Java Desktop System Release 2 システム管理

第 6 章 スクリーンセーバーの設定

この章では、スクリーンセーバーの設定を行う方法について説明します。この章では、スクリーンセーバーに利用可能なディスプレイの変更方法についても説明します。

スクリーンセーバーの概要

スクリーンセーバーは、画面が使用されていないときに、画面上のイメージを置き換えるアプリケーションです。Java Desktop System 用のスクリーンセーバーアプリケーションは、XScreenSaver です。この節では、XScreenSaver アプリケーションの設定方法、スクリーンセーバーに利用可能なディスプレイの変更方法について説明します。

スクリーンセーバーの設定

デフォルトのスクリーンセーバー設定は、XScreenSaver ファイルに格納されています。このファイルの格納場所は、次の表に示すように、オペレーティング環境によって異なります。

オペレーティング環境 

ファイルの場所 

Linux 

/usr/X11R6/lib/X11/app-defaults/XScreenSaver

Solaris 

/usr/openwin/lib/app-defaults/XScreenSaver

スクリーンセーバーのアプリケーション設定を変更するには、スクリーンセーバー設定ツールを使用します。スクリーンセーバー設定を変更すると、ホームディレクトリに $HOME/.xscreensaver ファイルとして格納されます。スクリーンセーバーの設定については、最新バージョンの『Java Desktop System Release 2 ユーザーズガイド』を参照してください。

コマンドを実行してスクリーンセーバー設定ツールを起動することもできます。使用するコマンドは、以下の表に示すように、オペレーティング環境によって異なります。

オペレーティング環境 

コマンド 

Linux 

/usr/bin/xscreensaver-demo

Solaris 

/usr/openwin/bin/xscreensaver-demo

すべてのユーザー用にデフォルトのスクリーンセーバー設定を行うには、XScreenSaver ファイルを変更します。また、「XScreenSaver」ダイアログを使用して、 $HOME/.xscreensaver ファイルを作成し、そのファイルを XScreenSaver ファイルの場所にコピーすることもできます。

ユーザーのデフォルト設定を復元する場合は、そのユーザーのホームディレクトリから $HOME/.xscreensaver ファイルを削除します。$HOME/.xscreensaver ファイルが存在しない場合は、XScreenSaver ファイルのデフォルト設定が使用されています。


注 –

XScreenSaver のデフォルトの表示動作では、ブランク画面が表示されます。ブランク画面ではユーザーが困惑する恐れがあります。したがって、デフォルトの表示動作を変更することをお勧めします。


スクリーンセーバー設定の変更を有効にするには、以下のコマンドを使用してスクリーンセーバー設定を再読み込みします。

# xscreensaver-command -restart


注 –

このマニュアルの発行時点では、xset アプリケーションは、XScreenSaver で機能していません。スクリーンセーバー設定を変更するには、XScreenSaver ファイルまたは $HOME/.xscreensaver ファイルを変更します。


スクリーンセーバーディスプレイの変更

スクリーンセーバーアプリケーションでは、1 つ以上のスクリーンセーバーディスプレイを選択できます。スクリーンセーバーディスプレイは、画面が使用されていないときに、画面上にイメージを表示するアプリケーションです。スクリーンセーバーディスプレイは、XScreenSaver ファイルと $HOME/.xscreensaver ファイルに記述されています。

Linux 上でスクリーンセーバーディスプレイを追加する

新しいスクリーンセーバーディスプレイを追加するには、そのディスプレイの実行ファイルをディスプレイ用のディレクトリにコピーします。たとえば、Java Desktop System では、ディスプレイは /usr/lib/xscreensaver ディレクトリにあります。スクリーンセーバーディスプレイのコマンドを、XScreenSaver ファイルまたは $HOME/.xscreensaver ファイルに追加します。ウィンドウ内ではなく、全画面上でスクリーンセーバーディスプレイを実行するために必要となる引数を含めます。たとえば、スクリーンセーバーディスプレイを全画面に表示するために、-root オプションを含める場合があります。

Solaris プラットフォーム上でスクリーンセーバーディスプレイを追加する

新しいスクリーンセーバーディスプレイを追加するには、そのディスプレイ用の実行ファイルを /usr/openwin/lib/xscreensaver/hacks ディレクトリにコピーします。スクリーンセーバーディスプレイのコマンドを、XScreenSaver ファイルまたは $HOME/.xscreensaver ファイルに追加します。ウィンドウ内ではなく、全画面上でスクリーンセーバーディスプレイを実行するために必要となる引数を含めます。たとえば、スクリーンセーバーディスプレイを全画面に表示するために、-root オプションを含める場合があります。

Linux 上でスクリーンセーバーディスプレイを無効化する

スクリーンセーバーディスプレイを無効にするには、設定ファイルで、スクリーンセーバーディスプレイのコマンドの先頭にマイナス記号 (-) を追加します。以下の $HOME/.xscreensaver ファイルからの引用は、Qix (solid) スクリーンセーバーディスプレイを無効化した状態を表しています。

-		 "Qix (solid)" 	qix -root -solid -segments 100

Solaris プラットフォーム上でスクリーンセーバーディスプレイを無効化する

Sun Ray™ Thin クライアント上のすべてのユーザーに対してスクリーンセーバーディスプレイを無効にするには、/usr/openwin/lib/xscreensaver/hacks ディレクトリを hacks 以外の名前に変更します。

GNOME デスクトップでは、OpenGL スクリーンセーバーディスプレイが提供されます。デフォルトでは、すべての OpenGL スクリーンセーバーディスプレイが無効になっています。これは、OpenGL ライブラリをインストールしていないユーザーが多いためです。OpenGL をインストール済みのユーザーは、「XScreenSaver」ダイアログを使用して、OpenGL スクリーンセーバーディスプレイを有効にできます。

一部のスクリーンセーバーディスプレイでは、ユーザーの画面の内容が表示されます。セキュリティ違反を避けるために、画面の内容を表示するスクリーンセーバーディスプレイは、Sun Microsystems が配布する GNOME デスクトップには含まれません。


注 –

XScreenSaver アプリケーション用 プラグイン可能認証モジュール (PAM) のサービス名は、dtsession です。この名前は古いアプリケーションと互換性を持たせるために使用しています。