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Sun ONE Web Server 6.1 インストールおよび移行ガイド

第 2 章
Sun ONE Web Server インストールの前に

以下の節では、Sun ONE Web Server をインストールする前に知っておく必要のある情報について説明します。

この章は、次の節から構成されています。


サポートされているプラットフォーム

次の表に、Sun ONE Web Server でサポートされているプラットフォームを示します。

表 2-1 Sun ONE Web Server 6.1 でサポートされているプラットフォーム 

ベンダー

アーキテクチャ

オペレーティングシステム

最小必須メモリー

推奨メモリー

推奨ディスク容量

IBM

PowerPC

IBM AIX 5.1*、5.2

64M バイト

192M バイト

256M バイト

Hewlett-Packard

PA-RISC 2.0

HP-UX 11i*

64M バイト

192M バイト

256M バイト

Microsoft

Intel x86

Windows 2000 Server および XP

64M バイト

192M バイト

256M バイト

Sun

UltraSPARC**

Solaris 8、9

64M バイト

192M バイト

256M バイト

Sun

x86

Solaris 9

64M バイト

192M バイト

256M バイト

Linux

Intel x86

Red Hat Linux Advanced Server 2.1

カーネルバージョン:2.4.7-10smp

glibc - 2.2.4-13

ncurses - 4-5.0-5.i386.rpm

libncurses5.so から libcurses4.so にシンボリックリンクを作成することもできますが、ncurses4-5.0-5.i386.rpm をインストールすることをお勧めします。

64M バイト

192M バイト

256M バイト

*バイナリ互換の機能によりサポートされています。

**iPlanet Web Server 6.0 から、古い SPARC CPU はサポートされていません。Sun ONE Web Server 6.1 では、UltraSPARC アーキテクチャが引き続きサポートされています。


必要なパッチ

適用可能な最新のパッチを使用してオペレーティングシステムを更新することをお勧めします。

Solaris OE プラットフォームの場合は、次の場所で Sun の推奨するパッチリストを参照できます。

http://sunsolve.sun.com/pubpatch


警告

認証用の LDAP を使用するように Solaris を設定する場合は、Solaris 8 にパッチ 108993-22 (SPARC) または 108994-22 (x86) を適用する必要があります。



サポートされているブラウザ

Sun ONE Web Server は、次のブラウザで実行できます。


ハードウェアおよびソフトウェア要件

使用するコンピュータには、前述の UNIX、Linux、または Windows オペレーティングシステムの各メモリーおよびディスク容量要件に加え、次のハードウェアおよびソフトウェアも必要です。

すべてのプラットフォーム

UNIX/Linux

Windows


その他の技術的要件

Sun ONE Web Server のインストールに必要なハードウェアおよびソフトウェアの準備ができたら、次の要件を満たしていることを確認してください。

サーバー用 DNS エイリアスの作成

サーバーがネットワーク内の特定のマシンで稼動する場合、ユーザーまたはシステム管理者は、実際のサーバーマシンを指し示す DNS CNAME レコードまたはエイリアスを設定する必要があります。サーバーマシンの実ホスト名または IP アドレスは、あとで変更できます。その際、サーバーマシンを示す URL を変更する必要はありません。

たとえば、サーバー名を my_server.my_company.com とした場合、www.my_company.com というエイリアスを使用できます。この場合、サーバー上のドキュメントを指す URL には、my_server の代わりに常に www エイリアスが使用されます。

サーバーの UNIX および Linux ユーザーアカウント

Sun ONE Web Server は、インストール時に指定した UNIX または Linux ユーザーアカウントを使用して起動します。サーバーの子プロセスはすべて、このアカウントを所有者として作成されます。サーバーの UNIX または Linux ユーザーアカウントには、システムリソースへのアクセスを制限するのが最善です。このアカウントは、設定ファイルの読み取り権限および logs ディレクトリへの書き込み権限を必要とします。

Solaris OE では、webservd というユーザーおよびグループアカウントが存在していない場合、デフォルトでこのアカウントが Sun ONE Web Server 用に作成されます。

Solaris UNIX 以外のプラットフォーム (webservd ユーザー/グループを予約できないプラットフォーム) では、Sun ONE Web Server 専用のユーザーアカウントを作成しない場合、nobody という名前のアカウントを使用できます。ただし、ユーザー nobody に Sun ONE Web Server の実行権限を付与することが望ましくない場合もあります。さらに、インストール中に負の uid/gid が割り当てられると、ユーザー nobody が使用できないシステムもあります。nobodyuid が存在する場合、/etc/passwd ファイルを調べて、値が 0 より大きいことを確認してください。


サーバー専用のアカウントを使用することを、強くお勧めします。


管理サーバーは、インストールされたすべてのサーバーの設定ファイルへの書き込み権限を持つユーザーアカウントでも実行可能です。ただし、管理サーバーのユーザーは 1024 より小さいポート番号のサーバーを起動および停止できるため、管理サーバーを root で実行する方が簡単です (1024 より大きいポート番号は、どのユーザーも起動できます)。

Sun ONE Web Server の実行に使用するユーザー (nobody であることが多い) を、管理サーバーの実行に使用するユーザー (root であることが多い) と同じグループにする必要があります。


