第 5 章 Windows システムへの N1 Service Provisioning System 5.1 のインストール

この章では、Windows を使用しているサーバーに N1 Service Provisioning System 5.1 をインストールする手順を説明します。製品メディアから該当する Microsoft Installer (MSI) パッケージを選択し、各アプリケーションを個別にインストールします。各 N1 Service Provisioning System 5.1 アプリケーションの MSI パッケージは、初めに同じ予備作業を行い、ディレクトリとファイルについての同じ質問を表示します。続いて、インストールするアプリケーションに固有の、構成に関する質問を表示します。

この章の内容は、次のとおりです。

• 「マスターサーバーのインストール」

• 「リモートエージェント、ローカルディストリビュータ、CLI Client のインストール」

• 「Windows へのリモートエージェントの非対話方式インストール」

• 「Windows へのリモートエージェントのリモートインストール」

• 「リモートエージェントの変数値」

• 「Windows システムでのアプリケーションの起動」

マスターサーバーのインストール

Windows に N1 Service Provisioning System 5.1 マスターサーバーをインストールする

始める前に

「N1 Service Provisioning System 5.1 のインストール – 手順の概要」のインストール手順の概要に目を通します。マスターサーバーのインストール前に必要な作業があれば、それらを済ませます。

マスターサーバーをほかのマシンからインストールする場合は、Virtual Network Computing (VNC) ソフトウェアを使用してそのサーバーにアクセスしてください。Terminal Client Services を使用してサーバーにアクセスすると、インストールは失敗します。

MSI パッケージが保存されているフォルダに書き込みが行えるか (書き込み許可があるか) 確認してください。

手順

1. MSI パッケージにアクセスします。

   • CD からインストールする場合は、Sun N1 Service Provisioning System 5.1: Windows CD を挿入します。

   • ダウンロードしたイメージからインストールする場合は、そのイメージが保存されているディレクトリに移動します。

2. Windows の「ファイル マネージャ」または「コマンド プロンプト」を使用し、CD 上の windows ディレクトリ、またはダウンロードしたイメージを保存したディレクトリにアクセスします。

3. 「ファイル マネージャ」のインストールを開始します。

   • 「ファイル マネージャ」を使用している場合は、 cr_ms_win32_5.1.msi ファイルをダブルクリックします。

   • 「コマンド プロンプト」を使用している場合は、プロンプトにインストールファイルの名前を入力します。

     E:\N1GSPS5.1\windows> cr_ms_win32_5.1.msi [ALLOWFORWARDVERSION=true]

     ALLOWFORWARDVERSION=true オプションを指定すると、N1 Service Provisioning System 5.1 がそのオペレーティングシステムでサポートしている最高バージョンを超える OS バージョンに N1 Service Provisioning System 5.1 マスターサーバーをインストールできます。ALLOWFORWARDVERSION=true オプションを使用すると、インストールプログラムはマスターサーバーがインストールされるオペレーティングシステムがサポートされているかどうかを確認しません。サポートされていないオペレーティングシステムでの N1 Service Provisioning System 5.1 の使用については、Sun サービスは標準サポートを提供しません。

     ---

     注意 –

     サポートされていないオペレーティングシステムに N1 Service Provisioning System 5.1 をインストールすると、不確定な動作や予期しない動作が発生することがあります。サポートされていないオペレーティングシステムに対する N1 Service Provisioning System 5.1 のインストールは、テスト目的以外では行わないでください。運用環境では、サポートされていなオペレーティングシステムに N1 Service Provisioning System 5.1 をインストールして使用することは避けてください。

     ---

4. インストール中に構成についての質問が表示される場合は、その質問に答えてください。

   構成に関する質問がいくつか表示され、続いて「Ready to Install」画面が表示されます。

5. 「Install」をクリックしてインストールを開始します。

   インストールプログラムによってプログラムファイルのインストールが行われます。インストールが終了すると、マシンを再起動するようにメッセージが表示されます。

6. マシンを再起動してインストールを終了します。

   N1 Service Provisioning System 5.1 のインストールを完全に終了するためには、マシンを再起動する必要があります。

7. サーバーにログインします。

   ログインが終わると、「Welcome」画面が表示されます。

8. 「Next」をクリックし、インストールを終了します。

   ---

   注 –

   「コマンド プロンプト」ウィンドウが表示され、インストールプログラムによってコマンドがいくつか実行されます。コマンドのいくつかは、実行に数分かかる可能性があります。「コマンド プロンプト」ウィンドウを閉じたり、処理をキャンセルしたりしないでください。数分後、処理は自動的に終了します。

