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Sun ONE Messaging Server 6.0 リファレンスマニュアル

第 1 章
Messaging Server のコマンド行ユーティリティ

Sun ONE Messaging Server には、グラフィカルユーザーインタフェースのほかに、一連のコマンド行ユーティリティが用意されています。この章では、Messaging Server の起動、停止、管理、メッセージアクセス、メッセージストアに関するユーティリティについて説明します。

MTA のコマンド行ユーティリティについては、第 2 章「Message Transfer Agent のコマンド行ユーティリティ」を参照してください。

表 1-1 に、この章で説明するコマンドの一覧を示します。

表 1-1 Messaging Server のコマンド 

コマンド

説明

configutil

Messaging Server の設定パラメータを一覧表示し、変更できる

counterutil

カウンタオブジェクトのすべてのカウンタを表示する。カウンタオブジェクトを監視する

deliver

メールを、IMAP または POP メールクライアントがアクセスできるメッセージストアに直接配信する

hashdir

特定のアカウントのメッセージストアを含むディレクトリを識別する

imexpire

メッセージストア内のメッセージを有効期限切れにしたり、パージしたりする

iminitquota

LDAP ディレクトリから容量制限を再初期化し、使用中のディスクスペースを再計算する

immonitor-access

Messaging Server コンポーネントの状態を監視する

imquotacheck

メッセージストア内の各ユーザーのメールボックスサイズの合計を計算し、制限容量と比較する

imsasm

ユーザーメールボックスの保存と回復を行う

imsbackup

保存したメッセージのバックアップを作成する

imsconnutil

メッセージストアユーザーへのユーザーアクセスを監視する

imsexport

Sun ONE Messaging Server のメールボックスを UNIX /var/mail 形式のフォルダにエクスポートする

imsimport

UINX /var/mail 形式のフォルダを Sun ONE Messaging Server のメッセージストアに移行する

imsrestore

バックアップデバイスからメッセージストアへ、メッセージをリストアする

imscripter

IMAP サーバーのプロトコルスクリプティングツール。単独、または一連のコマンドを実行する

mboxutil

メールボックス (フォルダ) を一覧、作成、削除、名前変更、または移動することができる

mkbackupdir

バックアップディレクトリを作成、またはメッセージストア内の情報に合わせて同期化する

MoveUser

ユーザーのアカウントを、別の Messaging Server に移動する

msuserpurge

メッセージストアからユーザーおよびドメインのメールボックスをパージする

readership

共有 IMAP フォルダ内のメッセージを、メールボックスの所有者以外に何人のユーザーが読んだかをレポートする

reconstruct

1 つ、または複数のメールボックス、あるいはマスターメールボックスファイルを再構築し、矛盾がある場合は修復する

refresh

指定したメッセージサーバープロセスの設定を更新する

start-msg

Messaging Server のプロセスを開始する

stop-msg

Messaging Server のプロセスを停止する

stored

クリーンアップ操作と失効操作を実行する

コマンドの説明

この節では、主な Sun ONE Messaging Server コマンド行ユーティリティの機能、および構文について説明するとともに、実際の使用例を紹介します。ユーティリティはアルファベット順に並べてあります。

ストアプログラムは、root として実行する場合、設定初期化時にsetuid を実行します。IMAPD および POP3 は、ソケットを開いてから setuid を実行します。これはルート権限が必要なためです。uid の変更前に作成される可能性のあるいくつかのファイル (ログ、ロック) は、mailsrv に chown (所有者変更) が実行されるため、mailsrv として直接起動されたユーティリティで使い続けることができます。

configutil

configutil ユーティリティでは、Sun ONE Messaging Server の設定パラメータを一覧表示し、変更することができます。

すべての設定パラメータの一覧は、第 3 章「Messaging Server の設定」に掲載されています。

Sun ONE Messaging Server の設定パラメータと値のほとんどは、Directory Server の LDAP データベースに、その他のパラメータと値はローカルの msg.conf ファイルと local.conf ファイルに保存されます。起動パラメータは msg.conf ファイルに保存されており、インストール中に設定されます。local.conf ファイルを手作業で編集することは避けてください。これらのファイルに保存されているパラメータを編集する場合は、configutil を使用します

注

管理者が言語に特定のオプション (メッセージなど) を定義している場合に、これらのオプションを一覧表示または変更するには、コマンドの最後に language オプションを指定します。language オプションを使用せずに入力したコマンドは、特定の言語パラメータを持たない属性のみに適用されます。

。

条件 : Messaging Server でローカルに実行します。configutil は root または mailsrv で実行できます。サーバーに変更を加えた場合、変数によっては、変更を反映させるためにサーバーを再起動または更新する必要があります。

場所 : msg_svr_base/configutil

configutil では、次の 4 つのタスクを実行できます。

構文

configutil [-f configdb ファイル] [-o オプション [;言語][-v 値]]

configutil [-f configdb ファイル] [-p プレフィックス][;言語]

configutil [-f configdb ファイル] -l[-o オプション [;言語] [-v 値]]

configutil -i 入力ファイル

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-f configdb ファイル

デフォルト以外のローカル設定ファイルを指定できる。デフォルトでは、CONFIGROOT 環境変数に保存されている情報が使用される

-i 入力ファイル

ファイルから設定をインポートする。ファイル内のデータは、「オプション|値」の形式で、縦線の両側にはスペースを入れずに入力する。入力ファイルは、完全パスで指定しなければならない

-l

ローカルサーバー設定ファイルに保存されている設定パラメータを一覧表示する。-v オプションとともに使用すると、設定パラメータの値を、ローカルサーバー設定ファイルに保存するように指定できる

-o オプション

表示または編集する設定パラメータの名前を指定する。-l オプションや -i オプションとともに使用できる。名前が local で始まる設定パラメータは、ローカルサーバー設定ファイルに保存される

-p プレフィックス

指定したプレフィックスを持つ設定パラメータを一覧表示する

-v 値

設定パラメータの値を指定する。-o オプションとともに使用する。-l オプションも指定されている場合、または -o オプションで指定した設定パラメータ名が local で始まる場合、オプションの値は Directory Server ではなく、自動的にローカルサーバー設定ファイルに保存される

コマンド行オプションを指定しなかった場合は、すべての設定パラメータが一覧表示されます。

例

Derectory Server LDAP データベースとローカルサーバー設定ファイルの両方にある設定パラメータと各パラメータの値をすべて一覧表示するには :

configutil

config.cfg という入力ファイルから設定をインポートするには :

configutil -i config.cfg

service.imap というプレフィックスが付いているすべての設定パラメータを表示するには :

configutil -p service.imap

service.smtp.port 設定パラメータの値を表示するには :

configutil -o service.smtp.port

service.smtp.port 設定パラメータの値を 25 に設定するには:

configutil -o service.smtp.port -v 25

service.imap.banner 設定パラメータの値をクリアするには :

configutil -o service.imap.banner -v ""

特定の言語のオプション

特定の言語に対するオプションを設定または一覧表示するには、オプションのすぐ後に、スペースを入れずに ;lang-xx を追加します。xx の部分には 2 文字の言語の識別子を入れます。たとえば、store.quotaexceededmsg というメッセージの日本語バージョンを表示するには、次のように入力します。

configutil -o "store.quotaexceededmsg;lang-jp"

counterutil

counterutil ユーティリティは、カウンタオブジェクト内のカウンタを表示および変更します。また、5 秒ごとにカウンタオブジェクトを監視するのに使用することもできます。

条件 : Messaging Server を root としてローカルに実行します。

場所 : msg_svr_base/sbin

構文

counterutil -o カウンタオブジェクト [-i 間隔] [-l] [-n 反復数]

  [-r レジストリ名]

