Sun Java System Application Server 9.1 Update 1 は、大規模な本稼働環境での Java EE アプリケーションおよび Java テクノロジベースの Web サービスの開発と配備に利用できる Java EE 5 プラットフォーム互換サーバーです。
この章で説明する内容は、次のとおりです。
Application Server 9.1 Update 2 は、Application Server 9.1 Update 1 のマイナーアップデートです。Application Server 9.1 Update 2 は、次に示す多くの新機能を実装しています。
拡張されたJava Business Integration (JBI) のサポート – 管理コンソール の GUI またはコマンド行を使用して、JBI 実行環境を監視したり、アプリケーションおよびアプリケーション環境を設定したりできます。
バグの修正と拡張機能 – 表 2–1 にこのリリースで修正されたバグの一覧を示します。
バグ ID |
説明 |
---|---|
6494180 |
ロードバランサプラグインがチャンクされたデータを処理しない |
6641307 |
クラスタインスタンス上の JVM 情報の表示に管理 GUI を使用できない |
6658432 |
[IT:4035] Firefox/ポート統一 (管理リスナー) 環境で、HTTPS による管理 GUI アクセスが非常に低速になる |
6661187 |
[IT:3786] JAX-WS サービスを選択的に公開する機能 |
6661194 |
[IT:3990] JBI QE テスト時に EJB クラスローダーのスピンが発生する |
6661273 |
Metro バージョンのアップグレード |
6664313 |
9.1ur1p01 バージョン文字列の更新 |
6665950 |
struts を使用した Web モジュールの配備に失敗 |
6666613 |
JBI ビットのアップグレード |
6671758 |
9.1UR1P1AS サーバーログで Ant コア JBI テストが例外をスローする |
6676452 |
最新の sysnet jar へのアップグレード。この jar は、登録するための追加環境データを提供します。 |
6677299 |
9.1 UR2 用に最新の Update Center を統合 |
6677434 |
9.1 UR2 用ライセンスの更新 |
6680037 |
登録メカニズムにより、市町村のフィールドが会社名の値で更新される。 |
6680503 |
アップグレードシナリオ: 上書きによる 9.1UR1 から 9.1 UR2 |
6684585 |
9.1 UR2 用のソース文字列に誤り |
Application Server 9.1 Update 1 は、Application Server 9.1 のマイナーアップデートです。Application Server 9.1 Update 1 は、次に示す多くの新機能を実装しています。
Sun Connection への登録 — Application Server インストーラ、管理コンソール GUI、または Update Center を使用して、Application Server を Sun Connection へ登録できます。Sun Connection で Application Server を登録すると、次の利点を受けることができます。
パッチ情報とバグ更新
スクリーンキャストとチュートリアル
ニュースとイベント
サポートとトレーニングの提供
AIX オペレーティング システムのサポート — Application Server 9.1 Update 1 は、開発者プロファイルまたはクラスタプロファイルを使用して作成されているドメインにて AIX オペレーティングシステムでサポートされています。
HADB および NSS が AIX オペレーティングシステムでサポートされていないため、エンタープライズプロファイルは AIX オペレーティングシステムではサポートされていません。
Ubuntu オペレーティングシステムのサポート — Application Server 9.1 Update 1 は Ubuntu Linux オペレーティングシステムに含まれています。
Application Server 9.1 Update 1 マニュアルセット内のインストール情報は、このオペレーティングシステムには該当しません。
HADB および NSS が Ubuntu Linux オペレーティングシステムでサポートされていないため、エンタープライズプロファイルは Ubuntu Linux オペレーティングシステムではサポートされていません。
SuSe Linux 64 ビット版のサポート
マルチレベルの関係プリフェッチのサポート— コンテナ管理による持続性 (CMP) 2.1 エンティティー Bean に対するマルチレベルの関係プリフェッチがサポートされるようになりました。詳細については、「マルチレベルの関係プリフェッチの有効化」を参照してください。
拡張された JBI のサポート — 既に配備されているサービスアセンブリの再配備を必要とせずに、管理コンソール GUI またはコマンド行から JBI コンポーネントを更新できます。
バグの修正と拡張機能
Application Server 9.1 は、次に示す多くの新機能を実装しています。
