


    注 –

    次のようなメッセージが表示される場合があります。「Warning - plan names and/or paths differ」。これは、指定したプラン名が XML モデルで指定されたプラン名と異なることを意味します。フィールドに入力したプラン名に基づいて、XML モデルが更新されます。


  9. コンポーネントのチェックインを確認します。

    1. 指定したプラン名が正しいかどうかを確認します。

    2. 必要に応じて、コンポーネントの新しいバージョン番号を選択します。

    3. 「Continue To Check In」をクリックします。

    新しいプランの「Details」ページが表示されます。

Procedureカスタムプランを作成する

プランは、TurboXML などのスキーマ検証エディタを使用して作成するか、ブラウザの「Advanced Edit」ページ上で作成できます。

ここでは、XML エディタで作成したプランをインポートする手順について説明します。

手順
  1. プランを作成します。

    XML スキーマ要素については、『N1 Grid Service Provisioning System 5.0 XML スキーマリファレンスガイド』の第 2 章「コンポーネントと単純プランにより使用される共有スキーマ」『N1 Grid Service Provisioning System 5.0 XML スキーマリファレンスガイド』の第 4 章「プランのスキーマ」を参照してください。

  2. ブラウザインタフェースを起動し、「Plans」ページにアクセスします。

  3. 作成するプランの名前と簡単な説明を入力して「Create」をクリックします。

    そのプランの「Advanced Edit」ページが表示されます。

    プロビジョニングシステムは、そのプランの XML スケルトンを作成します。

  4. 「Plan Definition」フィールドで次の作業を行います。

    • プランの XML を入力します。

    • ローカルシステムに格納されているプランをインポートする場合は、ファイルのフルパス名を入力するか、または「Browse」ボタンをクリックします。次に、「Replace」をクリックします。

  5. 「Check In」をクリックします。

    プランをチェックインすることを示すウィンドウが表示されます。プランにはバージョン 1.0 が割り当てられます。

  6. 「Continue To Check In」をクリックします。

プランの実行

プランを実行するには、そのプランを事前にプランリポジトリにチェックインしておく必要があります。プランを実行すると、指定したホスト上でそのプランが処理を実行します。

preflightは、シミュレーションされた UNIX® 環境に対するプランのシミュレートを実行し、配備に影響を与える可能性のあるエラーまたは潜在的なエラーの有無を調べて報告します。プリフライトは必ず、配備に先行しますが、単独の処理として実行できます。