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-i 間隔

レポートの間隔を秒数で指定する。デフォルトは 5

-l

-r オプションで指定されたレジストリ内の、有効なカウンタオブジェクトの一覧を表示する

-n 反復数

反復の回数を指定する。デフォルトは無限

-o カウンタオブジェクト

特定のカウンタオブジェクトの内容を、継続して 5 秒ごとに表示する

-r レジストリ名

使用するカウンタレジストリを示す。-r レジストリ名 オプションでレジストリ名を指定しなかった場合、デフォルトは msg_svr_base/counter/counter になる

例

特定のサーバーのカウンタレジストリから、すべてのカウンタオブジェクトの一覧を表示する。

counterutil -l

カウンタオブジェクト imapstat の内容を、継続して 5 秒ごとに表示する。

counterutil -o imapstat -r ¥

msg_svr_base/counter/counter

deliver

deliver ユーティリティは、IMAP または POP メールクライアントがアクセスできるメッセージストアに、直接メールを配信します。

統合されたメッセージ環境を管理する場合は、このユーティリティを使ってメールを別の MTA (たとえば、sendmail MTA) から Messaging Server のメッセージストアに配信することができます。

注

deliver ユーティリティは、すでに完成していて適切な形式になっている電子メールメッセージのファイルにだけ使用します。

条件 : Messaging Server でローカルに実行します。stored ユーティリティが実行されていなければなりません。CONFIGROOT 環境変数が、msg_svr_base/config に設定されていることを確認します。

UNIX での場所 : msg_svr_base/sbin

構文

deliver [-l] [-c] [-d] [-r アドレス] [-f アドレス] [-m メールボックス]

  [-q] [-g フラグ] [ユーザーid]

複数のユーザーid を指定できます。

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-a 認証 ID

差出人の認証 ID を指定する。デフォルトは anonymous

-c

メッセージストアにメールボックスがない場合、メールボックスが自動的に作成される

-d

このオプションは、/bin/mail との互換性を維持するために deliver によって認識されますが、deliver はこれを無視する

-g フラグ

配信されるメッセージに、システムフラグまたはキーワードフラグを設定する

-f アドレス

アドレスを含む転送パスヘッダーを挿入する

-l

LMTP プロトコル (RFC 2033) を使用してメッセージを受理する

-m メールボックス

「メールボックス」にメールを配信する

  • ユーザー ID が指定されている場合は、各ユーザー ID のメールボックスへメールの配信が試みられる。メールボックスのアクセス制御により、差出人に「p」権限が与えられていない場合、または -m オプションが指定されていない場合は、inbox のアクセス制御の内容にかかわらず、ユーザー ID の Inbox にメールが配信される
  • ユーザー ID が指定されていない場合は、「メールボックス」へのメールの配信が試みられる。メールボックスのアクセス制御で差出人に「p」権限が与えられていない場合、配信は行われない

-q

メールボックスの制限容量を無効にする。受信メールボックスの制限容量を超えている場合でも、メッセージの配信が行われる

-r アドレス

アドレスを含む Return-Path: ヘッダーを挿入する

ユーザーid

「ユーザーid」に指定されたユーザーの Inbox に配信する

オプションを指定しなかった場合、メールは Inbox に配信されます。

例

message.list というファイルの内容を Fred の tasks メールボックスに配信するには:

deliver -m tasks fred < message.list

上の例では、tasks メールボックスが差出人に「p」権限を与えない場合、message.list の内容はユーザー fred の Inbox に配信されます。

hashdir

hashdir コマンドは、特定アカウントのメッセージストアを含むディレクトリを識別します。このユーティリティは、メッセージストアへの相対パスをレポートします。このパスは、ユーザー ID に基づくディレクトリの 1 つ上のディレクトリレベルを基準にしたものです。hashdir は、パス情報を標準出力に送ります。

条件 : Messaging Server でローカルに実行します。CONFIGROOT 環境変数が、msg_svr_base/config に設定されていることを確認します。

場所 : msg_svr_base/sbin

構文

hashdir [-a] [-i] アカウント名

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-a

出力にディレクトリ名を追加する

-i

コマンドをインタラクティブモードで使用できる

例

hashdir user1

imexpire

imexpire は、管理者が指定した条件に基づいて、自動的にメッセージをメッセージストアから削除します。条件は、Admin Console の GUI、configutil のパラメータ、またはstore.expirerule ファイルで設定できます。詳細は、『Sun ONE Messaging Server 管理者ガイド』を参照してください。次の削除条件を指定できます。

注

以前のバージョンの Messaging Server から imexpire の機能は拡張され、インタフェースは変更されました。しかし、このバージョンでも、引き続き古い imexpire 設定をサポートしています。

条件 : ローカルマシン (メッセージストアファイルを保持しているマシン) で実行する必要があります。次の一部またはすべてが必要です。local.schedule.expire、local.schedule.purge、store.cleanupage、local.store.expire.loglevel、store.expirerule.ルール名.属性、store.expirestart、local.store.expire.workday、local.store.expire.cleanonly

場所 : msg_svr_base/sbin

構文

imexpire [-c] [-e] [-n] [-v] [-d] [-p パーティション]

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-c

パージのみ実行し、有効期限切れにしない。消去したおよび有効期限切れのメッセージを取り除く

-e

期限切れにするが、パージはしない。

-n

テスト実行のみ。有効期限切れとクリーンアップは実行しない。このオプションを指定しないで実行した場合の、戻り値が出力される

-v 1|2|3

以下の番号で指定したログレベルに従い、stdout へ詳細に出力する。

1= パーティションレベル
2 = メールボックスレベル
3 = メッセージレベル

-d

デバッグ出力を stderr に表示する

-p メッセージストアパーティション

指定したメッセージストアパーティションに対して、有効期限切れ操作またはパージを行う

例

消去したメッセージを詳細出力付きでパージする場合

imexpire -c -v

iminitquota

iminitquota ユーティリティは、LDAP ディレクトリから容量制限を再初期化し、ユーザーが使用している合計ディスクスペースを再計算します。これにより、メッセージストアの mboxlist ディレクトリにあるメッセージストア quota.db データベースが更新されます。iminitquota ユーティリティは、reconstruct -q ユーティリティの実行後に実行されます。

場所 : msg_svr_base/sbin/

構文

iminitquota -a | -u ユーザーid

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-a

メッセージストアユーザーごとに容量制限ファイルを初期化し、更新する

-u ユーザーid

指定したユーザーの容量制限に関連する情報を再初期化し、更新する。ユーザーid パラメータが指定するのはユーザーのメッセージストア ID であり、ユーザーのログイン ID ではない

iminitquota コマンドは、-a オプションまたは -u オプションのいずれかと一緒に指定する必要があります。

immonitor-access

メール配信 (SMTP サーバー)、メッセージアクセスおよびストア (POP および IMAP サーバー)、ディレクトリサービス (LDAP サーバー)、HTTP サーバーなどの Messaging Server コンポーネントの状態を監視します。このユーティリティでは、さまざまなサービスの応答時間と、メッセージの送受信にかかるラウンドトリップの総時間を測定します。ディレクトリサービスは、ディレクトリ内の指定したユーザーをルックアップし、応答時間を測定することで監視します。メール配信は、メッセージを送信することで (SMTP) 監視し、メッセージアクセスおよびストアはそのメッセージを受信することで監視します。HTTP サーバーの監視は、起動して実行中であるかどうかを調べることだけに制限されます。

immonitor-access の内部操作は次のようになります。まず、管理者が作成したテストユーザーの ldapsearch を実行します。これで Directory Server をチェックします。次に、SMTP ポートに接続してメッセージをそのユーザーのメールアドレスに送信し、ディスパッチャをチェックします。その後、IMAP および POP サーバーを使用し、メッセージがメッセージストアに格納されているかどうかを確認して、メッセージアクセスをチェックします。しきい値を超えるような場合は、デフォルトログファイルにメッセージが記録されます。

