Sun N1 Service Provisioning System ユーザーズガイドおよびリリースノート(Solaris Plug-In 3.0)

第 4 章 パッチの配備における Solaris プラグインの使用法

この章では、N1 Service Provisioning System で Solaris プラグインを使用してパッチを配備する方法について説明します。この章では、次の内容について説明します。

Solaris パッチの紹介

Solaris パッチは、Solaris OS またはその他のソフトウェアの正常な実行の妨げとなっている既存のファイルとディレクトリを置換または更新するためのファイルとディレクトリの集まりです。Solaris プラグインでは N1 Service Provisioning System を使用し、Solaris パッチを複数のサーバーにインストールできます。Solaris パッチに関する情報と、パッチの入手方法については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 15 章「Solaris パッチの管理 (概要)」を参照してください。

Solaris パッチの配備

N1 Service Provisioning System では、パッチをインストールするには patchadd(1M) コマンドを、アンインストールするには patchrm(1M) コマンドを使用します。

Procedureブラウザインタフェースから Solaris パッチを配備する

始める前に

配備するパッチを取得します。


注意 – 注意 –

N1 Service Provisioning System は、パッチの依存関係を確認しません。パッチの依存関係が明確になるように、パッチは正しい順序でインストールする必要があります。


手順
  1. 左側のコントロールパネルの「Common Tasks」から、「Sun Solaris」アイコンをクリックします。

    Solaris プラグインの共通のタスクが ブラウザインタフェース の右側のパネルに表示されます。

  2. Solaris パッチをクリックします。パッチコンポーネントリンクを作成します。

  3. コンポーネントを定義します。

  4. 左側のコントロールパネルの「Application Deployment」から「Components」をクリックします。

    コンポーネントのリストが表示されます。

  5. 作成したコンポーネントをクリックします。

  6. (省略可能) 「Edit」ボタンをクリックし、コンポーネント変数を変更します。

    コンポーネント変数に関する詳細については、「コンポーネント変数」を参照してください。

  7. 実行する Component Procedure を選択し、「Run」リンクをクリックしてください。

    コンポーネントプロシージャーに関する詳細については、「コンポーネントプロシージャー」を参照してください。

  8. プランの実行ページを完了し、プロシージャーを実行します。

Solaris パッチのコンポーネントタイプ

com.sun.solaris#Patch コンポーネントタイプは、Solaris パッチ用として Solaris プラグインが提供する唯一のコンポーネントタイプです。N1 Service Provisioning System を使用して Solaris パッチを配備するには、タイプが com.sun.solaris#Patch のコンポーネントを作成します。コンポーネントの作成についての詳細は、『Sun N1 Service Provisioning System 5.1 プランとコンポーネントの開発者ガイド』の第 4 章「プラン」を参照してください。

コンポーネント変数

installName

パッチがインストールされたときに使用する名前。デフォルトでは、パッチコンポーネントの名前になります。

installPath

パッチをダウンロードするターゲットホスト上のパス。

rootDirectory

パッチをインストールするターゲットホスト上のパス。

validateFiles

この変数は、パッチがターゲットホストに追加されたときに -u オプションを patchadd(1M) に提供するために使われます。-u オプションは、ファイル妥当性検査をオフにします。patchadd は、パッチを適用するファイルのいくつかが、インストール後に修正された場合でも、パッチを適用します。有効な値は true および false です。

patchID

この値はパッチの ID です。


注 –

この変数の値を変更すると、パッチの配備が正常に行われないことがあります。


コンポーネントプロシージャー

default: install

このプロシージャーを使用し、1 つまたは複数のターゲットシステムにパッチをインストールします。

markOnly: install

1 つまたは複数のターゲットシステムにパッチを手動でインストールした場合で、これらのシステムにパッチがインストールされていることをプロビジョニングシステムのデータベースに知らせるには、このプロシージャーを使用します。

default: uninstall

このプロシージャーを使用し、1 つまたは複数のターゲットシステムからパッチをアンインストールします。

markOnly: uninstall

1 つまたは複数のターゲットシステムからパッチを手動でアンインストールしたが、これらのシステムからパッチがアンインストールされたことをプロビジョニングシステムのデータベースに知らせるには、このプロシージャーを使用します。