Java EE 5 プラットフォームのサポート — Sun Java System Application Server では、Java EE 5 仕様を実装して、次世代のエンタープライズアプリケーションおよび Web サービスにもっとも適したアプリケーションランタイムの 1 つを実現します。Application Server は、次の Java EE 標準を実装しています。
Enterprise Java Beans 3.0
JAXB 2.0
Java Persistence
Java Server Faces 1.2
Java Server Pages 2.1 (JSP 2.1)
Java Server Pages Standard Tag Library (JSTL) 1.2
Streaming API for XML (StAX)
Web Services Metadata
Java API for XML based Web Services 2.0 (JAX-WS 2.0)
Common Annotations for the Java Platform 1.0 (CAJ 1.0)
Java Servlet 2.5
一連のすべての Java EE 5 プラットフォームテクノロジについて、このノートで後述します。
Web サービス相互運用性テクノロジ (WSIT) サポート – Sun は Microsoft と密接に連携して、メッセージ最適化、高信頼性メッセージング、およびセキュリティーなどの Web サービスエンタープライズテクノロジの相互運用性を実現しています。WSIT の初期リリースはこの協力の成果です。WSIT は、エンタープライズ機能をサポートする多くのオープンな Web サービス仕様を実装したものです。メッセージ最適化、信頼できるメッセージング、およびセキュリティーに加えて、WSIT にはブートストラップと設定のテクノロジも含まれています。現在 Java プラットフォームに組み込まれているコア XML サポートを基本にして、WSIT は既存の機能を使用または拡張し、相互運用可能な Web サービスのための新しいサポートを追加します。それらには、次のサポートが含まれます。
ブートストラップおよび設定
メッセージ最適化テクノロジ
高信頼性メッセージングテクノロジ
セキュリティーテクノロジ
Application Server での WSIT 統合の詳細については、この章の 「WSIT 統合の詳細について」で後述します。
JBI サポート – JBI はビジネス統合 Service Provider Interfaces (SPI) によって Java EE を拡張します。これらの SPI を使用することにより、開発者は WSCI、BPEL4WS、および W3C Choreography Working Group などの仕様に合わせ Java ビジネス統合環境を作成または実装できます。JBI 実装は直接 Application Server インストーラにより通常は as-install/jbi ディレクトリにインストールされます。Application Server JVM で JBI フレームワークを開始する lifecycle モジュールを含む、JBI 用のすべての共通 JAR ファイルとシステムコンポーネントがこのディレクトリに含まれています。
インメモリーレプリケーションサポート – ほかのサーバー上でインメモリーレプリケーションを実行することにより、HADB などの別個のデータベースを入手しなくてもセッション状態データの軽量ストレージを用意できます。このタイプのレプリケーションは、ほかのサーバー上のメモリーを使用して HTTP セッションとステートフルセッション Bean データの高可用性ストレージを実現します。クラスタ化されたサーバーインスタンスはセッション状態をリングトポロジで複製します。各バックアップインスタンスは複製されたデータをメモリーに格納します。セッション状態データをほかのサーバー上のメモリーに複製することによって、セッションを分散することが可能になります。インメモリーレプリケーションを使用するには、グループ管理サービス (GMS) を有効にする必要があります。デフォルトで有効です。
使用状況プロファイル – どの管理ドメインもそのドメインの能力を示す使用状況プロファイルと関連付けられています。Application Server には次のプロファイルが用意されています。
開発者 – ドメインを開発環境で実行している場合や、アプリケーションに負荷分散、高可用性、セッションレプリケーションなどのクラスタ化機能が必要でない場合に、このプロファイルを使用します。このプロファイルの実際の名前は「developer」で、大小文字を区別することに注意してください。
クラスタ – アプリケーションサーバーインスタンスのクラスタを作成して、配備された Java EE アプリケーションにスケーラビリティーと高可用性を付与する場合は、このプロファイルを使用します。アプリケーションの状態はインメモリーのままとなります。このプロファイルの実際の名前は「cluster」で、大小文字を区別することに注意してください。
エンタープライズ – HADB と NSS が必要な場合に、このプロファイルを使用します。このプロファイルは、HADB と NSS が別々にインストールされていたり、Application Server が Java Enterprise System (Java ES) の一部としてインストールされていたりする場合には使用できません。