このコマンドでは、次の情報を含むレポートを作成します。

immonitor-access は、通常は cron でスケジュールされた間隔で実行され、メッセージアクセスおよびメッセージストアのコンポーネントの状態のスナップショットを取得します。また、immonitor-access は IMAP / POP サービスに接続し、-k で指定した件名のメッセージを削除できます。-k を指定しない場合は、件名ヘッダー immonitor を含むすべてのメッセージが削除されます。

管理者は、コマンドの実行に先立ち、このコマンドで使用するテストユーザーの作成が必要です。

構文

immonitor-access -u ユーザー名 { [-L LDAP_ホスト:[ポート]=[しきい値] ] [-b 検索ベース] [-I IMAP_ホスト:[ポート]=[しきい値] ] [-P POP_ホスト:[ポート]=[しきい値] ] [-H HTTP_ホスト:[ポート]=[しきい値] ] [-S SMTP_ホスト:[ポート]=[しきい値] ] [-w パスワード] } [-D しきい値] [-m ファイル] [-r 警告の受取人] [-A ホスト] [-f SOMSADMIN] [-C LMTP_ホスト:[ポート]=[しきい値] ] [-hdv]

immonitor access -u ユーザー名 -w パスワード {  [  -I  IMAP_ホスト:[ポート]=[  しきい値 ]] [ -P POP_ホスト:  [ポート]=[ しきい値 ]]} [-k 件名] -z

immonitor access -u ユーザー名 -w パスワード {  [  -H  HTTP_ホスト:[ポート]=[ しきい値 ]] }

オプション

このコマンドで有効なタスクオプションを次に一覧表示します。

オプション

説明

-u ユーザー名

実行に使用する、有効なテストユーザーアカウント。このテストメールユーザーは、管理者が作成する必要がある。テストメールユーザーがホストドメインのユーザーの場合は、ユーザー@ドメインを指定しなければならない

-w パスワード

-u で指定したユーザーのパスワード。このオプションは -I または -P を使用する場合は必須。"-" を -w とあわせて指定すると、標準入力でパスワードを入力できる

-L LDAP ホスト: [ ポート ] = [ しきい値 ]

指定した LDAP サーバーおよびポートを使用して Directory Server をチェックする。しきい値は秒数で指定する

-I IMAP ホスト: [ ポート ] = [ しきい値 ]

指定した IMAP サーバーおよびポートを使用してメッセージアクセスの IMAP コンポーネントをチェックする。しきい値は秒数で指定する。しきい値には、ログインし、メッセージを受信し、削除する時間が含まれる

-P POP ホスト: [ ポート ] = [ しきい値 ]

指定した POP サーバーおよびポートを使用してメッセージアクセスの POP コンポーネントをチェックする。しきい値は秒数で指定する。しきい値には、ログインし、メッセージを受信し、削除する時間が含まれる

-S SMTP_ホスト: [ポート ] = [ しきい値 ]

指定した SMTP サーバーおよびポートを使用してMessaging Server がメールを配信できるかどうかチェックする。しきい値は秒数で指定する

-C LMTP_ホスト: [ ポート ] = [ しきい値 ]

指定した LMTP サーバーおよびポートを使用してMessaging Server がメッセージをストアに配信できるかどうかチェックする。しきい値は秒数で指定する

-H HTTP_ホスト: [ポート ] = [ しきい値 ]

指定した HTTP サーバーおよびポートを使用して HTTP サーバーが指定したポートで要求を受信できるかどうかチェックする。-I -H または -P を使用する場合、テストユーザーのパスワードを -w で指定する必要がある。デフォルトのポートは次のとおり。

SMTP = 25
IMAP = 143
POP = 110
LDAP = 389
LMTP = 225
HTTP = 80

ポートまたはしきい値を指定しない場合、デフォルトのポートとデフォルトのしきい値 60 秒とみなされる。指定するしきい値は、小数を使用できる。-S / -C、-I / -P をあわせて指定する場合コマンドは次を実行する

- メールを送信し、IMAP および POP で受信する

- プロトコルごとの応答時間をレポートする

- ラウンドトリップ時間をレポートするか、配信時間をレポートする (メールを送信し、IMAP / POP で確認できるようになるまでの時間)

複数の -I、-P、および -S オプションを指定でき、この場合はさまざまなシステムの Messaging Server を監視できる

-b 検索ベース

Directory Server 内の検索の開始点として検索ベースを使用する。ldap-search(1) の -b と同様。-b を指定しない場合、設定パラメータ local.ugldapbasedn の dcRoot の値を使用する

-f mail From オプション :

immonitor-access が電子メールを送信するとき、通常は root@ドメイン名 として送信される。このオプションを指定すると、電子メールを別のユーザーとして送信する。たとえば -f user@red.iplanet.com

-D しきい値

ラウンドトリップ時間 (Round-trip time) とも呼ばれる、配信のしきい値。メールを送信してから、メールが POP や IMAP で確認できるまでの時間を表す。このオプションは、-I / -P および -S / -C を使用している場合にのみ使用できる

-h

コマンドの使い方を示す構文を出力する

-i 入力ファイル

コマンド行ではなく、ファイルからコマンド情報を読み取る

-m ファイル

テストユーザーあてに、メールで送信されるファイル。このオプションを使用すると、さまざまなメールサイズに対して、応答時間およびラウンドトリップ時間を取得できる。テキストファイルだけを指定すること。テキストファイル以外を指定すると、予期しない動作になる。-m を指定しないと、msg_svr_base/lib/locale/C/mailfile.txt の mailfile.txt ファイルがメールファイルとして使用される

-k 件名

送信 / 削除するメッセージの件名。デフォルトでは、-S オプションで送信されるヘッダーの件名として文字列「immonitor:<date>」を使用する。-k を指定する場合は、件名ヘッダーとして文字列「immonitor:subject」が使用される

このオプションを -z とあわせて使用するとメッセージを削除する。-k を指定しない場合は、immonitor を含む件名ヘッダーを持つすべてのメッセージが削除される

-z

件名ヘッダーに -k で指定した文字列を含むメッセージを削除する。-k を指定しない場合は、件名ヘッダー「immonitor」を含むすべてのメッセージが削除される。-z は -I または -P とのみ、あわせて使用すること。-S または -C とあわせて -z を使用しないこと。予期しない結果を得る可能性がある

-r 警告の受取人

通知を受けるメール受取人をコンマで区切った一覧。このオプションを指定しないと、警告メッセージを標準出力にレポートする

-A ホスト

メールを警告の受取人に送信するために使用する代替メールサーバー。このオプションを使用すると、プライマリメールサーバーがダウンまたは高負荷の状態にあるときでも、警告メッセージを送信できる。-A が指定されない場合、ローカルホストの SMTP サーバーが使用される

-h

使用法のメッセージを表示する

-d

デバッグモード。実行手順を表示する

-v

冗長モードで実行する。診断内容が標準出力に表示される。

出力

このコマンドでは、さまざまなプロトコルの実行時間を含むレポートを生成します。例 :

Smtp Statistics for: thestork:25
Connect Time: 2.122 ms
Greeting Time: 5.729 ms
Helo Time: 2.420 ms
Mail From: Time: 2.779 ms
Rcpt To: Time: 4.128 ms
Data Time: 1.268 ms
Sending File Time: 94.156 ms
Quit Time: 0.886 ms
Total SMTP Time: 113.488 Milliseconds

