Sun N1 Service Provisioning System ユーザーズガイド (BEA Weblogic 9 Plug-in 1.0)

WebLogic 9 ドメインおよび管理サーバーの作成

ProcedureWebLogic 9 ドメインと管理サーバーを作成する

アプリケーションをホストする管理対象サーバーを設定する前に、ドメインおよび管理サーバーを作成する必要があります。ドメインは、管理サーバーにより管理される一連の WebLogic サーバーです。ドメインに関するすべての情報は、管理サーバー上に格納される構成ファイルに含まれています。

AdminServer コンポーネントをインストールすることによって新しいドメインを作成する場合は、次の作業も行います。

この手順で新しいドメインを作成したり、また「markOnly」オプションを選択することでプロビジョニングシステム内で既存のドメインを登録することもできます。


注 –

本書では、AdminServer と管理サーバーという類似した用語を使用します。事前にパッケージされた Sun N1 Service Provisioning System WebLogic 9 コンポーネントは、AdminServer コンポーネントと呼ばれます。AdminServer はプロビジョニングシステムコンポーネントを表し、管理サーバーは WebLogic 9 環境上で動作するインストール済みアプリケーションを表します。


始める前に

WebLogic 9 ドメインを作成するには、ユーザーは、コンポーネントが含まれるフォルダ上の Run Component Procedures アクセス権を有するユーザーグループに属する必要があります。また、コンポーネントの配備先のホストセットに関しては、Allow on Host Set アクセス権も必要です。

  1. WebLogic セッション変数 WL_DEFAULT_USER および WL_DEFAULT_PASSWORD が設定されていることを確認します。

    WebLogic セッション変数は、長さが 7 文字である必要があります。WL_DEFAULT_PASSWORD 変数には数字を含めなければなりません。

    セッション変数の詳細については、『Sun N1 Service Provisioning System 5.2 プランとコンポーネントの開発者ガイド』の第 5 章「セッション変数」を参照してください。

  2. ブラウザインタフェースの「Common Tasks」セクションで「WebLogic 9」をクリックします。

  3. 「Domain Management: Create」リンクをクリックします。

    プランの「Details」ページが表示されます。

  4. 「Run」をクリックします。

    「Run」ページが表示されます。

  5. 「Plan Parameters」領域で、配備する AdminServer コンポーネントの変数設定を選択します。

    • このコンポーネントに対して変数設定が指定されている場合、メニューから適切な設定を選択します。

    • メニューから設定が使用できない場合は、「Select From List」をクリックします。

      「Select Variable Settings From List」ウィンドウが表示されます。

      • 変数設定の新しいセットを作成するには、「Create Set」を選択します。

        次のリストに、AdminServer コンポーネントの変数のうち、更新する可能性が高い変数を示します。


        注 –

        ポート値を指定するこれらの変数では、weblogicUser 変数の値が root でない場合、使用可能なポートを指定してください。


        domainName

        必須。WebLogic のドメイン名です。

        adminListenPort

        必須。管理サーバーが SSL 以外の通信で待機するデフォルトの TCP ポート (1024 から 65534) 。デフォルト値は 7001 です。

        adminSslListenPort

        管理サーバーが SSL 通信で待機するデフォルトの TCP ポート (1024 から 65534) 。デフォルト値は 7002 です。

        administrationPort

        管理サーバーがすべての接続に使用するデフォルトの TCP ポート (1 から 65534)。この変数を設定すると、これ以外のポートはすべて使用できなくなります。デフォルト値は 9002 です。

        enableAdministrationPort

        administrationPort 変数で指定したドメインの広域管理ポートを有効にします。この値を true に設定すると、administrationPort 変数で指定したポートで管理サーバーが通信を待機します。

        この値を true に設定する場合は、secureConnect 値を true に設定します。すべての通信トラフィックでこのポートが使用されます。

        デフォルト値は false です。

        adminPort

        必須。使用する JMX 呼び出しおよび管理対象サーバー用のデフォルトのポート。 この値は、:[adminListenPort]:[adminSslListenPort]、または :[administrationPort] のいずれかです。デフォルト値は、:[adminSslListenPort] です。


        注 –

        この変数を :[adminSslListenPort] に設定する場合は、secureConnect 変数を true に設定してください。この変数を :[administrationPort] に設定する場合は、secureConnect 変数および enableAdministrationPort 変数の両方を true に設定してください。


        ドメインが作成される前に、ポートが使用可能であることを確認する検査が実行されます。

        secureConnect

        任意。True に設定すると、adminPort 変数で指定されたポートは接続に SSL を使用します。 adminSslListenPort 変数または administrationPort 変数を使用している場合は、この値を true に設定してください。

        production

        必須。この変数は、管理対象サーバーを稼働モードで実行するかどうかを決定します。稼働モードのデフォルト値は false です。この変数は、true または false に設定できます。