負荷分散の拡張機能 – 負荷分散プラグインにいくつかの拡張機能が追加されました。簡潔にまとめると、次の機能が含まれます。
重み付けラウンドロビン – オプション属性 weight がインスタンス Loadbalancer.xml ファイルに追加されています。このオプションを使用することにより、ロードバランサプラグインは重みに応じて要求を経路指定できるようになります。たとえば、500 の要求のうち、100 が instance1 へ、400 が instance2 へと毎回振り分けられるようになります。デフォルトの重みは 100 です。重みは管理コンソールまたはコマンド行から各インスタンスに対して割り当てられ、サーバー domain.xml にはインスタンスごとの重みを示す属性があります。
ユーザー定義によるロードバランサの方法指定 – ユーザーが負荷分散のカスタムロジックを定義できます。たとえば、ユーザー ID に基づくリダイレクトや MIME ベースの負荷分散があります。この機能は、ロードバランサがロードするユーザー定義の共用ライブラリによって実装されます。このカスタム共用ライブラリは、as-install/lib/install/templates/ にある loadbalancer.h に定義されているとおりにインタフェースを実装します。
管理拡張機能 – 以前のバージョンの Application Server では、loadbalancer.xml ファイルを特定のサーバーの config ディレクトリに手動でコピーすることが必要でした。Application Server 9.1 Update 1 には、このようなコピーを Web サーバーと Application Server の間で実行するプッシュ自動化が組み込まれています。ロードバランサ自体はサーバーの domain.xml ファイルで設定されます。
オープンソースおよび GlassFish コミュニティー — 2005 年 6 月、Sun は、Java EE 5 プラットフォームの最新機能とそれに関連したエンタープライズテクノロジを実装した、無償でオープンソースの商用レベルのアプリケーションサーバーを開発することを目標として、GlassFish コミュニティーを立ち上げました。Application Server は、Sun の技術者と GlassFish コミュニティーが開発したソースコードを基盤に作成されています。
Update Center サポート – Application Server Update Center により、Application Server の更新が自動化され、追加コンポーネントが簡単に利用できるようになりました。詳細は、「Application Server Update Center の使用」を参照してください。
この節では、Sun Java System Application Server 9.1 Update 1 製品をインストールする前に満たしている必要のある要件を示します。
次の表に、Sun Java System Application Server 9.1 Update 1 製品と互換性があるオペレーティングシステムを示します。
表 2–2 サポートされるオペレーティングシステム
オペレーティングシステム |
最小メモリー |
推奨メモリー |
最小ディスク容量 |
推奨ディスク容量 |
JVM |
---|---|---|---|---|---|
Sun Solaris 9、10 (SPARC) Solaris 9、10 (x86) |
512M バイト |
512M バイト |
250M バイトの空き領域 |
500M バイトの空き領域 |
J2SE 5.0 Java SE 6 |
64 ビット版 Sun Solaris 10 (SPARC、x86) |
512M バイト |
512M バイト |
250M バイトの空き領域 |
500M バイトの空き領域 |
J2SE 5.0 Java SE 6 |
RedHat Enterprise Linux 3.0 U1、4.0 |
512M バイト |
1G バイト |
250M バイトの空き領域 |
500M バイトの空き領域 |
J2SE 5.0 Java SE 6 |
SuSE Linux Enterprise Server 10 SP1 |
512M バイト |
1G バイト |
250M バイトの空き領域 |
500M バイトの空き領域 |
J2SE 5.0 Java SE 6 |
64 ビット版 SuSE Linux Enterprise Server 10 SP1 |
512M バイト |
1G バイト |
250M バイトの空き領域 |
500M バイトの空き領域 |
J2SE 5.0 Java SE 6 |
Ubuntu Linux (Hardy Release) |
512M バイト |
1G バイト |
250M バイトの空き領域 |
500M バイトの空き領域 |
J2SE 5.0 Java SE 6 |
AIX 5.2、5.3 |
512M バイト |
1G バイト |
250M バイトの空き領域 |
500M バイトの空き領域 |
J2SE 5.0 Java SE 6 |
Windows Server 2000 SP4+ Windows 2000 Advanced Server SP4+ Windows Server 2003 Windows XP Pro SP1+ Windows Vista |
1G バイト |
2G バイト |
500M バイトの空き領域 |