警告の受取人が指定されていて、いずれかのしきい値が超えている場合、サービス名とその応答時間を含むレポートをメール送信します。

ALERT: <サービス> exceeds threshold
Response time=secs/Threshold=secs

IMAP についてレポートされる時間については、個別の時間を足し合わせても、合計 IMAP 時間として表示される正確な時間にはなりません。これは、メッセージがストアにすぐに入らないためです。ユーティリティはメッセージが見つかるまでループします。一般に検索時間は、成功した検索の時間だけを示します。しかし合計時間は、個別のスリープおよび検索の時間のそれぞれが含まれます。

POP では、ストアにメッセージが見つかるまで、ユーティリティが複数回ログインおよびログアウトする必要があります。そのため、ここでの合計時間は、すべてのログインおよびログアウトを累積した時間です。

例: しきい値 10 秒および 250 ミリ秒でローカルホストの LDAP、SMTP、IMAP、および POP を監視するには、次のようにします。

immonitor access -L localhost:=60.25   -S ¥
localhost:=60.25 -I localhost:=60.25 -P localhost:=60.25 ¥
-u test_user -w passwd

この例では、test_user が存在し、そのパスワードが passwd であるとしています。

終了ステータス

エラーがない場合は、終了ステータスは 0 です。エラーが発生し、0 以外のステータスで終了した場合は、診断メッセージが標準エラーに出力されます。また、いくつかのしきい値を超えた場合には、ほかのステータスが返されます。

0             エラーなし、しきい値を超えることなく実行に成功

1             1 つのサービスで、しきい値を超えた

2             複数のエラーが発生

64           使用方法のエラー

どれか 1 つのサーバーで応答時間がしきい値を超えると、警告のメッセージがコンソールに出力されます。また、どのサーバーにも到達できない場合も、警告のメッセージがコンソールに出力されます。

いずれかのサーバーに達しない場合は、エラーメッセージがコンソールに書き込まれます。

警告

-w オプションで渡されるパスワードは、ps(1) コマンドを使用すると、ユーザーに見えてしまいます。ユーティリティの監視専用に使用するテストユーザーを作成することを強くお勧めします。

-w を使用し、標準入力からパスワードを入力するようにしてください。ただし、ユーティリティを cron から実行する場合は、パスワードをファイルに保存できます。このファイルは、ユーティリティの標準入力としてリダイレクトします。

cat passwd_file | immonitor -w -
immonitor -w - ... < passwd_file

次のように echo コマンドを使用しないでください。

echo password | immonitor .. -w - ..

ps で echo の引数が表示されてしまうためです。

-S オプションで送信したテストメールを削除するには、immonitor access コマンドを -z オプションを使用し、別々に呼び出します。両方のオプションを一緒に使用しないでください。

imquotacheck

imquotacheck ユーティリティは、メッセージストア内の各ユーザーのメールボックスサイズの合計を計算します。また、このユーティリティでメールボックスのサイズとユーザーに制限容量を比較することもできます。オプションとして、制限容量に対し一定の割合を超えたユーザーに対し、電子メールによる通知を送信することができます。

条件 : Messaging Server でローカルに実行します。

依存性 : imquotacheck を機能させるには、配信エージェントの制限容量に関する警告機能をオフにする必要があります。これは、imquotacheck と配信エージェントが、制限容量データベースの同じ要素を使用して、最後の警告時間を記録するためです。配信エージェントの制限容量の警告をオフにするには、store.quotanotification を off に設定します。

場所 : msg_svr_base/sbin/

構文

ユーザーが割り当てられた容量に対し一定の割合を超えた場合に通知を行う場合は、次の形式の imquotacheck を使用します。

imquotacheck [-e] [-d ドメイン] [-r ルールファイル] [-t メッセージテン プレート] [-D] -n

使用状況を stdout にレポートするには、次の形式で imquotacheck を使用します。

imquotacheck [-e] [-d ドメイン][-r ルールファイル] [-t メッセージテン プレート] [-i] [-v]

  [-h] [-u ユーザー] [-D]

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-e

拡張レポートを可能にする。フォルダごとの使用状況はレポートに含まれる

-d ドメイン

指定したドメイン内のユーザーのみを検索する

-f

maildomainstatus 属性を設定し、制限容量の状態が変化したときに、ドメインが制限容量を超えた場合は制限容量を超えることができ、ドメインが制限容量を超えない場合はアクティブにすることができる

-r ルールファイル

制限容量の使用状況を計算する際に使用する、一連のルールを指定する。-r が指定されていない場合は、デフォルトのルールファイルが使用される。デフォルトのルールファイルを設定するには、「Rulefile の例」を msg_svr_base/config にコピーする。「Rulefile の形式」を参照

-t メッセージテンプレート

メールボックスの制限容量を超えた場合、ユーザーに通知する。メッセージテンプレートの形式は次のようになる

  • %U% - ユーザーのメールボックス ID
  • %Q% - 使用中のメールボックス容量のパーセント
  • %R% - 制限容量の使用状況の詳細 : 割り当てられた容量、メールボックスのサイズの合計、および使用中の容量のパーセント。-e が指定されている場合、個々のフォルダのメールボックスの使用状況もレポートされる
  • %M% - 現在のメールボックスのサイズ
  • %C% - 制限容量属性の値

-t が指定されていない場合、デフォルトのメッセージファイルが送信される。デフォルトのメッセージファイルを設定するには、「通知ファイル」を msg_svr_base/config にコピーする

-n

ルールファイルに定義されたルールに基づいて、通知メッセージを送信する。このオプションを使用する場合、ルールを定義しないとエラーが返される

-i

ルールファイルと、そのファイル内で定義されたすべてのアクティブなルールを無視する。メッセージストア内のすべてのユーザーによる制限容量の使用状況が stdout に出力される。このオプションは、使用状況のレポートを希望する場合にかぎり使用できる。-i が指定されていない場合、最小のしきい値をもつアクティブなルールを使用して、すべてのユーザーと各制限容量の使用状況の一覧が stdout に出力される

-v

すべてのユーザーのユーザー名、制限容量、メールボックスの合計サイズ、使用中のメールボックスのパーセントを出力する。imquotacheck を使用して使用状況をレポートする際、ほかのオプションが指定されていない場合は、このオプションがデフォルトとして使用される

-u ユーザー

指定したユーザー ID の制限容量の使用状況を入手する。-e を使用して、ユーザーの拡張レポートを入手することも可能。複数のユーザーを指定することはできない

-D

デバッグモード。stdout に実行手順を表示する

例

デフォルトの rulefile にしたがって、すべてのユーザーに通知を送信するには :

imquotacheck -n

指定したrulefile (myrulefile)、および指定したメールテンプレートファイル (mytemplate.file) にしたがって、すべてのユーザーに通知を送信するには :

imquotacheck -n -r myrulefile -t mytemplate.file

制限容量が rulefile の最小しきい値を超えるすべてのユーザーの使用状況を一覧表示するには :

imquotacheck

rulefile を無視して、すべてのユーザーの使用状況を一覧表示するには :

imquotacheck -i

user1 のフォルダ使用状況別に一覧表示するには (rulefile を無視) :

imquotacheck -u user1 -e

ドメインが siroe.com のユーザーのみを一覧表示するには :

imquotacheck -d siroe.com -i

Rulefile の形式

rulefile の形式は、一般のセクションとルール名のセクションで構成されています。一般のセクションには、すべてのルールに共通な属性が含まれます。通常、一般のセクションで指定される属性は、mailQuotaAttribute と reportMethod です。ルール名のセクションでは、通知の間隔、通知を行うパーセントなど、特定の制限容量ルールを記述します。通常、ルール名のセクションで指定される属性は、notificationTriggerPercentage、enabled、notificationInterval、および messageFile です。属性と、属性の値では大文字と小文字は区別されません。rulefile では次の形式を使用します。

