N1 Grid Service Provisioning System 5.0 プランとコンポーネントの開発者ガイド

第 3 章 組み込みコンポーネントタイプ

組み込みコンポーネントタイプを使用すると、WebLogic、Microsoft Windows、および J2EE アプリケーションの一般的なコンポーネントをすばやくモデル化できます。これらのコンポーネントタイプにより、インストール、アンインストール、エクスポート、スナップショットなどの動作を、特定のコンポーネントと自動的に関連付けることができます。

基本製品の一部として、次のコンポーネントタイプを利用できます。

WebLogic や Microsoft Windows のアプリケーションなどのコンポーネントタイプは、プラグインにより利用可能です。詳細については、http://docs.sun.com/db/coll/1223.1 にアクセスして『N1 Grid Service Provisioning System 5.0 Plug-In Collection』を参照してください。

コンポーネントタイプ: system#file

コンポーネントタイプ system#file は、ターゲットサーバーから取得した単一ファイルを意味します。プロビジョニングシステムは、特別な後処理を行わなくても、ファイルを直接配備します。コンポーネントタイプ system#file には、インストール、アンインストール、およびスナップショット手続きが含まれています。

コンポーネントタイプ system#file では、次の変数を定義します。

ブラウズ

 

UNIX システム 

Microsoft Windows システム 

ルートパス

/

ホストまたはネットワーク上の物理ドライブリストをドライブ文字に対応づけます。リムーバブルメディアは表示されません。 

区切り文字

/

\

順序付け

ディレクトリのアルファベット順に表示 

選択方式

チェックインするファイルをユーザーが選択できます。ディレクトリをダブルクリックすると、ディレクトリの内容が表示されます。 

サンプルパス

/foo/foo.txt

C:\foo\foo.txt

特別

リンクは、ローカル名と指定された場所を示します。 

foo->/usr/bar

 

拡張制御手続き

コンポーネントタイプ system#file には次の手続きが定義されています。

コンポーネントタイプ: system#directory

コンポーネントタイプ system#directory は、ターゲットサーバーから取得したファイルとフォルダの集まりを表します。コンポーネントタイプ system#directory には、インストール、アンインストール、およびスナップショット手続きが含まれています。

コンポーネントタイプ system#directory では次の変数を定義します。

ブラウズ

 

UNIX システム 

Microsoft Windows システム 

ルートパス

ホストまたはネットワーク上の物理ドライブリストをドライブ文字に対応づけます。リムーバブルメディアは表示されません。 

区切り文字

順序付け

ディレクトリのアルファベット順に表示 

選択方式

チェックインするディレクトリをユーザーが選択できます。ディレクトリをダブルクリックすると、ディレクトリの内容が表示されます。 

サンプルパス

/foo/foo

C:\foo\foo

フィルタ

なし 

特別

リンクは、ローカル名と指定された場所を示します。 

foo/->/usr/bar/

 

拡張制御手続き

コンポーネントタイプ system#directory には次の手続きが定義されています。

コンポーネントタイプ: system#symbolic link

コンポーネントタイプ system#symbolic link は、ターゲットサーバーから取得した単一のシンボリックリンクを表します。プロビジョニングシステムは、ターゲットサーバー上に新しいリンクを作成することによって、シンボリックリンクを配備します。シンボリックリンクが示すファイルは、symlinkTarget 変数の値に基づきます。リンクのインストール位置にファイルが存在している場合は、新しいシンボリックリンクを作成する前に、それらのファイルが削除されます。

コンポーネントタイプ system#symbolic link には、インストール、アンインストール、およびスナップショット手続きが含まれています。アンインストール手続きは、結合先のファイルではなく、シンボリックリンクを削除します。スナップショット手続きも同様に、ファイルそのものではなく、シンボリックリンクが示すファイルの名前を取得します。

コンポーネントタイプ system#symbolic link では、次の変数を定義します。

コンポーネントタイプ system#symbolic link には次の手続きが定義されています。

ブラウズ

 

UNIX システム 

Microsoft Windows システム 

ルートパス

/

ホストまたはネットワーク上の物理ドライブリストをドライブ文字に対応づけます。リムーバブルメディアは表示されません。 

区切り文字

/

\

順序付け

ディレクトリのアルファベット順に表示 

選択方式

チェックインするファイルをユーザーが選択できます。ディレクトリをダブルクリックすると、ディレクトリの内容が表示されます。チェックインを選択できるのは、シンボリックリンク型のファイルだけです。 

サンプルパス

/foo/foo.txt

C:\foo\foo.txt

特別

リンクは、ローカル名と指定された場所を示します。 

foo->/usr/bar

 

エクスポート/内部ファイル形式

シンボリックリンクには、シンボリックプレースホルダの役割を果たすリソースが含まれます。シンボリックリンクデータは変数セットとして、名前と場所ごとに 1 つずつコンポーネントに格納されます。

コンポーネントタイプ: system#container

コンポーネントをグループにまとめ、1 つのコンポーネントとしてインストールしなければならない場合は、必ず、コンポーネントタイプ system#container を使用します。コンテナコンポーネントにはインストールブロック、アンインストールブロック、およびスナップショットブロックがあります。これらのブロックは子コンポーネントを自動的に呼び出します。このような呼び出しによって、コンテナコンポーネントの XML を編集しなくても、コンテナは Component Builder ユーザーインタフェースを使用することによって、子コンポーネントを直接追加できます。

ブラウズ

コンテナコンポーネントタイプは複合コンポーネントであり、ブラウズできません。

モデルとインストールの差分

この比較では、任意ですべての子コンポーネントのスナップショットを得ます。

default スナップショットブロックは、各子のdefault スナップショットブロックを使用することによって、installMode=“NESTED” が設定されたすべての子コンポーネントのスナップショットを取得します。

拡張制御手続き

コンポーネントタイプ system#container には次の手続きが定義されています。

スナップショットは常に有効なわけではありません。別のコンポーネントの入れ子コンポーネントとして配備されているコンポーネントは、createSnapshot=“false” を設定して配備してください。すべての包含コンポーネントが配備されたあとで、コンテナコンポーネントがこのコンポーネントのスナップショットを取得するからです。上位レベルとして配備されているコンポーネントは、createSnapshot=“true” を設定することによってスナップショットを使用できます。

コンポーネントがコンテナコンポーネントに含まれている場合、スナップショットは取得されません。このコンポーネントのあとでほかの包含コンポーネントが配備されると、このコンポーネントのインストール状態に影響を及ぼす可能性があります。したがって、スナップショットは上位レベルのインストールが完了してから取得します。

コンポーネントタイプ: untyped

タイプ untyped のコンポーネントは、基本コンポーネントからの拡張ではないので、デフォルトの動作はありません。このタイプのコンポーネントは、カスタムタイプまたは XML がコンポーネントに追加されたが、組み込みタイプのデフォルト動作がどれも適切ではない場合の、高度な編集用に用意されています。