1G バイトの空き領域 |
J2SE 5.0 Java SE 6 |
UNIXTM では、オペレーティングシステムのバージョンを uname コマンドで確認できます。ディスク容量は df コマンドで確認できます。
Microsoft Windows プラットフォームで Application Server を実行している場合は、FAT や FAT32 ではなく NTFS ファイルシステムを使用する必要があります。
システムの仮想化は、複数のオペレーティングシステム (OS) インスタンスを共用ハードウェア上で個別に実行できるようにするテクノロジです。機能的にいうと、仮想化された環境でホストされる OS に配備されたソフトウェアは、通常はベースとなるプラットフォームが仮想化されていることを認識しません。Sun では、精選されたシステムの仮想化と OS の組み合わせについて、その Sun Java System 製品のテストを行っています。これは、Sun Java System 製品が、適切な規模と構成の仮想化された環境で、仮想化されていないシステム上の場合と同様に引き続き機能することを実証するためのテストです。仮想化された環境における Sun Java System 製品のサポートについては、System Virtualization Support in Sun Java System Products を参照してください。
Solaris 9 または 10 (x86 または SPARC) を使用する場合には、「Sun 推奨パッチクラスタ」をインストールすることをお勧めします。このパッチクラスタは SunSolve Web サイトの「推奨 & セキュリティーパッチ」から入手できます。
Application Server 9.1 Update 1 に必要な JDK の動作が保証されている最小バージョンは 1.5.0_12 です。
Ubuntu Linux を除くすべてのオペレーティングシステムでは、Apache Ant のバージョン 1.6.5 が Application Server 9.1 Update 1 に含まれています。Ubuntu Linux では、Apache Ant のバージョン 1.7.0 が Application Server 9.1 Update 1 に含まれており、このバージョンが使用されます。
表 2–3 に、Java EE の互換性要件を満たすデータベースとドライバを示します。サポートされるすべての Sun Java System Application Server の構成では、バンドル版 Java DB データベースとドライバなどの、この表に基づくデータベースとドライバの組み合わせを少なくとも 1 つ含める必要があります。さらに、Application Server は、対応する JDBC ドライバを使用してほかのどの DBMS に対する JDBC 接続もサポートするように設計されています。
表 2–3 Java EE 互換の JDBC ドライバ
JDBC ドライバベンダー |
JDBC ドライバのタイプ |
サポートされるデータベースサーバー |
---|---|---|
Derby Network Client |
Type 4 |
Derby 10.2 |
DataDirect 3.6.x、3.7.x |
Type 4 |
Oracle 10g Oracle 9i Sybase ASE 15 MS SQL 2005 DB2 9.1 DB2 8.2 |
MySQL Connector/J Driver 5.1.6 |
Type 4 |
MySQL 5.0 |
Oracle 10G |
Type 4 |
Oracle 10g -RAC |
PostGres |
Type 4 |
8.2.x |
表 2–4 に、Application Server FCS リリースでサポートを予定しているその他のデータベースとドライバをすべて示します。
表 2–4 サポートされる JDBC ドライバとデータベース (Application Server FCS)
JDBC ドライバベンダー |
JDBC ドライバのタイプ |
サポートされるデータベースサーバー |
---|---|---|
Oracle OCI |
Type 2 |
Oracle 9i |
IBM DB2 |
Type 2 |
DB2 9.1 |
通常、Application Server 9.1 Update 1 は、Java EE 仕様に適合するすべての JDBC ドライバをサポートします。
この節では、Application Server 9.1 Update 1 にバンドルされている Java DB データベースの実装を使用する手順について説明します。Java DB は、Apache Derby データベース を基盤としています。
Sun Java System Application Server 9.1 には、Java DB ネットワークサーバーの起動と停止を行うための 2 つの新しい asadmin コマンドが導入されています。
Java DB Network Server のインスタンスを開始するには、asadmin start-database コマンドを使用します。
asadmin start-database [--dbhost 0.0.0.0] [--dbport 1527] [--dbhome path] |
