Sun Java System Web Server 7.0 管理ガイド

サーバーのロギング設定

管理サーバーのログファイルには、サーバーに関するデータが記録されます。これには、検出したエラーのタイプやサーバーアクセスに関する情報が記録されます。これらのログを参照すれば、検出されたエラーのタイプや、特定ファイルへのアクセス発生時刻などのデータが得られるため、サーバーアクティビティーの監視や問題の解決を行えます。

管理コンソールの「ログの設定」ページを使えば、管理サーバーログに記録されるデータのタイプや形式を指定できます。たとえば、管理サーバーにアクセスするすべてのクライアントに関するデータをログに記録することを選択することも、特定のクライアントをログから除外することもできます。さらに、サーバーについて決まった量の情報を提供する共通のログ形式を選択したり、必要に応じてカスタムログファイル形式を作成したりすることもできます。

ログのタイプ

ログのタイプは大きく次の 2 つにわけられます。

  1. アクセスログ — アクセスログには、サーバーへの要求やサーバーからの応答に関する情報が記録されます。

  2. サーバーログ — サーバーログには、ログファイルの作成後にサーバーが検出したすべてのエラーが含まれます。このファイルには、サーバーの起動時刻や、サーバーへのログインに失敗したユーザー名などのサーバーに関する情報メッセージも記録されます。

アクセスログとサーバーログの表示

上記のコマンドでは、start-date および end-date オプションは、dd/MM/yyyy:HH:mm:ss の形式になるようにしてください。この日時形式はカスタマイズすることもできます。rcfile 内で変数 wadm_log_date_format を使えば、デフォルトの日時形式を使用する代わりにユーザー独自の日時形式を指定できます。

ログのパラメータの構成

構成のログの設定を有効化および編集するには、次のタスクを実行します。

  1. 構成」タブをクリックします

  2. ログの設定を有効化/編集する必要のある構成を選択します。

  3. 「一般設定」>「ログの設定」タブをクリックします

アクセスログの設定の編集

「アクセスログの設定」セクションのフィールドについて、次の表で説明します。

表 13–5 フィールド説明 > アクセスログの設定の編集

フィールド

説明

アクセスログ

有効/無効。アクセスログはデフォルトで有効になっています。アクセスログを無効にするには、このオプションを選択します。アクセスログを有効にすると、サーバーのパフォーマンスがごくわずかですが低下します。

ファイルの場所

アクセスログのファイルの格納先となるサーバーパス。デフォルト値は ../logs/access です

ログ形式

  1. 共通のログ形式を使用 — このオプションが、ログファイルのデフォルトの形式タイプになります。サーバーは、要求ヘッダーから抽象された関連性のもっとも高い情報を、ログに記録します。

    共通のログ形式は、 IP address — user [date] “request” status content-length です。

  2. これらの詳細のみをログ — このオプションを使えば、要求ヘッダー内の特定の値のみをログに記録できます。次の値から選択します。

    • クライアントのホスト名

    • システム日付

    • HTTP の状態

    • HTTP ヘッダー

    • HTTP メソッド

    • クエリー文字列

    • 仮想サーバー名

    • 認証済みユーザー名

    • 完全な HTTP 要求

    • コンテンツ長

    • 要求 URI

    • プロトコル

サーバーログの設定の編集

「サーバーログの設定」セクションのフィールドについて、次の表で説明します。

表 13–6 フィールド説明 > サーバーログの設定の編集

フィールド

説明

ファイルの場所

サーバーログのファイルの格納先となるサーバーパス。デフォルト値は ../logs/errors です

ログの冗長レベル

このオプションを使えば、ログの粒度を簡単に設定できます。Web アプリケーションのテストやデバッグにお勧めのレベルは、「もっとも詳細」です。

本稼働環境にお勧めのログレベルは、「失敗」または「セキュリティー」です。「重大」ログレベルでは、ほんのわずかの詳細しかログに記録されません。

仮想サーバー名を出力

このオプションを選択すると、エラーに加えて、その要求を処理した仮想サーバーの名前もログに記録されます。 

システムログに出力

すべてのメッセージをシステムログに記録します。 

コンソールに出力

このオプションを選択すると、配備済み Web アプリケーションから発行された例外が「コンソール」に書き込まれた場合に、その例外がログに記録されます。

このオプションはデフォルトで有効になっています。 

日時形式

時間の形式。エラーメッセージの末尾にタイムスタンプを追加するために使用されます。デフォルト値は [%d/%b/%Y:%H:%M:%S] です

ログファイルのアーカイブ

ログファイルが自動的に保存されるように設定することができます。ある特定の時刻に、あるいはある指定された間隔で、サーバーはアクセスログのローテーションを行います。サーバーは古いログファイルを保存し、その保存したファイルに、保存時の日付と時刻を含む名前を付けます。

たとえば、ファイルのローテーションが 1 時間ごとに行われるように設定した場合、サーバーはファイルを保存し、それに「access.199907.0152400」という名前を付けます。この場合、「名前|年|月|日付|24 時間時刻」が結合されて単一の文字列になります。アクセスログアーカイブファイルの形式は、設定したログローテーションのタイプによって異なります。

アクセスログのローテーションは、サーバー起動時に初期化されます。ローテーションを有効にすると、サーバーはタイムスタンプの付いたアクセスログファイルを作成し、ローテーションがサーバーの起動時に開始されます。

ローテーションが開始されると、アクセスログファイルに記録する必要のある要求が発生し、かつその要求が以前にスケジュールされた「次のローテーション時刻」のあとで発生した場合に、サーバーは新しいタイムスタンプのアクセスログファイルを作成します。 

ログローテーションの設定

ログローテーションのオプションを使えば、構成されたインスタンスのエラー/アクセスログのローテーションスケジュールを作成できます。ログローテーションを設定するには、次の手順を実行します。

  1. 構成」タブをクリックします

  2. ログの設定を有効化/編集する必要のある構成を選択します。

  3. 「一般設定」>「ログの設定」タブをクリックします

  4. ログの保存」セクションの「新規」ボタンをクリックします

「新規ログローテーションイベント」ページのフィールドについて、次の節で説明します。

表 13–7 フィールド説明 > ログローテーションの設定

フィールド

説明

イベント

アクセスログをローテーション/サーバーログのローテーション。これらのオプションのいずれかまたはその両方を選択すると、選択したログタイプのローテーションを構成できます。

時間

構成されたイベント起動時刻。ドロップダウンボックスから時間と分の値を選択します。 

毎日 — 指定されたイベントを指定された時刻に毎日起動します。

指定日 — 指定されたイベントを指定された日に起動します。

1. 曜日 — 日曜から土曜までの間で、任意の曜日を指定します。

2. 日付 — 1 から 31 までの間で、任意の日付をコンマ区切りエントリとして指定します。例: 4,23,9

指定月 — 指定された月の指定された時刻に指定されたイベントを起動します。1 月から 12 月までの間で、月を指定します。

間隔

この期間後に指定されたイベントを起動します。 

1. 時間おき — ドロップダウンボックスから時間数を選択します。

2. 秒おき — ドロップダウンリストから秒数を選択します。

スケジュールされたログローテーションを削除する必要がある場合は、「ログの保存」セクションの「削除」ボタンをクリックします。