        更新される頻度が少ない変数には、次のような構成変数が含まれます。

        adminManagedServer

        必須。ドメイン管理コンソールをホストする管理対象サーバーの名前。デフォルト値は、AdminServer です。markOnly インストールを実行している場合は、この変数を、WebLogic インストール中に使用されるサーバー名に設定します。

        adminHost

        必須。管理対象サーバーが管理サーバーに接続するために使用するホスト名または IP アドレス。デフォルト値は、管理サーバーが常駐しているリモートエージェントのホスト名です。


        注 –

        secureConnect を使用している場合は、SSL ホスト名の検証のために、この値をマシンのノード名に変更する必要がある場合があります。


        targetRefName

        必須。この変数は、ドメインの仮想ホストの名前になります。代入変数は、ホスト名とドメイン名の値に基づきます。この変数の形式は、:[target:sys.hostName]_weblogic_admin_ :[domainName] になります。たとえば、sqa-420_weblogic_admin_wls

        configJAR

        ドメインの構成に使用するドメインのテンプレート JAR を指定します。デフォルト値を使用してください。デフォルト値は、 :[wlHomeDir]:[/]common:[/]templates:[/]domains:[/]wls.jarです。

        「Select Variable Settings From List」ウィンドウが表示されます。

        1. 表の最上部のテキストフィールドに、新しい変数設定セットの名前を入力します。

        2. WebLogic ドメイン名を変更するには、domainName 行を選択して新しいドメイン名を入力します。

        3. 適切な変数のフィールドに、使用するポート番号を指定します。

          adminListenPortadminSslListenPort、または administrationPort フィールドにポート値を指定します。

        4. adminPort 行を選択し、前の手順で設定した変数に適切な代替値を入力します。

          この値には、:[adminListenPort]:[adminSslListenPort]、または :[administrationPort] のいずれかを設定します。

        5. 管理サーバーへの接続に、セキュリティー保護された HTTP を使用するように指定するには、secureConnect 行を選択し、テキストフィールドに True と入力します。

          adminPort 変数が、:[adminSslListenPort] または :[administrationPort] のいずれかに設定されている場合にこの値を設定します。

        6. WebLogic のインストール先のパスを変更するには、beaHome 行を選択して正しいパスを入力します。


          注 –

          installPath 変数の値は、/opt などの絶対パスを指定しないかぎり、デフォルトのリモートエージェントディレクトリの相対パスとして扱われます。たとえば、Solaris リモートエージェントでは、installPath 変数を opt に設定し、デフォルトのホームディレクトリ /opt/SUNWn1sps/agent でエージェントにファイルを配備すると、ファイルは、/opt/SUNWn1sps/agent/opt/ に配備されます。


        7. 必要に応じて、そのほかの定義済み変数の値も修正します。

          targetRefName は使用環境に合わせて事前定義されていますが、必要であれば修正できます。targetRefName は、ホスト名の値とドメイン名の値に基づいて作成されます。この変数の形式は、:[target:sys.hostName]_admin_:[domainName] になります。

      • 別のコンポーネントの変数設定を使用する場合は、「Import Set From Component」をクリックします。

        「Import Variable Settings」ウィンドウが表示されます。

        1. 必要に応じて、インポートする変数設定を持つコンポーネントがあるフォルダにナビゲートします。

        2. コンポーネントのバージョンを選択します。


          注 –

          コンポーネントのバージョンが異なると、変数設定も異なる可能性があります。現在のコンポーネントおよびインポートする変数設定があるコンポーネントは、必ず共通の変数を共有するようにしてください。変数設定のインポート元のコンポーネントと、プランで使用するコンポーネントの間で共通に使用している変数が存在しない場合、変数設定はインポートされません。


        3. 「Import Variable Settings」をクリックします。

          変数設定がインポートされ、表形式で表示されます。

        4. 「Plan Details Run」ページの「Variable Settings」ドロップダウンリストから、インポートした変数設定を選択し、「Select」をクリックします。

      • ファイルに保存されているコンポーネント変数設定を使用する場合は、次の手順に従います。

        1. 「Import Sets from File」テキストフィールドに、使用する変数設定ファイルへのパスを入力します。

          ファイルシステムをブラウズして適切なファイルを探すには、「Browse」ボタンをクリックします。

        2. 「Import」をクリックします。

          変数設定がインポートされ、表形式で表示されます。


          注 –

          変数設定のインポート元のファイルと、プランで使用するコンポーネントの間で共通に使用している変数が存在しない場合、変数設定はインポートされません。


        3. 「Plan Details Run」ページの「Variable Settings」ドロップダウンリストから、インポートした変数設定を選択し、「Select」をクリックします。

  6. ターゲットホストを選択します。

    WebLogic ソフトウェアをインストールしたときに作成された仮想ホストをターゲットとします。「WebLogic ソフトウェアをインストールする」の手順を参照してください。


    注 –

    ターゲットホストは、com.sun.weblogic9#InstallHS ホストセットのメンバーである必要があります。


  7. プロビジョニングシステム内の既存の WebLogic ドメインを取得する場合は、「markOnly」オプションを選択します。

    このコンポーネントに指定する変数値は、必ずインストールされている WebLogic ドメインの構成とすべて一致させてください。

  8. 「Run Plan (includes preflight)」をクリックします。