ホストのデフォルト値は 0.0.0.0 です。この値によって、Java DB は IP/ホスト名のインタフェースと同様に localhost で待機できます。dbhome プロパティーの値は、Java DB データベースの格納場所です。デフォルトの path は as-install/javadb です。
Java DB Network Server の実行中のインスタンスを停止するには、次のように asadmin stop-database コマンドを使用します。
asadmin stop-database [--dbhost 0.0.0.0] [--dbport 1527] |
Application Server 9.1 Update 1 に同梱されている Java DB の構成には、Java DB の使用に役立つスクリプトが含まれます。 as-install/javadb/bin ディレクトリには、次の使用可能なスクリプトがあります。
startNetworkServer、startNetworkServer.bat— ネットワークサーバーを開始するスクリプト
stopNetworkServer、stopNetworkServer.bat— ネットワークサーバーを停止するスクリプト
ij、ij.bat — 対話式の JDBC スクリプト記述ツール
dblook、dblook.bat — データベースの DDL の全部または一部を表示するスクリプト
sysinfo、sysinfo.bat — Java DB 環境に関するバージョン情報を表示するスクリプト
NetworkServerControl、NetworkServerControl.bat — NetworkServerControl API でコマンドを実行するためのスクリプト
JAVA_HOME 環境変数が JDK のインストールディレクトリを指定していることを確認します。
as-install/javadb ディレクトリをポイントするように DERBY_HOME 環境変数を設定します。
これらのユーティリティーの詳細については、次の Derby マニュアルを参照してください。
この節では、Sun Java System Application Server 9.1 Update 1 向けにサポートされている Web サーバーを示します。
表 2–5 サポートされている Web サーバー
Web サーバー |
バージョン |
オペレーティングシステム |
---|---|---|
Sun Java System Web Server |
6.1、7.0 |
Solaris SPARC 8、9、10 Solaris x86 9、10 Red Hat Enterprise Linux 2.1 Update 2、3.0 Update 1 |
Apache Web サーバー |
1.3+、1.4、2.0 |
Solaris SPARC 9、10 Solaris x86 10 Red Hat Enterprise Linux 2.1 Update 2、3.0 Update 1 |
Microsoft IISTM |
5.0+ |
Windows Server 2003 Windows 2000 Advanced Server (Service Pack 4 以上) |
Microsoft Windows や HP-UX をはじめとして、その他にもサポートされるプラットフォームが今後追加される予定です。
この節では、Sun Java System Application Server 9.1 Update 1 でサポートされるブラウザを示します。
表 2–6 サポートされている Web ブラウザ
ブラウザ |
バージョン |
---|---|
Mozilla |
1.7.12 |
Internet Explorer |
6.0 Service Pack 2、7.0 |
Firefox |
1.5.x、2.x |
Safari |
2 |
Netscape |
8.0.4、8.1、9.0、9.0.x |
「ハードウェアとソフトウェアの要件」に示されている要件に加えて、システムが、下に示されている HADB を実行するための要件を満たしていることを確認してください。
HADB は Application Server 9.1 Update 1 Enterprise プロファイルにのみバンドルされています。システムの Java コンポーネントは JDK 5 を使用して構築され、JDK 1.5 上でテストされています。
Solaris (SPARC) – Solaris 8 MU7、Solaris 9 MU7、Solaris 10 RR。
Solaris (x86) – Solaris 9 MU7、Solaris 10 RR。
RedHat Enterprise Linux - 2.1 U5 (ext3 はサポートされず、ext2 ファイルシステムのみがサポートされている)、3.0 U4 (ext2 と ext3 の両方がサポートされている。U4 より前のアップデートは、過剰なスワッピングのために推奨されない)。これらのオペレーティングシステムバージョンでは、HADB が 32 ビットモードでのみテストされていることに注意してください。また、HADB が、オペレーティングシステム内のバグのために 64 ビットモードで動作している RedHat Enterprise Linux 3.0 をサポートしていないことにも注意してください (HADB への影響の詳細は、「高可用性」 の既知のバグ 6249685 を参照)。