詳細なプリフライトを実行することもできます。この場合は次の作業を行います。

Procedureプランを実行する

次の手順に従い、ブラウザインタフェースでプランの「Details」ページからプランを実行します。

始める前に

プランの変数を設定するために必要なインストール情報が揃っているかどうかを確認してください。

プランを実行するには、実行するプランが含まれるフォルダに対して、Allow on Host Set 許可を持つユーザーグループに属する必要があります。

手順
  1. プランの「Details」ページにアクセスして、「Run」をクリックします。

    プランの「Run」ページが表示されます。

  2. 「Plan Parameters」領域で、配備するコンポーネントに適した変数設定を選択します。

    • このコンポーネント用の変数設定がすでにある場合は、メニューから該当する設定値を選択します。

    • メニューに適切な設定値がない場合は、「Select From List」をクリックします。

      「Select Variable Settings From List」ウィンドウが表示されます。

      • 別のコンポーネントの変数設定を使用する場合は、「Import Set」をクリックします。

        「Import Variable Settings」ウィンドウが表示されます。

        1. 必要に応じて、インポートする変数設定を持つコンポーネントが含まれているフォルダにアクセスします。

        2. コンポーネントのバージョンを選択します。


          注 –

          変数設定はコンポーネントのバージョンごとに異なる場合があります。


        3. 「Import Variable Settings」をクリックします。

          インポートされた変数設定が表に表示されます。

        4. 「Select」をクリックします。

      • 新しい変数設定を作成する場合は、「Create Set」をクリックします。

        「Select Variable Settings From List」ウィンドウが表示されます。

        1. 表上部のテキストフィールドに、新しい変数設定に使用する名前を入力します。

        2. 変更するコンポーネント変数を選択します。

          表のセルが強調表示され、テキストフィールドが表示されます。

        3. コンポーネント変数の新しい値を入力します。

        4. (省略可能) 変更する変数値ごとに、手順 b と c を繰り返します。

        5. 変数設定値の更新後、「Save」をクリックします。

          テーブルに新しい変数設定が表示されます。

        6. 「Select」をクリックします。

  3. コンポーネントの配備先を指定します。

    • ホストを指定するには、「Target Host」フィールドにホスト名を入力するか、「Select From List」をクリックしてホストを選択します。

    • ターゲットホストセットを選択する場合は、「Target Host Set」メニューからホストセットを 1 つ選択します。

  4. 「Plan Variables」領域で、設定する変数を構成します。

    構成する変数があるかどうかは、プランの内容によって決まります。

  5. 「Options」領域で、詳細プリフライトを実行するかどうかを指定します。

    このプリフライトでは、Remote Agent 上で実行されるプランの各手順をシミュレートすることにより、詳細プリフライトの内容は次のとおりです。

    • リソースのインストール

    • <execNative> 呼び出し

    • ファイル変換

    • ファイルの削除 (リソースのアンインストール時)

    詳細プリフライトを実行すると、プリフライトの所要時間が長くなります。

  6. (省略可能) 同時に稼働するホスト数を制限するには、用意されたフィールドにプランを実行するホスト数を入力します。

    複数のホストで同時に同じプランを実行する場合、すべてのホストで 1 つのステップを完了しなければ、どのホストも次のステップを開始できません。ホスト数が多すぎると、次のステップが開始されるまでにネットワーク接続がタイムアウトする可能性があります。

    たとえば、ホスト A が最初のステップを完了してから、次のステップを開始するまでの間隔が長すぎる場合があります。この場合、間隔が長すぎることが原因でネットワーク接続がタイムアウトします。

  7. (省略可能) プランまたはネイティブ呼び出しの全体的な実行時間を制限するには、用意されたフィールドに値を入力し、メニューから minute (分) などの時間単位を選択します。

    プランまたはネイティブ呼び出しの実行時間を制限すると、応答しないホストがあるためにプランの実行が途中で停止するのを防ぐことができます。

    プランの失敗を知らせる通知規則を設定しておくと、プランがタイムアウトした場合に、エラーが通知されます。

    通知規則の設定方法については、『N1 Grid Service Provisioning System 5.0 システム管理者ガイド』「電子メール通知の構成」を参照してください。

  8. コンポーネントを配備するかどうかをを指定します。

    • 手続きのプリフライトを実行するだけの場合は、「Run Preflight Only」をクリックします。

    • プリフライトに続いて手続きそのものを実行する場合は、「Run Plan (Includes Preflight)」をクリックします。

      プリフライトが失敗した場合、手続きは実行されません。

Procedure直接実行手続きによるコンポーネントの配備方法

コンポーネントのほとんどに、インストール、アンインストール、およびスナップショット手続きが含まれています。インストール済みのコンポーネントを管理するための制御手続きがコンポーネントに含まれる場合もあります。たとえば、制御手続きによってアプリケーションの起動や停止を行えます。

コンポーネントのチェックイン時にプロビジョニングシステムによって自動的に生成される、直接実行手続きの 1 つを使用できる場合もあります。この方式は、複数のコンポーネントやホスト間の同期が不要な単純な配備に使用します。

