Sun ロゴ      前へ      目次      索引      次へ     

Sun ONE Calendar Server 6.0 管理者ガイド

用語集

Berkeley DB     読み取り/書き込みにおける高度な並行性 (high-concurrency) を実現するトランザクショナルデータベース。高トランザクション処理機能と高回復性を必要とするアプリケーションを対象としています。Calendar Server では、Sleepycat Software Inc. の Berkeley DB にカレンダーデータを格納します。

Calendar Express     エンドユーザーが Calendar Server にアクセスするとき使用できる Web ベースのカレンダークライアントプログラム。

Calendar Server API (CSAPI)     Calendar Server の機能セットの変更および拡張機能を提供するプログラミングインタフェース。CSAPI モジュールは、Calendar Server の起動時に cal/bin/plugins ディレクトリから読み込まれるプラグインです。

Extensible Markup Language (XML)     WWW コンソーシアム (W3C) によって開発された柔軟なプログラミング言語。共通の情報形式を作成できます。これにより、Web、イントラネット、その他のあらゆる場所で、形式およびデータを共有できるようになります。XML が拡張可能であるのは、HTML とは違ってマークアップ記号に制限がなく自己定義性があるためです。Calendar Server は、XML と XSL を使用して Calendar Express ユーザーインタフェースを生成します。

Extensible Style Language (XSL)     XML のスタイルシートの作成に使用される言語。XSL は、XML を使用して Web 上に送られるデータがユーザーにどのように表現されるかを記述します。Calendar Server は、XSL と XML を使用して Calendar Express ユーザーインタフェースを生成します。

GMT (グリニッジ標準時間)     英国のグリニッジ子午線の平均太陽時であり、世界中の他のタイムゾーンの基準となる時間標準。GMT は、夏時間による影響を受けません。

Hypertext Transfer Protocol (HTTP)     Web 上でのハイパーテキストドキュメントの転送を可能とする標準プロトコル。Calendar Server は、プライマリトランスポートとして HTTP を使用します。

ISO 8601     日付と時間の数値表現を規定する ISO ( 国際標準化機構) 規格。Calendar Server は、ISO 8601 規格に規定されている表記を使用して日付、時間、継続時間文字列を表現します。

LDAP (Lightweight Directory Access Protocol)     Internet Engineering Task Force (IETF) によって定義されたディレクトリサービスプロトコル。ユーザープロファイル、配布リスト、構成データを含む情報の格納、検索、配布に使用されます。

LDAP サーバー     LDAP ディレクトリの管理とディレクトリに対するクエリー処理を行うソフトウェアサーバー。Calendar Server は、LDAP サーバの実装である Sun ONE Directory Server または Netscape Directory Server を使用します。

RFC (Request For Comments)     インターネットソフトウェア開発者が自発的に遵守している国際標準のドキュメントセットで、RFC 2445、RFC 2446、RFC 2447 のように連続する番号が付けられています。RFC 標準は、公式な委員会等ではなく、技術に習熟した専門家が非公式に記述したものです。

SHTML (Server-side Include Hypertext Markup Language)     埋め込みサーバーサイドインクルード (SSI) が組み込まれているHTML ファイル。

todo     サーバー側において、行うべきことを指定するカレンダーコンポーネント。クライアント側の Calendar Express では、仕事にあたります。

UPN (Universal Principle Name)    

ログインユーザーを表す値。ユーザーのログイン名と所属ドメインで構成されます。たとえばドメイン sesta.com に属するユーザー bill の UPN は、bill@sesta.com です。

Web カレンダーアクセスプロトコル (WCAP)     クライアントが Calendar Server との通信に使用する、高レベルのコマンドベースプロトコル。

Zulu 時間     GMT とUTC (協定世界時) を指す軍用語。

アクセス制御エントリ (ACE)     カレンダー、カレンダープロパティ、およびカレンダーコンポーネント (イベント、Todo など) のアクセス制御に使用する文字列。たとえば、jsmith^c^wd^g などです。