   ---

9. インストールプログラムを終了するには「Finish」をクリックします。

   以上の操作で、マスターサーバーがインストールされます。マスターサーバーにアクセスするには、Web ブラウザと、インストールで指定したブラウザインタフェースアドレスを使用します。

10. (省略可能) データベースを最適化する定期タスクを作成します。

    データベースのパフォーマンスを最適化するには、vacuumdb ユーティリティを毎日実行する定期タスク (スケジュール化されたタスク) を作成します。定期タスクを作成するには、「データベースを最適化するために定期タスクを作成する」の説明に従ってください。

データベースを最適化するために定期タスクを作成する

手順

1. Windows の「Scheduled Tasks」フォルダを開きます。

   「タスク」フォルダは、「スタート」メニューをクリックして、「プログラム」、「アクセサリ」、「システム ツール」、「タスク」の順にクリックして開くことができます。

2. 新しいタスクを作成するには、フォルダ内でマウスの右ボタンをクリックし、「新規」、「タスク」の順に選択します。

3. タスクに名前を付けます。

4. タスクを編集するには、そのタスクをダブルクリックします。

5. 「実行するファイル名」フィールドに、次のコマンドを 1 行で入力します。

   bash -c “/cygdrive/c/Program\ Files/N1\ Service\ Provisioning\ System/5.1/server/bin/roxdbcmd vacuumdb -h localhost -a -z”

   c/Program\ Files/N1\ Service\ Provisioning\ System/5.1 は、マスターサーバーをインストールしたディレクトリです。

6. 「スケジュール」タブで、日に 1 度実行するタスクを設定します。

リモートエージェント、ローカルディストリビュータ、CLI Client のインストール

Windows にリモートエージェント、ローカルディストリビュータ、CLI Client をインストールする

始める前に

「N1 Service Provisioning System 5.1 のインストール – 手順の概要」のインストール手順の概要に目を通します。マスターサーバーのインストール前に必要な作業があれば、それらを済ませます。

MSI パッケージが保存されているフォルダに書き込みが行えるか (書き込み許可があるか) 確認してください。

手順

1. インストール MSI パッケージにアクセスします。

   • CD からインストールする場合は、Sun N1 Service Provisioning System 5.1: Windows CD を挿入します。

   • ダウンロードしたイメージからインストールする場合は、そのイメージが保存されているディレクトリに移動します。

2. Windows の「ファイル マネージャ」または「コマンド プロンプト」を使用し、CD 上の windows ディレクトリ、またはダウンロードしたイメージを保存したディレクトリにアクセスします。

3. インストールするアプリケーションのインストール操作を開始します。

   • 「ファイル マネージャ」を使用している場合は、 cr_app_win32_5.1.msi ファイルをダブルクリックします。

   • 「コマンド プロンプト」を使用している場合は、プロンプトにインストールファイルの名前を入力します。

     E:\N1GSPS5.1\windows> cr_app_win32_5.1.msi [ALLOWFORWARDVERSION=true]

     app には、次に示す値の 1 つを指定します。

     • ra – リモートエージェントをインストールする

     • ld – ローカルディストリビュータをインストールする

     • cli – CLI Client をインストールする

     ALLOWFORWARDVERSION=true オプションを指定すると、N1 Service Provisioning System 5.1 がそのオペレーティングシステムでサポートしている最高バージョンを超える OS バージョンに N1 Service Provisioning System 5.1 アプリケーションをインストールできます。ALLOWFORWARDVERSION=true オプションを使用すると、インストールプログラムはアプリケーションがインストールされるオペレーティングシステムがサポートされているかどうかを確認しません。サポートされていないオペレーティングシステムでの N1 Service Provisioning System 5.1 の使用については、Sun サービスは標準サポートを提供しません。

     ---

     注意 –

     サポートされていないオペレーティングシステムに N1 Service Provisioning System 5.1 をインストールすると、不確定な動作や予期しない動作が発生することがあります。サポートされていないオペレーティングシステムに対する N1 Service Provisioning System 5.1 のインストールは、テスト目的以外では行わないでください。運用環境では、サポートされていなオペレーティングシステムに N1 Service Provisioning System 5.1 をインストールして使用することは避けてください。

     ---

4. インストール中に構成についての質問が表示される場合は、その質問に答えてください。

   構成に関する質問がいくつか表示され、続いて「Ready to Install」画面が表示されます。

5. 「Install」をクリックしてインストールを開始します。

   インストールプログラムによってプログラムファイルのインストールが行われます。

6. インストールプログラムを終了するには「Finish」をクリックします。

Windows へのリモートエージェントの非対話方式インストール

リモートエージェントは、構成を設定する変数をコマンド行で指定してインストールできます。この非対話方式インストールは、Windows Installer Service の一部でインストールされる msiexec コマンドを使用して行えます。