Microsoft Windows – Microsoft Windows 2000 Advanced Server Service Pack 4 および Microsoft Windows 2003 Enterprise Edition。HADB が、間もなく登場する、64 ビットモードの Microsoft Windows オペレーティングシステムバージョンをまったくサポートしていないことに注意してください。
最小メモリー - ノードあたり 320M バイト。
最小空きディスク容量 - ホストあたり HADB バイナリ用に 70M バイト。さらに、データデバイスにもディスク容量が必要、ノードあたりテストインストール用に 512M バイト。
推奨メモリー - ノードあたり 512M バイト。
推奨空きディスク容量 - ホストあたり HADB バイナリ用に 70M バイト。さらに、データデバイスにもディスク容量が必要、ノードあたりテストインストール用に 1200M バイト。
HADB データとログファイルを格納するデバイスで書き込みキャッシュが無効になっていることを確認してください。一部の Solaris プラットフォーム (たとえば、Solaris x86) では、デフォルトで書き込みキャッシュが有効になります。
最小メモリー - 128M バイト
最小空きディスク容量 - ノードあたり HADB バイナリ用に 70M バイト
最小メモリー - 120M バイト
最小空きディスク容量 - 20M バイト
以前のバージョンの Application Server から現在のバージョンへのアップグレードに関する詳細な手順については、『Sun Java System Application Server 9.1 Update 1 Upgrade and Migration Guide 』を参照してください。
Sun Java System Application Server ソフトウェアをインストールする前に、次の追加の要件が満たされるようにしてください。
空き領域:一時ディレクトリには、少なくとも、Sun Java System Application Server のインストール用に 35M バイトの空き領域と、SDK のインストール用に 250M バイトの空き領域が必要です。
アンインストールプログラムの使用:システムから Application Server を削除する必要がある場合は、ソフトウェアに付属のアンインストールプログラムを使用することが重要です。ほかの方法を使って削除すると、同じバージョンの再インストールや新しいバージョンのインストールを行うときに問題が発生する可能性があります。
空きポート:利用可能な未使用ポートが 7 つ必要です。インストールプログラムは、使用されているポートを自動的に検出し、その時点で未使用のポートをデフォルトのドメインとして示します。デフォルトの初期ポートは次のとおりです。
HTTP については 8080、HTTPS については 8181
IIOP については 3700、IIOP/SSL については 3820、相互認証の IIOP/SSL については 3920
Administration Server については 4848 (HTTP)
pure JMX Client については 8686 (RMI) ポート
インストール済みサーバーの起動 (UNIX) — インストール済みサーバーを置き換える場合以外は、Sun Java System Application Server 9.1 Update 1 のインストール処理を開始する前に、インストール済みサーバーを起動してください。インストールプログラムが使用中のポートを検出するため、使用中のポートがほかの目的に使用されることはありません。
インストール済みサーバーの置き換え (UNIX) — 以前のバージョンの Application Server から現在のバージョンへのアップグレードに関する詳細な指示については、『Sun Java System Application Server 9.1 Update 1 Upgrade and Migration Guide』 を参照してください。
ファイアウォールのシャットダウン (Microsoft Windows) — Sun Java System Application Server ソフトウェアをインストールする前に、すべてのファイアウォールソフトウェアを停止する必要があります。一部のファイアウォールソフトウェアはデフォルトですべてのポートを無効にするからです。インストールプログラムは、使用可能なポートを正確に検出できる必要があります。
互換性に関するその他の情報については、『Sun Java System Application Server 9.1 Update 1 Upgrade and Migration Guide』 を参照してください。
Sun Java System Application Server 9.1 Update 1 は、Java EE 5 プラットフォームをサポートしています。Java EE 5 プラットフォームで使用できる拡張 API を、次の表に示します。
表 2–7 Java EE 5 プラットフォームの主要な API の変更点
API |
JSR |
---|---|
Java EE 5 |
|
Web サービステクノロジ |
|
エンタープライズ Web サービスの実装 | |
Java プラットフォーム用 Web サービスメタデータ | |
コンポーネントモデルテクノロジ |
|
管理テクノロジ |
|
その他の Java EE テクノロジ |
|