サーバーユーザーを変更する場合、/tmp ディレクトリ内に作成された /tmp/lock.* ファイルをすべて削除してください。


サーバーの Windows ユーザーアカウント

Sun ONE Web Server 用の Windows ユーザーアカウントを作成する必要があります。このユーザーアカウントは、システムリソースへのアクセスが制限されており、権限の与えられていないシステムユーザーアカウント (システムへのアクセスが限定されたアクセス権限を持つユーザー) で実行されます。サーバーの起動は、このユーザーアカウントで実行されます。サーバーが使用するサーバー拡張モジュールはすべて、このユーザーアカウントを所有者として作成されます。

インストール時には、作成したユーザーアカウントではなく、LocalSystem アカウントがサーバーにより使用されます。サーバーの起動および実行後は、作成したユーザーアカウントを使用する必要があります。インストール処理後に、サーバーのユーザーアカウントを変更できます。別のコンピュータ上のファイルにアクセスする権限を持つように、ユーザーアカウントを設定できます。これにより、サーバーは、別のコンピュータからマウントしたファイルを提供できるようになります。

さらに、作成するサーバー用ユーザーアカウントを、すべての Sun ONE サーバーのユーザーを含むグループに所属させる必要があります。こうすることにより、複数のサーバーで共有ファイルへのアクセスが可能になります。


サーバー専用のアカウントを使用することを、お勧めします。


一意のポート番号の選択

複数のポート番号 (管理サーバー用に 1 つ、Sun ONE Web Server の各インスタンス用に 1 つ) が必要です。管理サーバーは Sun ONE Web Server の特別なインスタンスで、Sun ONE Web Server の管理に使用されます。

標準的な Web サーバーのポート番号は 80、標準的な SSL 対応の Web サーバーのポート番号は 443 ですが、Sun ONE Web Server にはインストール時に任意のポートを設定できます。デフォルトポート (ポート 80) 以外のポートを使用する場合、ホームページへのアクセスに使用される URL が変更されます。たとえば、使用するコンピュータがwww.siroe.com で、ポート 9753 を選択した場合、サーバーの URL は、 http://www.siroe.com:9753/ になります。

管理サーバーのポート番号を無作為に設定することにより、第三者のサーバーへの侵入を防ぐことができます。サーバーの構成時に、管理サーバーのポート番号を使用します。たとえば、サーバーが mozilla.com の場合、サーバーの URL は http://www.mozilla.com:2634/ のようになります。

選択するポートが使用中でないことを確認してください。UNIX および Linux システムでは、サーバーマシンの /etc/services ファイルを調べれば、割り当てようとしているポート番号が、別のサービス用に予約されているかどうかを確認できます。別のサービスが使用中のポートを選択すると、別のポートを選択するよう促すメッセージが、インストールプログラムにより表示されます。


UNIX または Linux を使用していて、1024 より小さいサーバーポート番号を選択した場合は、root でログインしてサーバーを起動する必要があります。サーバーをポートにバインドしたあとで、root ユーザーアカウントから、指定したユーザーアカウントへ変更されます。1024 より大きいポート番号を選択した場合は、root ユーザーでなくてもサーバーを起動できます。



インストールの概要

Sun ONE Web Server は、次の Sun 製品のダウンロード用 Web サイトからダウンロードしてインストールできます。

http://www.sun.com/software

Sun ONE Web Server CD からインストールすることもできます。さらに、Sun ONE Web Server ソフトウェアには、Sun ONE Directory Server 5.2 が付属 CD として同梱されています。

Sun ONE Web Server をインストールする際、次の基本手順に従ってください。

  1. iPlanet Web Server 4.1 がインストール済みで、Sun ONE Web Server 6.1 への移行を計画している場合、iPlanet Web Server 4.1 を停止し、すべてのファイルをサーバールートにバックアップします。

  2. バージョン 4.1 よりも前の iPlanet Web Server から Sun ONE Web Server 6.1 に直接移行することはできません。その場合は、まず古いバージョンのサーバーを iPlanet Web Server 4.1 に移行してから、Sun ONE Web Server 6.1 に移行する必要があります。


    Sun ONE Web Server 6.1 は、別のディレクトリにインストールする必要があります。たとえば、以前のバージョンの Web サーバーが C:¥netscape¥server4 にインストールされている場合は、Sun ONE Web Server 6.1 を C:¥Sun¥WebServer6.1 にインストールします。

    Windows では、サーバーのインストール時に Winnt/System32 に追加されたファイルおよびレジストリのコピーを保存しておくことが望ましい場合もあります。レジストリの保存方法の詳細は、オペレーティングシステムのマニュアルを参照してください。

  3. ブラウザがインストールされていない場合は、インストールします。サポートされているブラウザのリストについては、「サポートされているブラウザ」を参照してください。
  4. アクセス制御用のユーザーおよびグループを使用する予定で、かつ Sun ONE Directory Server がインストールされていない場合は、Sun ONE Web Server ソフトウェアの付属 CD からインストールします。
  5. Sun ONE Web Server をインストールおよび構成します。


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