[一般]
mailQuotaAttribute = [値]
reportMethod = [値]

[ルール名1]
attrname=[値]
attrname=[値]

[ルール名2]
attrname=[値]
attrname=[値]

[ルール名3]
attrname=[値]
attrname=[値]

この表では、属性、必須かどうか、デフォルト値、および説明を示します。

一般の属性

必須かどうか

デフォルト値

説明

mailQuotaAttribute

No

quotadb の値

メールの制限容量に関するカスタム属性の名前を指定する。指定しない場合は、quotadb の値が使用される

reportMethod

No

  

制限容量レポートの出力をカスタマイズできる。この属性の値は、ライブラリパス : 機能として指定する。ライブラリパスは共有ライブラリのパス、機能はレポート機能の名前。属性の構造については、「reportMethod の署名」を参照

ルールの属性

必須かどうか

デフォルト値

説明

notificationTriggerPercentage

Yes

  

通知をトリガーする制限容量のパーセントを指定する。値は固有の整数にする

messageFile

No

msg_svr_base/
config/
imq.msgfile

メッセージファイルの絶対パスを指定する

notificationInterval

Yes

  

新しい通知を生成するまでの時間数を示す

enabled

No

0 (FALSE)

特定のルールがアクティブかどうかを示す。使用できる値は 0 (FALSE) と 1 (TRUE)

notificationMethod

No

  

ユーザーに送信する制限容量超過通知のメソッドをカスタマイズできる。この属性の値は、ライブラリパス : 機能として指定する。ライブラリパスは共有ライブラリのパス、機能はレポート機能の名前

属性の構造については、「notificationMethod の署名」を参照

reportMethod の署名

reportMethod() では、次の署名を使用できます。

int symbol(QuotaInfo* info, char** message, int* freeflag)
info is a pointer to the following structure:
typedef struct QuotaInfo {
  const char* username; /* user name (uid or uid@domain) */
  long quotakb; /* quota in kbytes */
  long quotamsg; /* quota in number of messages */
  ulong usagekb; /* total usage in kbytes */

  ulong usagemsg; /* total usage in number of messages */
  FolderUsage* folderlist; /* folder list (for -e) */
  long num_folder; /* number of folders in the folderlist */
  long trigger; /* not used */
  const char* rule; /* not used */
}

typedef struct FolderUsage {
  const char*foldername;
  ulong usagekb; /* folder usage in kbytes */
}

アドレス (message) が出力メッセージを指定します。レポート機能により、*message の値が入力され、必要に応じて message にメモリが割り当てられます。freeflag 変数は、呼び出しを行ったユーザーが *message に割り当てられたメモリを空にしなければならないかどうかを示します。

返り値は成功した場合は 0、失敗した場合は 1 になります。

imquotacheck 関数では、レポート出力を生成する reportMethod が呼び出されます。reportMethod で 0 が返され、*message で有効なメモリアドレスが指定されている場合、message は出力されます。

*freeflag が 1 に設定されている場合は、呼び出し元が message で指定されているメモリアドレスを空にします。-e オプションが指定されている場合、各フォルダの使用容量が folderlist (FolderUsage 内の配列) に保存されます。num_folder 変数は、folderlist 内のフォルダ数に設定されます。

notificationMethod の署名

notificationMethod() では、次の署名を使用できます。

The notification function has the following prototype:
int symbol(QuotaInfo* info, char** message, int* freeflag)
info is a pointer to the following structure:
typedef struct QuotaInfo {
  const char* username; /* user name (uid or uid@domain) */
  long quotakb; /* quota in kbytes */
  long quotamsg; /* quota in number of messages */
  ulong usagekb; /* total usage in kbytes */
  ulong usagemsg; /* total usage in number of messages */
  FolderUsage* folderlist; /* folder list (for -e) */
  long num_folder; /* number of folders in the folderlist */
  long trigger; /* the exceeded notificationTriggerPercentage */
  const char* rule; /* rulename that triggered notification */
}

typedef struct FolderUsage {
  const char *foldername;
  ulong usagekb; /* folder usage in kbytes */
}

アドレス (message) が通知メッセージを指定します。通知機能により、この変数の値が埋められ、必要に応じてメッセージにメモリが割り当てられます。freeflag 変数は、呼び出し元が message に割り当てられたメモリを空にする作業を担当するかどうかを示します。

返り値は成功した場合は 0、失敗した場合は 1 になります。

通知機能により 0 が返され、*message で有効なアドレスが指定されている場合は、imquotacheck ユーティリティにより、メッセージがユーザーに配信されます。*freeflag が 1 に設定されている場合は、呼び出し元がメッセージを送信した後、メッセージに指定されているメモリアドレスを空にします。

-e オプションが指定されている場合、各フォルダの使用容量が folderlist 変数 (FolderUsage 構造の配列) に保存されます。num_folder 変数は、folderlist 内のフォルダ数に設定されます。

注

messageFile 属性が指定されている場合は、messageFile の属性は無視されます。

Rulefile の例

#
# Sample rulefile
#
[一般]
mailQuotaAttribute=mailquota
reportMethod=/xx/yy/libzz.so:myReportMethod [for Solaris only]
             /xx/yy/libzz.sl:myReportMethod [for HP-UX only]
             ¥xx¥yy��bzz.dll:myReportMethod [for Windows NT only]

[ルール名 1]
notificationTriggerPercentage=60
enabled=1
notificationInterval=3
notificationMethod=/xx/yy/libzz.so:myNotifyMethod_60

[ルール名 2]
notificationTriggerPercentage=80
enabled=1
notificationInterval=2
messageFile=/xx/yy/message.txt

[ルール名 3]
notificationTriggerPercentage=90
enabled=1
notificationInterval=1
notificationMethod=/xx/yy/libzz.so:myNotifyMethod_90

#
# End
#

しきい値による通知のアルゴリズム

  1. ルールの優先順位は、トリガーするパーセントの高い順番に決定されます。
  2. 通知の生成では、該当率の高いしきい値が使用されます。時刻とルールのしきい値が記録されます。
  3. 前回の制限容量の通知後に、ユーザーがより高いしきい値に移行した場合は、現在適用されるルールセットに基づいて、新しい通知が配信されます。この通知は、使用容量が継続して増加しているユーザーに対し、ただちに配信することができます。
  4. 使用量が減少した場合、現在のルール (低いしきい値による) の通知間隔を使用して、前回の通知からの経過時間が確認されます。
  5. 保存された特定のユーザーへの通知の時刻としきい値は、ユーザーのメールボックスのサイズが定義されたすべてのしきい値よりも小さくなった場合、ゼロにリセットされます。

通知ファイル

ユーティリティは、最低でも 1 つの Subject ヘッダーを所有するメッセージファイルに依存しています。Subject と本文を分けるために、最低でも 1 行の空白の行が必要です。その他必要なヘッダーは、ユーティリティによって生成されます。次に通知ファイルの形式を示します。

Subject: [Warning] quota reached for %U%

Hello %U%,
Your quota: %C%
Your current mailbox usage: %M%
Your mailbox is now %Q% full.The folders consuming the most space are:%R%.


Please clean up unwanted diskspace.