Common Annotations for the Java Platform | |
Sun Java System Application Server 9.1 Update 1 は、Java EE 5 SDK の一部として使用できます。
Java EE 5 SDK には、次の 2 つのバージョンがあります。
さらに、これらの SDK 配布を JDK または NetBeans 5.5.1 ツールとともにダウンロードすることもできます。詳細については、http://java.sun.com/javaee/downloads/index.jsp のダウンロードページにアクセスしてください。
GlassFish V2 と Application Server 9.1 Update 1 は、Java EE アプリケーションの開発では NetBeans 5.5 と連携していません。NetBeans 5.5.1 を使用する必要があります。
Sun Java System Application Server 9.1 Update 1 には、配下の JVM として J2SE 5.0 以降が必要です。Java を別のバージョンに切り替える場合は、次の一般的な手順に従います。(Windows および Unix)
新しい Java VM でドメインを作成したあとに以前の Java バージョンにダウングレードすることは推奨されていません。JVM をダウングレードする必要がある場合は、ドメインごとにそうすることをおすすめします。次の手順はその方法を説明したものです。
必要に応じて、希望する Java SDK (JRE ではない) をダウンロードしてシステムにインストールします。
Java SDK は、http://java.sun.com/j2se からダウンロードできます。
JDK を変更するドメインを開始します。
as-install/bin/asadmin start-domain domain-name |
管理コンソールにログインして、ドメインの JVM 属性を変更します。
特に、ドメインの「JVM 設定」ページの JAVA_HOME 変数を変更することが必要です。
または、asadmin コマンドを使用することもできます。
as-install/bin/asadmin set "server.java-config.java-home=Path-To-Java-Home" |
Application Server 9.1 Update 1 と Java ES 5 (JES5) の間には 2 つの既知の互換性の問題があります。
Application Server 9.1 Update 1 では JSF 1.2 バージョンが提供されるため、JES5 Service Registry は Application Server 9.1 Update 1 と互換性がありません。Application Server を 9.1 Update 1 にアップグレードする前に、Service Registry を JES5u1 にアップグレードする必要があります。この制限については Service Registry のマニュアルにも記載されています。
Application Server 9.1 Update 1 では JSF 1.2 バージョンが提供されるため、JES5 Portal Server は Application Server 9.1 Update 1 と互換性がありません。Application Server を 9.1 Update 1 にアップグレードする前に、Portal Server を JES5u1 にアップグレードする必要があります。
Application Server 8.2 上で Portal Server を実行する Java ES 5 設定環境で、Application Server 8.2 を 9.1 Update 1 にアップグレードすると、Portal Server が使用できなくなります。Application Server 9.1 Update 1 は JSF 1.2 を使用しますが、リリース 5 Portal Server の JSF-Portlet ブリッジが JSF 1.2 をサポートしていません。Solaris または Linux の場合、Portal Server を JavaES5 Update 1 にアップグレードする必要があります。Windows の場合、Portal Server は Windows 上の Java ES 5 Update 1 ではサポートされていないため、Release 5 Portal Server を引き続き使用するのであれば、Application Server を 9.1 Update 1 にアップグレードしないでください。
Application Server には、一部のオペレーティングシステムでしかサポートされていない機能があります。それらの機能の詳細を以下に示します。
AIX オペレーティングシステムを使用している場合、次の制限が適用されます。
Application Server 9.1 Update 1 は、開発者プロファイルまたはクラスタプロファイルを使用されたドメインに限り、AIX オペレーティングシステムでサポートされます。HADB および NSS が AIX オペレーティングシステムでサポートされていないため、エンタープライズプロファイルは AIX オペレーティングシステムではサポートされて いません 。
AIX オペレーティングシステムの場合、ネイティブ起動プログラムを使用できません。