アクセス制御リスト (ACL)     カレンダー、カレンダープロパティ、およびカレンダーコンポーネント (イベント、Todo など) のアクセス制御に使用されるアクセス制御エントリの集合。たとえば @@o^a^r^g;@@o^c^wdeic^g;@^a^sf^g などです。この ACL は、3 つの ACE をセミコロンで区切った形式になっています。

アラームイベント     Calendar Server のイベント通知サービス (ENS) によって生成され送信されるイベント。アラームイベントが発生すると、指定の受信者にメッセージアラームが送信されます。

イベント     日時が関連付けられている、カレンダー内のエントリ。イベントの例としては、カレンダーに新たに追加された会議やアポイントメントが挙げられます。

イベント通知サービス (ENS)     サーバーレベルの分類可能なイベントのレポートを受け取り、特定のカテゴリのイベントについて関心があるサーバーとして登録されているサーバーに通知する汎用サービス。

インスタンス     1 つまたは複数のサーバープロセスから成る Calendar Server 構成。1 つのサーバーに対して複数の Calendar Server を構成できます。

カレンダー ID (calid)     Calendar Server データベース内のカレンダーに関連付けられた一意の識別子。カレンダー ID は、userid[:calendar] の形式をとります。userid はユーザー ID、calendar はカレンダー名です。

カレンダーアクセスプロトコル (CAP)     カレンダー操作のための標準インターネットプロトコル。Internet Engineering Task Force (IETF) 規定の要件に基づいています。

カレンダーグループ     複数のカレンダーを簡単に管理できるようにするカレンダーの集合。

カレンダー検索データベース (CLD)     複数のサーバーにカレンダーデータベースが分散されているときに、カレンダーの物理的な位置を調べるプラグイン。Calendar Server は LDAP CLD プラグインを提供します。

カレンダーユーザーエージェント (CUA)     カレンダークライアントが Calendar Server へのアクセスに使用するアプリケーション。

共通名 (cn)     LDAP ディレクトリ内のエントリによって定義されるユーザーまたはオブジェクトを識別する属性。

グループ ID (GID)     UNIX システムでカウンタやログなどの Calendar Server ファイルのグループを表わす ID。GID は、ics.conf ファイルの local.servergid パラメータに格納されます。

グループスケジューリングエンジン (GSE)     グループスケジューリングを処理する Calendar Server プロセス。GSE により、ユーザーは自分と同じサーバー上にいる他のカレンダーユーザー、あるいは別のサーバー上にいる他のカレンダーユーザーとの間で、イベントのスケジューリングを行うことができます。これに対し、他のユーザーは、イベントの修正、イベントのキャンセル、またはイベントへの応答を行うことができます。

権限     カレンダーに対するアクセスを制御する設定。たとえば、Calendar Express におけるアクセス権は、空き時間の表示、出席依頼、読み込み、削除、修正などです。Calendar Server の管理者は、コマンド行ユーティリティを使って、アクセス制御エントリ (ACE) の文字列としてアクセス権を設定します。「アクセス制御エントリ (ACE)」と「アクセス制御リスト (ACL)」も参照してください。

高可用性 (HA)     Solaris サーバーを 2 台用意し、ハードウェア (ディスク、サーバー、またはネットワーク) やソフトウェアでシングルポイント障害が発生しても、どちらか 1 台の Calendar Server を利用できるようにする構成。

コンポーネントの状態     会議などのカレンダーイベントを記述する属性の集合。WCAP で compstate パラメータを使用すると、fetch コマンドはコンポーネントの状態別にイベントを返します。たとえば、REPLY-DECLINED (出席予定者が会議への出席を拒否した)、REQUEST_NEEDS-ACTION (出席予定者が会議への出欠をまだ決定していない) などの compstateが考えられます。

サーバールート     サーバー上の他のファイルに対する相対的なディレクトリ位置。たとえば、Solaris システムにインストールされた Calendar Server は、デフォルト時、サーバールートとしてパス /opt/SUNWics5/ を使用します。