Thanks,
-Administrator

注

ローカライズされた imquotacheck 通知では、% および $ 記号を正しく変換できません。正しくエンコーディングするには、メッセージファイル内のすべての $ を ¥24 に置換し、すべての % を ¥25 に置換してください。

imsasm

imsasm ユーティリティは外部の ASM (Application Specific Module: アプリケーションに特定のモジュール) で、ユーザーメールボックスの保存と回復を行います。imsasm により imsbackup ユーティリティと imsrestore ユーティリティが呼び出され、データストリームが作成および解釈されます。

保存を行う場合、imsasm によって引数一覧内の各メールボックスまたはフォルダに対し保存レコードが作成されます。各ファイル、またはディレクトリに関連付けられたデータは、ユーザーのメールボックスに imsbackup コマンド、または imsrestore コマンドを実行することで生成されます。

場所 : msg_svr_base/lib/ msg

構文

imsasm [標準_ASM_引数]

オプション

imsasm ユーティリティで使用されるオプションは、標準 ASM 引数とも呼ばれ、Legato NetWorker バックアップの標準です。

-s (保存)、-r (回復)、または -c (比較) のいずれかを必ず指定します。また、これらのオプションを他のオプションの前に配置します。保存の場合は、少なくとも 1 つのパス引数を指定します。パスには、ディレクトリまたはファイル名を使用できます。

次のオプションはすべてのモードで使用できます。

オプション

説明

-n

ドライランを実行する。つまり、保存する場合は、ファイルシステムを実行するが、ファイルを開いて保存ストリームを作成することはない。回復や比較を行う場合は、入力保存ストリームを消費し、基本的なサニティチェックを行うが、回復のために実際にディレクトリやファイルを作成したり、実際にファイルデータを比較することはない

-v

冗長モードをオンにする。処理中の現在の ASM、引数、ファイルが表示される。フィルタモードで機能する (つまり、ほかの ASM の保存ストリームを処理する) ASM のフィルタによってストリームが変更される場合は、ストリーム名、引数、および現在のファイルが角括弧の内に表示される

保存する場合 (-s) は、次のオプションを使用できます。

オプション

説明

-b

バイトカウントを作成する。このオプションは -n オプションに似ているが、バイトカウントモードでは実際にファイルのデータを読み取る代わりに、データ量の推測が行われる。このため、このオプションは -n オプションに比べて高速だが、精度は落ちる。バイトカウントモードでは、3 つの数値が作成される。レコード (ファイルとディレクトリ) の数、ヘッダー情報のバイト数、およびファイルデータのバイト数の概算である。バイトカウントモードでは保存ストリームが作成されないため、出力を回復モードで別の ASM の入力として使うことはできない

-o

以前の NetWorker サーバーで処理できる「旧式」の保存ストリームを作成する

-e

最終的な「保存ストリームの最後」ブール値を生成しない。このフラグは、ASM により外部の ASM が呼び出され、最適化のために生成した保存ストリームを消費しない方がよい場合にのみ使用する

-i

ディレクトリツリー内で見つかった .nsr 指示ファイルからのすべての保存指示を無視する

-f プロト

ファイルを処理する前に解釈する .nsr 指示ファイルの場所を指定する。プロトで指定された指示ファイル内で、パス指示は、処理されるディレクトリツリー内のファイルを指し示す必要がある。そうでないと、後続の指示は無視される

-p プレフィックスパス

出力する際に、この文字列を各ファイル名の前に追加する。この引数は、ASM で他の外部 ASM を実行する際に、内部で使用される。プレフィックスパスは、現在の作業ディレクトリまたはその下位ディレクトリで、適切にフォーマットされていなければならない

-t 日付

ファイルを保存する前に変更が必要になる、最初の日付

-x

ファイルシステムの境界を越える。通常、処理の際にファイルシステムの境界を越えることはない

回復する場合 (-r) は、次のオプションを使用できます。

オプション

説明

-i 応答

最初のデフォルト上書き応答を指定する。使用できるのは 1 文字のみ。回復するファイルと同じ名前のファイルがすでに存在する場合、ユーザーに上書きを確認するプロンプトが表示される。Return キーを押すと選択されるデフォルト応答は、角括弧の中に表示される。-i オプションで特に指定を行わないかぎり、最初のデフォルト上書き応答は n になる。デフォルト以外の応答を選択すると、その応答が新しいデフォルトになる。N、R、または Y を指定すると、名前変更プレフィックスで終わるファイル名を自動変更する場合を除き、プロンプトは表示されない。その後の競合は、同じ文字の小文字を選択したものとして解消される。有効な上書き応答と、それらの意味を以下に示す

  • n - 現在のファイルを回復しない
  • N - 名前が競合するファイルは回復しない
  • y - 既存のファイルを回復したファイルで上書きする
  • Y - 競合する名前のファイルを上書きする
  • r - 競合するファイルの名前を変更する。回復したファイルの名前に、ドット文字 (.) とプレフィックスが追加される。それでも競合がある場合は、ユーザーにプロンプトが表示される
  • R - ドット文字 (.) とプレフィックスを追加して、競合するファイルの名前を自動的に変更する。競合するファイル名がすでに .プレフィックスで終わる場合は、自動名前変更のループを避けるために、ユーザーにプロンプトが表示される

-m src=dst

作成されるファイル名をマップする。「src」で始まるファイルはすべて、パスの「src」の部分を「dst」に置き換えるようにマップされる。このオプションは、絶対パス名を使用して、回復したファイルを別のディレクトリに保存したい場合に有用である

-z プレフィックス

競合するファイルの名前を変更する場合に追加するプレフィックスを指定する。デフォルトのプレフィックスは R

パス

回復するファイルを制限する。プレフィックスのパスが一致するファイルのみを回復する。このチェックは、-m オプションで名前のマップが実行される前に行われる。パスを指定しないと、チェックは行われない

例

imsasm を使用して、ユーザー joe のメールボックス INBOX を作成するには、システム管理者が次の内容でディレクトリファイル ADM_ルート/backup/DEFAULT/joe/.nsr を作成します。

imsasm:INBOX

これにより、メールボックスが imsasm を使用して保存されるようになります。mkbackupdir ユーティリティを実行すると、自動的に .nsr ファイルが作成されます。「mkbackupdir」を参照してください。

imsbackup

imsbackup ユーティリティは、選択したメッセージストアの内容を、シリアルデバイス (磁気テープ、UNIX パイプ、通常のファイルなど) に書き込む際に使用します。バックアップの全体または一部は、後から imsrestore ユーティリティを使って回復できます。imsbackup ユーティリティは、UNIX の tar コマンドと同様の基本的なバックアップ機能です。

場所 : msg_svr_base/sbin

imsbackup の詳細とメッセージストアのバックアップについては、『Messaging Server 管理者ガイド』の「メッセージストアをバックアップ、リストアする」を参照してください。

構文

imsbackup -f デバイス [-b ブロック化係数] [-d 日付時刻] [-e エンコー ディング] [-u ファイル]
[-m リンクカウント] [-ivlgx] [名前 ...]

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-b ブロック化係数

バックアップデバイスに書き込まれるものはすべて、512x ブロック化係数のサイズのブロックごとに実行される。デフォルトは 20

-d 日付時刻

バックアップするメッセージの最初の日付で、yyyymmdd[:hhmmss] の書式で指定する。たとえば、-d 19990501:13100 では、1999 年 5 月 1 日午後 1 時 10 分から現在までに保存されたメッセージをバックアップする。デフォルトでは、日付に関係なく、すべてのメッセージがバックアップされる

-e エンコーディング

メールボックス名のエンコーディング (例 : IMAP_MODIFIED-UTF-7)

-f デバイス

バックアップを書き込むファイルの名前、またはデバイスを指定する。device が '-' の場合、バックアップデータは stdout に書き込まれる

-g

デバッグモード

-i

リンクを無視する。部分ストアに使用される

-l

テープの最後になると、テープデバイスの自動ロードに使用される

-m リンク_カウント

ハッシュ用の最小リンクカウントを指定する

-u ファイル

バックアップオブジェクトファイルを指定する。このファイルには、リストアするオブジェクト名 (メッセージストア全体、ユーザー、グループ、メールボックスなど) が含まれる。バックアップオブジェクトの一覧については、名前を参照

