Sun ONE Calendar Server 6.0 インストールガイド (Solaris 版) |
付録 C
Calendar Server 5.x から 6.0 へのアップグレード / 移行プロセスこの付録では、SunTM ONE または iPlanetTM Calendar Server 5.x をCalendar Server 6.0 にアップグレードまたは移行する方法を説明します。次の節で構成されています。
- Calendar Server 6.0 にアップグレードするためのアップグレード / 移行プロセス
- Calendar Server 6.0 XSL ファイルに変更をマージするための XSL のヒント
アップグレード / 移行プロセスCalendar Server 6.0 にアップグレードするには
- Calendar Server 5.x がインストールされているサーバーで、/opt/SUNWics5/cal/sbin ディレクトリに移動し、Calendar Server 5.x を停止します。
./stop-cal
- 次の Calendar Server 5.x ディレクトリおよびファイルをバックアップします。
- 次のファイルを含むカスタマイズした Calendar Server 5.x ファイルをバックアップします。
- /opt/SUNWics5/cal/bin/data 内のユーザーインタフェース (UI) XSL ファイル
- メール形式ファイル デフォルトの場所は :
/opt/SUNWics5/cal/bin/config/language/- default.html ファイル デフォルトの場所は :
/opt/SUNWics5/cal/bin/html/language/- HTML ファイル たとえば、次のディレクトリ内 :
/opt/SUNWics5/cal/bin/html/language/- timezones.ics および change_timezone.xml などのタイムゾーンファイル
language ディレクトリには、使用中の言語に対応したファイルが含まれています。たとえば en - 英語、de - ドイツ語、es - スペイン語、fr - フランス語、ja - 日本語、zh-TW - 繁体字中国語、zh-CN - 簡体字中国語
- /opt/SUNWics5/cal/ ディレクトリに移動し、Calendar Server 5.x をアンインストールします。スーパーユーザー (root) として実行する必要があります。たとえば、次のように入力します。
./uninst
- /opt/SUNWics5 ディレクトリ内のすべてのファイルを削除します。
- Java Enterprise System インストーラを実行し、/opt/SUNWics5 ディレクトリの Calendar Server 6.0 をアンインストールします。詳細については、『Sun Java Enterprise System インストールガイド』を参照してください。
- /opt/SUNWics5/cal/sbin ディレクトリに移動して comm_dssetup.pl ユーティリティを実行し、Sun ONE Directory Server 5.x を Calendar Server 6.0 で使用できるように設定します。comm_dssetup については、「Directory Server 設定 Perl スクリプト(comm_dssetup.pl)」を参照してください。
- Calendar Server 6.0 設定プログラム (csconfigurator.sh) を実行し、新しい ics.conf 設定ファイルを作成します。詳細については、「Calendar Server 設定プログラム (csconfigurator.sh)」を参照してください。
- 5.x の設定を保存しておく場合は、ics.conf ファイルをバックアップ場所からコピーするか、/etc/opt/SUNWics5/config/ics.conf ファイルをテープに保存します。
- ics.conf ファイルに UNIX ユーザー ID とグループ ID (デフォルトはそれぞれ icsuser および icsgroup)、およびアクセス権を設定します。たとえば、次のように入力します。
chown icsuser:icsgroup /opt/SUNWics5/cal/config/ics.conf
chmod 600 /opt/SUNWics5/cal/config/ics.conf- cs5migrate ユーティリティを実行し、Calendar Server 5.x データベースを 6.0 に移行します。詳細については、「cs5migrate ユーティリティ」を参照してください。
- cs5migrate 移行が正常に終了したら、移行した 6.0 データベースを /var/opt/SUNWics5/csdb ディレクトリにコピーします。/csdb ディレクトリ内のすべてのファイルの所有者が icsuser および icsgroup (または ics.conf ファイルで指定したユーザー ID およびグループ ID) であることを確認してください。
- Calendar Server 6.0 XSL、XML、HTML、およびメール形式ファイルには、5.x から重大な変更が加えられています。手順 3 で 5.x のファイルを保存している場合は、カスタマイズした変更内容を5.0 のファイルから6.0 のファイルに手作業でマージする必要があります。XSL ファイルに変更内容をマージするヒントについては、「XSL のヒント」を参照してください。
- /opt/SUNWics5/cal/sbin ディレクトリに移動し、Calendar Server 6.0 を起動します。
./start-cal
- Calendar Express を使用して Calendar Server 6.0 にログインし、Calendar Server コンポーネント (イベントおよび todo (タスク)) が表示されることを確認します。
XSL のヒントCalendar Server 6.0 XSL ファイルに変更内容をマージしている場合は、以下のヒントや指針に従って、よくある間違いを避けるようにしてください。
- テンプレートルールで非常に複雑なパターンを使用しないでください。非常に複雑で長いルールではなく、「and」や「or」を使用し、ルール内ではなるべく <xsl:choose> を使用するようにして、ルールを単純なものにします。
- 存在の確認のために、数を数えないでください。ノードが存在することを確認する場合は、count(node) が 0 よりも大きいことを確認するのではなく、単にノードが存在することを確認します。
- XSLT 関数を使用しすぎないでください。特に頻繁に使用するテンプレートでは、string-length などの XSLT 関数の使用を減らすようにしてください。
- for-each を使用しないでください。可能な場所では、for-each ではなく apply-templates をできるだけ使用するようにします。こうすることで、XSLT がより良く、より自然なものになります。
- [preceding-sibling] または [following-sibling] 軸 (axes) を使用しないでください。
- 1 つのテンプレート内で、同じノードを複数回評価しないでください。同じノードを複数回評価する必要がある場合は、1 回評価したら、その結果を変数に保存します。
- 条件式では角かっこを使用しないでください。条件式では、< や > の代わりに、< や > を使用します。
- ラジオボタンやチェックボックスでは、value="" を使用しないでください。たとえば