Windows にリモートエージェントを非対話方式でインストールする

始める前に

MSI パッケージが保存されているフォルダに書き込みが行えるか (書き込み許可があるか) 確認してください。

手順

1. リモートエージェントをインストールするマシンで、「コマンド プロンプト」ウィンドウを開きます。

2. Sun N1 Service Provisioning System 5.1: Windows CD を挿入します。

3. ソフトウェア CD 上で、あるいはダウンロードしたイメージを保存したディレクトリから、MSI パッケージが置かれているディレクトリに移動します。

4. リモートエージェントをインストールするマシンに、インストール MSI パッケージをコピーします。

   % copy cr_ra_win32_5.1.msi RA-machine\

   RA-machine は、リモートエージェントをインストールするマシン上のディレクトリです。

5. インストールを開始します。

   C:RA-machine\> msiexec /i cr_ra_win32_5.1.msi /qn RA_PARENT_CONNECTION=value CR_RA_CTYPE_CONFIRM=value VARIABLE=value[ALLOWFORWARDVERSION=true]

   変数は、必要なだけいくつでも含めることができます。スペースを含む変数値 (ディレクトリ名など) は、引用符で囲む必要があります。非対話方式のインストールプログラムで指定できる変数と値については、表 5–1 を参照してください。値を指定しない変数についてはデフォルト値を使用してリモートエージェントをインストールします。

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   注意 –

   RA_PARENT_CONNECTION 変数の値は設定する必要があります。この値が設定されていない場合、インストールスクリプトは中止されます。raw や認証なしの SSL 暗号化などのセキュリティー保護されていない接続タイプを使用することを選択した場合は、CR_RA_CTYPE_CONFIRM 変数の値を true に設定する必要があります。

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   ALLOWFORWARDVERSION=true オプションを指定すると、N1 Service Provisioning System 5.1 がそのオペレーティングシステムでサポートしている最高バージョンを超える OS バージョンに N1 Service Provisioning System 5.1 リモートエージェントをインストールできます。ALLOWFORWARDVERSION=true オプションを使用すると、インストールプログラムはリモートエージェントがインストールされるオペレーティングシステムがサポートされているかどうかを確認しません。サポートされていないオペレーティングシステムでの N1 Service Provisioning System 5.1 の使用については、Sun サービスは標準サポートを提供しません。

   ---

   注意 –

   サポートされていないオペレーティングシステムに N1 Service Provisioning System 5.1 をインストールすると、不確定な動作や予期しない動作が発生することがあります。サポートされていないオペレーティングシステムに対する N1 Service Provisioning System 5.1 のインストールは、テスト目的以外では行わないでください。運用環境では、サポートされていなオペレーティングシステムに N1 Service Provisioning System 5.1 をインストールして使用することは避けてください。

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例 5–1 Windows へのリモートエージェントの非対話方式インストール

次に、リモートエージェントを Windows に非対話方式でインストールするコマンドの例を示します。

C:\> msiexec /i cr_ra_win32_5.1.msi /qn
INSTALLDIR=“C:\Program Files\N1 Service Provisioning System\”
RA_PARENT_CONNECTION=false CR_RA_CTYPE_CONFIRM=true

Windows へのリモートエージェントのリモートインストール

リモートエージェント MSI パッケージは、非対話モードでリモートインストールをスムーズに行うためのツールです。インストールは、Windows Scripting Host が使用する .wsh スクリプトを使用して行われます。このスクリプトファイルには、次の処理を行う VB スクリプトコードが含まれます。