-v

コマンドを冗長モードで実行する

名前

1) バックアップオブジェクトの論理パス名、2) ユーザー ID、3) メッセージストアのメールボックス名を指定できる。バックアップオブジェクトとパスは次のようになる

  • メッセージストア全体 : /
  • メッセージストアパーティション : /パーティション名
    (デフォルト : /primary)
  • バックアップグループ - 設定ファイルにおいて、正規表現で定義されたユーザーのグループ。詳細については、『Sun ONE Messaging Server 管理者ガイド』のバックアップグループを参照

    パス : /パーティション名/バックアップ_グループ
    (/primary/user は primary 下の全ユーザーを表す)
  • ユーザー : /パーティション名/バックアップ_グループ/ユーザー_ID
  • メールボックス :
    /パーティション名/バックアップ_グループ/ユーザー_ID/メールボックス名
  • メッセージ :
    /パーティション名/バックアップ_グループ/ユーザー_ID/メールボックス名/メッセージ_ID

ユーザー ID : メッセージストア内の任意のユーザー ID を指定できる。デフォルトドメインのユーザーではない場合、ユーザー ID は完全指定である必要がある (例 : Wally@siroe.com)。デフォルトドメインのユーザーの場合は、ユーザー ID は単独で指定できる (例 : Wally)

メールボックス : 電子メールフォルダ。次のメッセージストア内部名を使用して指定する

user/ユーザー_ID/フォルダ名

user はメッセージストアのキーワードである

例

次の例では、メッセージストア全体を /dev/rmt/0 にバックアップします。

imsbackup -f /dev/rmt/0 /

次の例では、ユーザー ID joe のメールボックスを /dev/rmt/0 にバックアップします。

imsbackup -f /dev/rmt/0 /primary/user/joe

次の例では、バックアップグループ groupA に定義された全ユーザーのメールボックスすべてを backupfile にバックアップします

imsbackup -f- /primary/groupA > backupfile

。

imsconnutil

メッセージストアへのユーザーアクセスを監視します。imsconnutil では、次の情報を提供できます。

注

このプロセスは、操作中に強制終了しないでください。

このコマンドでは、システムユーザーのルートアクセスが必要です。また、設定変数 local.imap.enableuserlist、local.http.enableuserlist、local.enablelastaccess を 1 に設定してください。

場所 : msg_svr_base/sbin

構文

imsconnutil [-a|c] [-s サービス] [-u ユーザーid] [-f ファイル名]

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-c|-a

-c か -a のどちらかを指定する必要がある

-a

ユーザー (複数可) の最後の IMAP、POP、または http Web メールクライアントアクセス。-s は -a の出力に影響しない

-c

現在接続している IMAP または Messenger Express ユーザーを一覧表示する

-s サービス

imap または http を監視するサービスとして指定できる。-c オプションにのみ適用される。POP ユーザーは一般にログオンしたままにならないため、POP には利用できない

-u ユーザーid

監視する UID を指定する。-u および -f を使用しない場合は、すべてのユーザーが監視される

-f ファイル名

監視する UID を含むファイル。各 UID は 1 行ずつ記述する

--v

このツールのバージョンを返す

--h

使用方法を返す

例

次の例では、imsconnutil とさまざまなフラグの一部を示します。

現在 IMAP および http にログインしているユーザー ID を一覧表示します。

# imsconnutil -c

各ユーザーの最後の IMAP、POP、または Messenger Express アクセス (ログインまたはログアウト) を一覧表示します。

# imsconnutil -a

すべてのユーザー ID のアクセス履歴 (最後のログオフまたはログオン) を一覧表示します。IMAP および http にログインしている現在のユーザー ID を一覧表示します。

# imsconnutil -a -c

現在メッセージストアにログオンしている IMAP ユーザーを一覧表示します。

# imsconnutil -c -s imap

ユーザー ID George が IMAP にログオンしているかどうかを示します。

# imsconnutil -c -s imap -u George

ユーザー ID George が現在 IMAP または Messenger Express にログオンしているかどうかを示し、George が最後にログオンまたはログオフしたときの時刻を一覧表示します。

# imsconnutil -c -a -u George

imsexport

imsexport ユーティリティは、Sun ONE Messaging Server のフォルダを UNIX /var/mail 形式のフォルダにエクスポートします。

imsexport ユーティリティは、メッセージストアフォルダ内のメッセージまたはメールボックスを抽出し、管理者が指定するディレクトリの下の UNIX ファイルにメッセージを書き込みます。このファイルの名前は、IMAP フォルダの名前と同じです。メッセージストアフォルダにメッセージとサブフォルダの両方が含まれている場合、imsexport はそのフォルダ名を持つディレクトリと、フォルダ名に .msg 拡張子が付いたファイルを作成します。folder.msg ファイルにはフォルダ内のメッセージが含まれています。フォルダディレクトリにはサブフォルダが含まれています。

場所 : msg_svr_base/bin/msg/store/bin

構文

imsexport -d ディレクトリ -u ユーザー [-c y|n] [-e エンコーディング] [-g] [-s メールボックス] [-v モード]

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-c y|n

「続行しますか?」の質問に対して回答する。「はい」の場合は y、「いいえ」の場合は n を指定する

-d ディレクトリ

フォルダが作成され書き込まれるデスティネーションディレクトリ名を指定する。これは必須のオプションである

-e エンコーディング

エンコーディングオプションを指定する

-g

デバッグモードを指定する

-s メールボックス

エクスポートするソースフォルダを指定する

-u ユーザー

ユーザーのメッセージストア ID を指定する。これは必ずしもユーザーのログイン ID ではない。メッセージストア ID は、ユーザーid (デフォルトドメインユーザーの場合)、または ユーザーid@ドメイン (そのほかのユーザーの場合) となる。これは必須のオプションである

-v モード

冗長モードを指定する。モードの値は、0、1、および 2。0 は出力なしを指定する。1 はメールボックスレベルの出力を指定する。2 (デフォルト) はメッセージレベルの出力を指定する

例

次の例で imsexport は、ユーザー smith1 のすべての電子メールを抽出します。smith1 は Sun ONE Messaging Server のメッセージストアで有効なユーザーアカウントです。ユーザー smith1 は、メッセージストアに INBOX (通常のデフォルトのユーザーフォルダ)、private、および private/mom という 3 つのフォルダを持っています。デスティネーションディレクトリは /tmp/joes_mail です。

% imsexport -u smith1 -d /tmp/joes_mail/

その後 imexport は、各メッセージストアフォルダを /var/mail 設定ファイルに転送します。このため、以下のファイルを入手します。

imsimport

imsimport ユーティリティは、UNIX /var/mail 形式のフォルダを Sun ONE Messaging Server のメッセージストアに移行します。

imsimport ユーティリティは、/var/mail メールボックスに保存されているメッセージを抽出し、Sun ONE Messaging Server のメッセージストアにある対応するユーザーのメールボックスにそれらを追加します。ディレクトリ内で標準の UNIX メールボックス形式ではないファイルは省略されます。対応するユーザーがメッセージストア内に存在しなければ、imsimport が作成します。ユーザーの制限容量を超えた場合、imsimport がメッセージストアの制限容量の設定を行わないと、ユーザーは「制限容量超過」メッセージを受け取りません。

imsimport ユーティリティは、Messaging Server の実行中に実行できます。インポートしているメールボックスでメール配信が有効な場合、古いメールが新しいメールと混在してしまいます。そのため、移行中は、このユーザーへの配信を保留したいと考えるかもしれません。メールボックスへのアクセスには問題はありません。

