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Sun Java System Calendar Server 6 2005Q1 管理ガイド 

第 20 章
Instant Messaging のポップアップアラームの使用

Calendar Server は、Sun Java System Instant Messaging 6.0 (以降) と統合され、カレンダーの予定と作業に関するポップアップアラームを自動的に表示します。

この章で説明する内容は次のとおりです。


ポップアップアラームの概要

ここで説明する内容は次のとおりです。

ポップアップアラームの動作

ユーザーは、カレンダーの今後公開される予定や作業の Instant Messenger ポップアップアラームを受信します。これらのポップアップアラームを有効にするには、次の 2 つを行う必要があります。

ポップアップを有効にすると、差し迫った予定や作業が近づくと、予定通知システムで設定されたアラームにより Calendar Server は電子メール通知を送信し、Instant Messaging はポップアップアラームを表示します。

Calendar Server 管理者は、エンドユーザーの電子メール通知またはポップアラームのいずれか一方、または両方を設定できます。たとえば、電子メールアラームを無効にするときは、ics.conf ファイルのパラメータを次のように設定します。

ポップアップアラームのアーキテクチャフロー

Instant Messaging ポップアップアラームを有効に設定すると、次のアーキテクチャフローで処理されます。

  1. Instant Messaging JMS サブスクライバが Calendar Server の予定と通知を ENS (予定通知サービス) に登録します。
  2. Calendar Server が text/xml 形式または text/calendar 形式で予定または通知を ENS に送信します。
  3. Instant Messaging JMS サブスクライバがカレンダーの予定または通知を受け取り、text/calendar 形式のメッセージを生成します。
  4. エンドユーザーがオンライン状態であれば、Instant Messaging サーバーはカレンダーの所有者にメッセージを送信します。
  5. 受信者がいれば、Instant Messenger は HTML ポップアップアラームを生成し、メッセージに基づいてエンドユーザーのデスクトップに表示します。
  6. 受信者がいなければ、Instant Messaging サーバーはメッセージを破棄します。


Instant Messaging ポップアップの設定

ここでは、次の設定手順について説明します。

Instant Messaging サーバーを設定するには

次の Instant Messaging のポップアップを設定するために必要な作業の概要は、便宜上紹介しています。Instant Messaging を設定するには、docs.sun.com Web サイトで入手可能な Instant Messaging のマニュアルを参照してください。

  1. 新しいパッケージ SUNWiimag をインストールします。
  2. 表 20-1 に示す iim.conf ファイルの 1 つ以上のパラメータを編集します。
  3. 次に示すパラメータ値により、予定と作業の両方のポップアップアラームの設定がわかります。iim.conf ファイルにこれらのパラメータが存在しない場合は、追加します。

    表 20-1 ポップアップ設定用の iim.conf パラメータ 

    パラメータ

    説明および使用する適切な値

                                      JMS Consumers セクション

    jms.consumers

    アラーム名。値を cal_reminder に設定します。

    jms.consumer.cal_reminder.destination

    アラームの出力先。値を enp:///ics/customalarm に設定します。

    jms.consumer.cal_reminder.provider

    プロバイダ名。ens に設定します。この値は、必ず JMS Providers セクションの jms.providers の名前と同じにしてください。

    jms.consumer.cal_reminder.type

    設定するアラームの種類。値を topic に設定します。

    jms.consumer.cal_reminder.param

    アラームパラメータ。値を "eventtype=calendar.alarm" (引用符を含む) に設定します。

    jms.consumer.cal_reminder.factory

    C++ ファクトリ名。値を com.iplanet.im.server.JMSCalendarMessage に設定します。

                                      JMS Providers セクション

    jms.providers

    プロバイダ名。値を ens に設定します。この値は、必ず JMS Consumers セクションの jms.consumer.cal_reminder.provider でリスト表示された名前と同じにしてください。

    jms.provider.ens.broker=cal.example.com

    ENS が待機するポート番号。ics.conf ファイルのパラメータ service.ens.port で指定したポートに設定します。デフォルトは 57997 です。

    jms.provider.ens.factory

    使用する C++ ファクトリ。com.iplanet.ens.jms.EnsTopicConnFactory に設定します。

  4. imadmin の新しいブール型のコマンドラインオプションを使用して、次の Instant Messaging エージェントを有効にします。
  5. im_agent.enable
    iim_agent.calendar.enable

  6. stopstart、および refreshコマンドにカレンダーコンポーネントが含まれていることを確認します。
  7. たとえば、imadmin には、コンポーネントを起動および停止する新しいスイッチがあります。カレンダーコンポーネントを起動停止、または更新するには、次のコマンドを使用します。

    imadmin stop|start|refresh agent:calendar

Calendar Server を設定するには

  1. 表 20-2 に示す ics.conf パラメータに、示された値が設定されているかどうかを確認します。設定されていない場合は、次の手順を実行して、一致させます。
  2. 設定を変更する権限を持つ管理者としてログインします。
  3. /etc/opt/SUNWics5/cal/config ディレクトリに移動します。
  4. 古い ics.conf ファイルをコピーして名前を変更し、保存します。
  5. 表 20-2のパラメータを示された値に編集します。

    表 20-2 ポップアップ設定用の ics.conf パラメータ 

    パラメータ

    説明とデフォルト値

    caldb.serveralarms

    キューに入れるカレンダーアラームを有効にします。デフォルトは "yes" (有効) です。

    caldb.serveralarms.contenttype

    アラーム内容の出力形式。デフォルトは "text/xml" です。

    caldb.serveralarms.dispatch

    送信するカレンダーアラームを有効にします。デフォルトは "yes" です。

    caldb.serveralarms.dispatchtype

    送信するサーバーアラームの種類。デフォルトは "ens" です。

    caldb.serveralarms.url

    アラーム内容を取得するアラームの URL。デフォルトは "enp:///ics/customalarm" です。

  6. ファイルを ics.conf として保存します。
  7. Calendar Server を再起動します。
  8. cal_svr_base/SUNWics5/cal/sbin/start-cal

Instant Messenger を設定するには

Calendar Server の予定と作業のポップアップアラームを受信するには、エンドユーザーは各自の Instant Messenger を次のように設定する必要があります。

  1. メイン ウインドウで「ツール」メニューから「設定」を選択します。
  2. 設定」ウィンドウで、「アラート」タブをクリックします。
  3. カレンダーリマインダーを表示」オプションにチェックマークを付けます。
  4. 了解」をクリックします。

 



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