• リモートシステムの WMI DCOM インタフェースに接続する

• WMI を使用し、ターゲットサーバー上に一時的な Windows ファイルシェアを作成する

• ローカルロケーションからターゲットサーバー上のファイルシェアに cr_ra_win32_5.1.msi をコピーする

• WMI をリモートマシンで使用し、ターゲットマシン上のサイレント MSI を実行する

Windows にリモートエージェントをリモートインストールする

始める前に

MSI パッケージが保存されているフォルダに書き込みが行えるか (書き込み許可があるか) 確認してください。

手順

1. マスターサーバーマシンで、「コマンド プロンプト」ウィンドウを開きます。

2. MSI パッケージにアクセスします。

   • CD からインストールする場合は、Sun N1 Service Provisioning System 5.1: Windows CD を挿入します。

   • ダウンロードしたイメージからインストールする場合は、そのイメージが保存されているディレクトリに移動します。

3. ソフトウェア CD 上で、あるいはダウンロードしたイメージを保存したディレクトリから、MSI パッケージが置かれているディレクトリに移動します。

4. MSI パッケージをマスターサーバーにコピーします。

   C:\> copy cr_ra_win32_5.1.msi MS-machine\

   MS-machine は、マスターサーバーマシン上のディレクトリです。

5. マスターサーバーのホームディレクトリに移動します。

   C:\> cd N1SPS5.1-home\server\bin\WinInstaller

   N1SPS5.1-home は、マスターサーバーをインストールしたディレクトリです。

6. インストールを開始します。

   C:\MS-machine> cscript WinInstaller.wsf [ALLOWFORWARDVERSION=true] parameters Hostname

   ALLOWFORWARDVERSION=true オプションを指定すると、N1 Service Provisioning System 5.1 がそのオペレーティングシステムでサポートしている最高バージョンを超える OS バージョンに N1 Service Provisioning System 5.1 リモートエージェントをインストールできます。ALLOWFORWARDVERSION=true オプションを使用すると、インストールプログラムはリモートエージェントがインストールされるオペレーティングシステムがサポートされているかどうかを確認しません。サポートされていないオペレーティングシステムでの N1 Service Provisioning System 5.1 の使用については、Sun サービスは標準サポートを提供しません。

   ---

   注意 –

   サポートされていないオペレーティングシステムに N1 Service Provisioning System 5.1 をインストールすると、不確定な動作や予期しない動作が発生することがあります。サポートされていないオペレーティングシステムに対する N1 Service Provisioning System 5.1 のインストールは、テスト目的以外では行わないでください。運用環境では、サポートされていなオペレーティングシステムに N1 Service Provisioning System 5.1 をインストールして使用することは避けてください。

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   Hostname は、リモートエージェントのインストール先となるマシンのホスト名です。

   コマンド行で次に示す parameters のどれにも値を指定しないと、リモートエージェントはデフォルト値でインストールされます。

   リモートエージェントの非対話方式インストールプログラムは、次の表に示すパラメータを受け入れます。

   パラメータ	説明	標準
   -user	ターゲットマシンの WMI に接続するユーザー	なし
   -password	ターゲットマシンの WMI に接続するためのパスワード	なし
   変数	表 5–1 に示された cscript WinInstaller.wsf コマンドの Windows 変数。変数と値はすべて、引用符で囲まれた 1 つの文字列内に含める必要があります。 注意 – RA_PARENT_CONNECTION 変数の値は設定する必要があります。この値が設定されていない場合、インストールスクリプトは中止されます。raw や認証なしの SSL 暗号化などのセキュリティー保護されていない接続タイプを使用することを選択した場合は、CR_RA_CTYPE_CONFIRM 変数の値を true に設定する必要があります。	なし
   -msiLocation	インストールする .msi\.input ファイルのパス	現在の作業ディレクトリ
   -shareLocation	一時的な Windows ファイルシェアを作成する、ターゲットマシン上の既存のディレクトリ。ファイルシェアディレクトリは、MSI パッケージのサイズ以上の容量がなければなりません。	C:\WINNT\Temp

   正常なインストールが行われた場合の終了コードは 0、失敗時の終了コードは 1 です。

例 5–2 Windows へのリモートエージェントのリモートインストール

次に、Windows に リモートマシンからリモートエージェントをインストールするコマンド例を示します。

C:\> cscript WinInstaller.wsf -shareLocation C:\installs -options
"RA_PARENT_CONNECTION=false CR_RA_CTYPE_CONFIRM=true" targetHost

リモートエージェントの変数値

非対話方式で行われるリモートエージェントのリモートインストールプログラムは、次の変数を受け入れます。

Windows システムでのアプリケーションの起動

Windows サーバーでは、マスターサーバー、ローカルディストリビュータ、および リモートエージェントを Services Panel で起動します。CLI Client は、「コマンド プロンプト」ウィンドウから起動します。

マスターサーバー、ローカルディストリビュータ、またはリモートエージェントを起動するには、「スタート」メニューをクリックし、「プログラム」、「管理ツール」、「サービス」の順にクリックします。「サービス」パネルで、このアプリケーションの名前を見つけ、起動します。

Windows サーバーで CLI Client を起動するには、「コマンド プロンプト」で次に示すコマンドの 1 つを入力します。N1SPS5.1-home は、アプリケーションのホームディレクトリです。