サービス     システムを構成するコンポーネントの 1 つ。Calendar Server には、次のサービスがあります。管理サービス (csadmind)、 HTTP サービス (cshttpd)、通知サービス (csnotifyd)、イベント通知サービス (enpd)、および分散データベースサービス (csdwpd)。

識別名 (DN)     ユーザー、システム、または組織を一意に識別する文字列。DN は、検索の実行元である LDAP ディレクトリ内のエントリを識別します。検索ベースとも呼ばれます。たとえば、ou=people,o=sesta.com などです。

仕事     クライアント側の Calendar Express において、行うべきことを指定するカレンダーコンポーネント。サーバー側では、仕事のことを todo とも呼びます。

シングルサインオン (SSO)     ユーザーがいったんログインすれば複数のアプリケーションにアクセスできるようにする認証メカニズム。これらのアプリケーションは、権限の検証として互いの cookie を交換する信頼サークルを形成するので、アプリケーションごとにログインする手間が省けます。

水平方向のスケーラビリティ     単一のサーバー上で実行できる Calendar Server 機能。さまざまな構成オプションを使用して、複数のサーバに分散されたプロセスの集合として実行することもできます。

タイムゾーン     同じ時間を使用する地域。-12 から+12 まで (GMT は 0)、25 種類の時間 (hour) 単位タイムゾーンがあります。各タイムゾーンは、GMT を基準としています。ほとんどのタイムゾーンには、3 文字の略語によるローカライズ指定がついています。Calendar Server では、America/Los_Angeles や Asia/Calcutta といったタイムゾーン ID (TZID) によってもタイムゾーンを識別します。

通知     イベントを記述するメッセージ。Calendar Server における通知例の 1 つとして、予定されている会議についてのアラームがあります。

通知サービス     他のサーバーから購読や通知を受信し、特定の購読者に通知を渡します。Calendar Server の csnotifyd サービスは、イベントブローカとしてイベント通知サービス (ENS) を使用してイベントと todo (仕事) の通知を送信します。

データベースワイヤプロトコル (DWP)     Calendar Server 専用プロトコルの 1 つ。単一の Calendar Server システムに複数のサーバーをリンクすることにより、分散カレンダーストアを形成することができます。Calendar Server は、DWP を使って、カレンダーデータベースに格納されているリモートデータを検索します。

ディレクトリサービス     その他のサーバーで使用するディレクトリ情報を格納した中央リポジトリ。Calendar Server を使用するには、LDAP サーバーなどのディレクトリサーバーにカレンダーユーザーを格納する必要があります。Calendar Server は、このディレクトリサーバーを使用して、ユーザーの認証やユーザー設定の格納と検索を行います。「LDAP (Lightweight Directory Access Protocol)」参照してください。

デフォルトカレンダー     Calendar Express にログインしたときに最初に表示されるカレンダー。通常、デフォルトカレンダーのカレンダー ID は、ユーザーのユーザー ID と同じです。たとえば、wchang@sesta.com のデフォルトカレンダーは wchang です。

認証     ユーザーの検証。通常は、ユーザー ID と対応するパスワードを使って行われます。ユーザー本人であればパスワードを知っているという前提に基づいています。Calendar Server のユーザー認証には、LDAP サーバーなどのディレクトリサービスが必要です。

プラグイン     読み込み後、システムの一部として使用できるアクセサリプログラム。たとえば、Calendar Server は、プラグインを使用することによって LDAP 以外のディレクトリサービスにアクセスできます。

ベース DN     LDAP ディレクトリ内の検索の開始点として使用される識別名 (ID)。検索ベースとも呼ばれます。たとえば、ou=people,o=sesta.com などです。

ユーザー ID (uid)     システムにユーザーを認識させるための一意の文字列。Calendar Server は、各ユーザーをユーザー ID によって識別します。

リソースカレンダー     特定のリソースや機器 (会議室、ノート型コンピュータ、OHP など) に関連付けられたカレンダー。



前へ      目次      索引      次へ     


Copyright 2003 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.