| Sun ONE Calendar Server 6.0 インストールガイド (Solaris 版) |
付録 B
LDAP Directory Server の考慮事項SunTM ONE Calendar Server 6.0 は、カレンダ、カレンダのプロパティ、アクセス制御情報、イベント、todo (タスク)、アラームの保存と管理を行います。ただし、Calendar Server でユーザー情報の保存を管理するには、ユーザー認証のほかユーザーの基本設定の保存と検索といった処理を行うディレクトリサービスが必要になります。
この付録では次の内容を説明します。
Calendar Server 6.0 でサポートしている LDAP ディレクトリサーバーについては、次の Web サイトの「Calendar Server 6.0 Release Notes」を参照してください。
http://docs.sun.com/coll/S1_CalendarServer_60
LDAP ディレクトリにすでにユーザーが存在している場合、Calendar Server を導入する一番簡単な方法は、ディレクトリサーバーを Sun ONE Directory Server にアップグレードすることです。
ディレクトリサーバーのインストールと構成については、次の URL を参照してください。
http://docs.sun.com/coll/S1_DirectoryServer_52
別のディレクトリサーバーを使用している場合やインストールプログラムでディレクトリサーバーを更新できない場合には、ユーザーが Calendar Server 6.0 にアクセスできるように、スキーマを手動で変更する必要があります。
LDAP サーバーのスキーマの手動更新一部のインスタンスでは、次のディレクトリサーバーを手作業で更新する必要がある場合があります。
Sun ONE または iPlanet Directory Server
Calendar Server によって使用される Sun ONE Directory Server 5.2 および iPlanet Directory Server 5.1 の LDAP スキーマ拡張は、60iplanet-calendar.ldif ファイルに定義されます。
Calendar Server のインストールプログラムは、このファイルを /opt/SUNWics5/cal/config ディレクトリにインストールします。
注 LDAP サーバースキーマを手作業で更新した後で、Calendar Server をアップグレードする場合は、LDAP サーバースキーマをもう一度手作業で更新する必要があります。先にスキーマを手作業で更新した後は、Calendar Server はディレクトリサーバースキーマを自動的に更新できません。
Sun ONE Directory Server または iPlanet Directory Server を手動で更新するには
- Calendar Server 6.0 をインストールします。
- Calendar Server が起動している場合は、これを停止します。
- Directory Server が起動している場合は、これを停止します。
- ディレクトリサーバーを実行しているサーバー上の次のディレクトリに 60iplanet-calendar.ldif ファイルをコピーします。
dir_svr_base/slapd-hostname/config/schema
ここで dir_svr_base は Directory Server のインストールディレクトリであり、hostname でサーバーを指定します。
- Directory Server を再起動します。OID エラーが発生した場合は、「LDAP スキーマディレクトリで重複する OID の解決」を参照してください。
- Calendar Server を再起動します。
Netscape Directory Server
Netscape Directory Server 4.12 または 4.16 では、Calendar Server によって使用される LDAP スキーマ拡張は、次のファイルに定義されます。
これらのファイルは /opt/SUNWics5/cal/config ディレクトリにあります。
Netscape Directory Server 4.12 または 4.16 を手作業で更新するには
- Calendar Server 6.0 をインストールします。
- LDAP スキーマファイル (um50-common-schema.conf および ics50-schema.conf) を /opt/SUNWics5/cal/config ディレクトリからディレクトリサーバーを実行しているサーバーの次のディレクトリにコピーします。
server-root/slapd-hostname/config
hostname は、サーバーの名前です。
たとえば、Solaris およびその他の UNIX システムでは、次を入力します。
/usr/Netscape/Server4/slapd-sesta/config
- Calendar Server が起動している場合は、これを停止します。
- Directory Server が起動している場合は、これを停止します。
- ns-schema.conf ファイルを編集します (このファイルは um50-common-schema.conf および ics50-schema.conf ファイルをコピーしたディレクトリにある)。ファイルの末尾に、次の記述が含まれていない場合には、ファイルにインクルードされるよう、これらを追加します。
Solaris およびその他の UNIX システムの場合
include /netscape/server4/slapd-hostname/config/um50-common-schema.conf
include /netscape/server4/slapd-hostname/config/ics50-schema.conf
Windows 2000 システムの場合
include "C:¥Netscape¥Server4¥slapd-hostname¥config¥um50-common-schema.conf"
include "C:¥Netscape¥Server4¥slapd-hostname¥config¥ics50-schema.conf"
ここで hostname は、ディレクトリサーバーを実行しているサーバーの名前です。
- Netscape Directory Server を再起動します。OID エラーが発生した場合は、「LDAP スキーマディレクトリで重複する OID の解決」を参照してください。
- Calendar Server を再起動します。
LDAP スキーマディレクトリで重複する OID の解決LDAP スキーマディレクトリに重複する OID があると、Directory Server は使用する OID を認識しないで、エラーメッセージを戻します。たとえば、次のメッセージは、iPlanet Directory Server 5.1 について icsCalendarUser オブジェクトクラスの重複する OID を示しています。
[24/Jul/2002:23:45:28 -0700] dse - The entry cn=schema in file /export/iplanet/servers/slapd-ical/config/schema/99user.ldif is invalid, error code 20 (Type or value exists) - object class icscalendaruser: The name does not match the OID. Another object class is already using the name or OID.
[24/Jul/2002:23:45:28 -0700] dse - Please edit the file to correct the reported problems and then restart the server.
この問題は、Calendar Server 6.0 をインストールする際に、LDAP サーバースキーマ 99user.ldif ファイルを動的に更新した古い Calendar Server リリースが残っている場合に発生します。
OID の重複を解決するには、99user.ldif ファイルを編集して、古い OID を削除する必要があります。Calendar Server 6.0 については、次の表で問題を起こす可能性のある具体的な OID を説明します。
99user.ldif ファイルを編集してから Directory Server を再起動します。