Linux オペレーティングシステムを使用している場合、次の制限が適用されます。
SuSe Linux 64 ビットオペレーティングシステムおよび 64 ビット JVM の場合、ネイティブ起動プログラムを使用できません。
次のプラットフォームでは、エンタープライズプロファイルはサポートされていません。
RedHat Enterprise Linux 64 ビットオペレーティングシステムおよび 64 ビット JVM
SuSe Linux 64 ビットオペレーティングシステムおよび 64 ビット JVM
Ubuntu Linux オペレーティングシステムを使用している場合、次の制限が適用されます。
Application Server 9.1 Update 1 は Ubuntu Linux オペレーティングシステムに含まれているため、Application Server 9.1 Update 1 マニュアルセット内のインストール情報はこのオペレーティングシステムには該当しません。
HADB および NSS が Ubuntu Linux オペレーティングシステムでサポートされていないため、エンタープライズプロファイルは Ubuntu Linux オペレーティングシステムではサポートされていません。
Application Server 9.1 Update 1 Update Center により、Application Server の更新が自動化され、追加コンポーネントが簡単に利用できるようになりました。
Update Center を有効にすると、自動でソフトウェアの更新を実行します。この自動更新プロセス中に、Update Center は次のデータを収集して Sun Microsystems または購入先に転送します。
固有インストール ID (GUID)
IP アドレス
オペレーティングシステム情報 (名前、バージョン、アーキテクチャー、ロケール)
JDK バージョン
モジュールダウンロード情報 (モジュール名、日付、時刻、状況、ダウロード時間、ダウンロード済みバイト数)
個人情報は追跡しません。どの個人情報もほかのデータと関連付けられておらず、レポート用に使用されません。
自動アップデートへの同意を明示するため、Update Center はデフォルトでは無効になっています。Update Center を有効にして、定期チェックと自動アップデートを実行するには、次の手順に従います。
Update Center を開始します。
UNIX の場合: as-install/updatecenter/bin/updatetool
Windows の場合: as-install\updatecenter\bin\updatetool.bat
「Preferences」タブをクリックします。
「Update Scheduling」ウィンドウで、「Check for Updates」ドロップダウンボックスの値を「Never (Manual)」から希望する値に変更します。一例として、毎日や毎週などを指定できます。
アップデートを希望する曜日と時刻を指定します。
変更を保存するには、「Save」ボタンを選択します。
これで、Update Center は指定したスケジュールにしたがって、GlassFish または Application Server コンポーネントのアップデートを自動的に確認します。アップデートが利用可能である場合には、Update Center が起動して更新可能なコンポーネントを通知します。
Ubuntu Linux オペレーティングシステムでは、GlassFish v2 をインストールしても既存の GlassFish v1 のインストールは上書きされません。/usr/bin 内の asadmin スクリプトは GlassFish v2 を管理します。GlassFish v1 を管理するには、/usr/share/sunappserver/bin 内のローカルの asadmin ユーティリティーを使用します。v1 ドメインを v2 にアップグレードするには、/usr/share/glassfishv2/bin にある asupgrade ツールを使用します。
グローバルの asadmin スクリプトを使用して v1 ドメインを開始すると、アップグレードツールが自動的に起動します。ただし、これによってエラーが発生します。エラーの原因は、サーバーのドメインの場所に関して、(Ubuntu 以外の) ほかのプラットフォームでのデフォルトの場所が使用されるというバグです。このエラーを回避するには、代わりに asupgrade ツールを使用します。
マルチレベルの関係プリフェッチが CMP 2.1 エンティティー Bean でサポートされています。
マルチレベルの関係プリフェッチを有効にするには、次のプロパティーを設定します。
-Dcom.sun.jdo.spi.persistence.support.sqlstore.MULTILEVEL_PREFETCH=true |
関係プリフェッチの詳細については、『Sun Java System Application Server 9.1 Developer’s Guide』の「Relationship Prefetching」を参照してください。
WSIT ステータスの詳細については、WSIT Status Notes ページを参照してください。Application Server での WSIT の使用について、『The WSIT Tutorial 』も参照してください。