手順
  1. ナビゲーションメニューから「Components」を選択します。

    「Components」ページに、チェックイン済みコンポーネントの一覧が表示されます。

  2. 「Change Folder」をクリックします。

  3. コンポーネントを作成するフォルダの名前を指定し、「Change to Selected Folder」をクリックします。

    「Components」ページに、指定したフォルダに含まれているコンポーネントの一覧が表示されます。

  4. 該当するコンポーネント名をクリックします。

    そのコンポーネントの「Details」ページが表示されます。

  5. Component Procedures 表で、実行する手続きを決定して「Run」を実行します。

    プロビジョニングシステムによってプランが生成され、/system/autogen フォルダに格納されます。

    生成されたプランの「Run」ページが表示されます。

  6. 「Plan Parameters」領域で、配備するコンポーネントに適した変数設定を選択します。

    • このコンポーネント用の変数設定がすでにある場合は、メニューから該当する設定値を選択します。

    • メニューに適切な設定値がない場合は、「Select From List」をクリックします。

      「Select Variable Settings From List」ウィンドウが表示されます。

      • 別のコンポーネントの変数設定を使用する場合は、「Import Set」をクリックします。

        「Import Variable Settings」ウィンドウが表示されます。

        1. 必要に応じて、インポートする変数設定を持つコンポーネントが含まれているフォルダにアクセスします。

        2. コンポーネントのバージョンを選択します。


          注 –

          変数設定はコンポーネントのバージョンごとに異なる場合があります。


        3. 「Import Variable Settings」をクリックします。

          インポートされた変数設定が表に表示されます。

        4. 「Select」をクリックします。

      • 新しい変数設定を作成する場合は、「Create Set」をクリックします。

        「Select Variable Settings From List」ウィンドウが表示されます。

        1. 表上部のテキストフィールドに、新しい変数設定に使用する名前を入力します。

        2. 変更するコンポーネント変数を選択します。

          表のセルが強調表示され、テキストフィールドが表示されます。

        3. コンポーネント変数の新しい値を入力します。

        4. (省略可能) 変更する変数値ごとに、手順 b と c を繰り返します。

        5. 変数設定値の更新後、「Save」をクリックします。

          表に新しい変数設定が表示されます。

        6. 「Select」をクリックします。

  7. コンポーネントの配備先を指定します。

    • ホストを指定するには、「Target Host」フィールドにホスト名を入力するか、「Select From List」をクリックしてホストを選択します。

    • ターゲットホストセットを選択する場合は、「Target Host Set」メニューからホストセットを 1 つ選択します。

  8. 「Plan Variables」領域で、設定する変数を構成します。

    構成する変数の有無は、選択したコンポーネント手続きの内容によって決まります。

  9. 「Options」領域で、詳細プリフライトを実行するかどうかを選択します。

    詳細プリフライトでは、Remote Agent で実行することになっているプランの各ステップがシミュレーションされます。詳細プリフライトの内容は次のとおりです。

    • リソースのインストール

    • <execNative> 呼び出し

    • ファイル変換

    • ファイルの削除 (リソースのアンインストール時)

    詳細プリフライトを実行すると、プリフライトの所要時間が長くなります。

  10. (省略可能) 同時に稼働するホスト数を制限するには、用意されたフィールドにプランを実行するホスト数を入力します。

    複数のホストで同時に同じプランを実行する場合、すべてのホストで 1 つのステップを完了しなければ、どのホストも次のステップを開始できません。ホスト数が多すぎると、次のステップが開始されるまでにネットワーク接続がタイムアウトする可能性があります。

    たとえば、ホスト A が最初のステップを完了してから、次のステップを開始するまでの間隔が長すぎる場合があります。この場合、間隔が長すぎることが原因でネットワーク接続がタイムアウトします。

  11. (省略可能) プランまたはネイティブ呼び出しの全体的な実行時間を制限するには、用意されたフィールドに値を入力し、メニューから minute (分) などの時間単位を選択します。

    プランまたはネイティブ呼び出しの実行時間を制限すると、応答しないホストがあるためにプランの実行が途中で停止するのを防ぐことができます。

    プランの失敗を知らせる通知規則を設定しておくと、プランがタイムアウトした場合に、エラーが通知されます。

    通知規則の設定方法については、『N1 Grid Service Provisioning System 5.0 システム管理者ガイド』「電子メール通知の構成」を参照してください。

  12. コンポーネントを配備するかどうかを指定します。

    • 手続きのプリフライトを実行するだけの場合は、「Run Preflight Only」をクリックします。

    • プリフライトに続いて手続きそのものを実行する場合は、「Run Plan (Includes Preflight)」をクリックします。

      プリフライトが失敗した場合、手続きは実行されません。

プラン CLI コマンドの概要

次の pdb コマンドを使用して、プランを管理できます。

次の pe コマンドは、実行中のプランと関連付けられます。

プロビジョニングシステムの CLI コマンドについての詳細は、『N1 Grid Service Provisioning System 5.0 コマンド行インタフェース (CLI) リファレンスマニュアル』を参照してください。