注

imsimport は IMAP サーバーを使用しません。ただし、メインストアの完全性を維持するために stored ユーティリティを実行している必要があります。imsimport が新しいユーザーを作成する場合は、LDAP サーバーが実行している必要があります。

場所 : msg_svr_base/sbin/

構文

imsimport -u ユーザー -s ファイル [-c y|n] [-d メールボックス] [-e エ ンコーディング] [-g] [-n] [-v モード]

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-c y|n

「続行しますか?」の質問に対して回答する。「はい」の場合は y、「いいえ」の場合は n を指定する

-d メールボックス

メッセージの保管先にするメールボックスを指定する

-e エンコーディング

エンコーディングオプションを指定する

-g

デバッグモードを指定する

-n

メールボックスが存在する場合、.date 拡張子を使用して新規メールボックスを作成する。date 拡張子の形式は次のとおり

.mmddyy.HHMMSS

月は mm で指定する。日は dd で指定する。年は yy で指定する。たとえば、052097 は 1997 年 5 月 20 日のことである。時刻は HHMMSS で指定する。たとえば、110000 は午前 11 時のことである

-s ファイル

インポートするメッセージが存在する UNIX フォルダのファイルの名前を指定する。ファイルパラメータは完全なパス名にする必要がある。これは必須のオプションである

-u ユーザー

ユーザーのメッセージストア ID を指定する。これは必ずしもユーザーのログイン ID ではない。これは必須のオプションである

-v モード

冗長モードを指定する。モードの値は、0、1、および 2。0 は出力なしを指定する。1 はメールボックスレベルの出力を指定する。2 (デフォルト) はメッセージレベルの出力を指定する

例

imsimport は、指定したユーザーの指定した /var/mail/folder を Sun ONE Messaging Server のメッセージストアに移行します。移行先のフォルダを指定しなければ、imsimport がソースフォルダと同じ名前で移行先フォルダを呼び出します。以下の例では、ユーザー smith のデフォルトの /var/mail INBOX が INBOX に移行されます。

imsimport -u smith -s /var/mail/smith -d INBOX

同様に、/home/smith/folders/ から Sun ONE Messaging Server のメッセージストアに test と呼ばれるフォルダを移動しようとする場合は、以下のコマンドを使用します。

imsimport -u smith -s /home/smith/folders/test -d test

test という移行先フォルダが Sun ONE Messaging Server のメッセージストアにすでに存在する場合、imsimport はメールボックスの既存のフォルダにメッセージを追加します。

imsrestore

imsrestore ユーティリティは、バックアップデバイスからメッセージストアへメッセージをリストアします。

場所 : msg_svr_base/sbin

構文

imsrestore -f デバイス|- [-a ユーザーid] [-b ブロック化係数] [-c y | n] [-e エンコーディング [-h] [-i] [-m ファイル] [-n] [-r ファイル] [-t] [-u ファイル] [-v 0|1|2] [パス]

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-b ブロック化係数

ブロック係数を示す。デバイスで読み取られたものはすべて、512 x ブロック化係数のサイズのブロックごとに実行される。デフォルトは 20
注 : この数値は、バックアップに使用したブロック化係数と同じである必要がある

-c y | n

「続行しますか?」の質問に対し、「はい (y)」または「いいえ (n)」と回答する

-e エンコーディング

メールボックス名のエンコーディング (例 : IMAP_MODIFIED-UTF-7)

-f デバイス|-

-f- が指定されている場合、stdin からのバックアップデータが読み取られる。指定されていない場合、バックアップデータは指定されたデバイス、またはファイル名から読み取られる

-h

ヘッダーを削除する

-g

デバッグモード

-i

既存のメッセージを無視する。リストアの前に、既存のメッセージのチェックは行われない

-i オプションは重複をチェックする機能より優先されるため、-i オプションを指定した場合、リストア後にメッセージが重複することがある

-m ファイル

このマッピングファイルは、ユーザー ID を変更する際に使用する。マッピングファイルでの形式は現在の名前=新規の名前で、1 行ごとに 1 対の名前がある。
例 :

a=x
b=y
c=z

この場合、a、b、c は現在の名前で、x、y、z は新規の名前

このオプションは、ユーザー ID の名前を古いバージョンの Messaging Server から新しいバージョンの Messaging Server に変更するときだけ使用される。ユーザーを SIMS から Messaging Server にリストアする場合は、-u オプションを使用する

-n

.date 拡張子を使用して、新規メールボックスを作成する (メールボックスが存在する場合)。デフォルトでは、メッセージは既存のメールボックスに追加される

-r ファイル

リファレンスファイル名 (ファイル内のすべてのリンクをリストアする)

-t

内容の一覧を印刷するが、リストアは行われない

-u ファイル

バックアップオブジェクトファイルを指定する。このファイルには、リストアするオブジェクト名 (メッセージストア全体、ユーザー、グループ、メールボックスなど) が含まれる。バックアップオブジェクトの一覧については、名前を参照

SIMS データを Sun ONE メッセージストアにリストアする場合、-u ファイルを使用してユーザー名を指定、または変更できる。1 行にユーザー名を 1 つ記述する。ユーザー名を変更する場合、ファイルの形式は、現在の名前=新規の名前で、1 行ごとに 1 対の名前がある
例 :

joe
bonnie
jackie=jackie1

この場合、joe と bonnie がリストアされ、jackie はリストアされて jackie1 に名前が変更されるユーザー ID の場合、オブジェクトの完全なパス名は必要ない

-v [0|1|2]

コマンドを冗長モードで実行する

0 = 出力なし
1= メールボックスレベルでの出力 (デフォルト)
2= メッセージレベルでの出力
3=メタデータの印刷 (-t との使用のみ)
4=オブジェクトレベルのメタデータの印刷 (-t との使用のみ)

名前

1) バックアップオブジェクトの論理パス名、2) ユーザー ID、3) メールボックスを指定できる。説明は「imsbackup」を参照

例

次の例では、backupfile ファイルからメッセージがリストアされます。

imsrestore -f backupfile

次の例では、backupfile から joe のメッセージがリストアされます。

imsrestore -f backupfile /primary/user/joe

次の例では、backupfile ファイルの内容が一覧表示されます。

imsrestore -f backupfile -t

次の例では、mapfile ファイル内のユーザーの名前が変更されます。

imsrestore -m mapfile -f backupfile

この場合、mapfile の形式は 現在の名前=新規の名前になります。

userA=user1
userB=user2
userC=user3

imscripter

imscripter ユーティリティは、IMAP サーバーに接続し、単独または一連のコマンドを実行します。

リモートでも実行できます。

場所 : msg_svr_base/sbin/

構文

imscripter [-h] [-f スクリプト | [-c コマンド] -f データファイル]] [-c コマンド]

  [-s サーバー id | -p ポート | -u ユーザーid | -x パスワード | -v 冗長 モード]

オプション

このユーティリティのオプションは次のとおりです。

オプション

説明

-c コマンド

コマンドを実行する。次のコマンドを実行できる

create メールボックス
delete メールボックス
rename 旧メールボックス 新規メールボックス [パーティション]
getacl メールボックス
setacl メールボックス ユーザーid 権限
deleteacl メールボックス ユーザーid

上に挙げた変数を指定すると、コマンドはその変数を使って実行される。たとえば、create lincoln はユーザー lincoln のメールボックスを作成する。-f ファイルオプションを使用すると、指定したファイルに含まれる各変数に対してコマンドが実行される

-f ファイル

ファイルには、1 つまたは複数のコマンド、またはコマンドを実行するメールボックスの一覧を含めることができる

-h

このコマンドのヘルプを表示する

-p ポート

指定したポートに接続する。デフォルトは 143

-s サーバー

指定したサーバーに接続する。デフォルトは localhost。サーバーの指定には、ホスト名または IP アドレスを使用できる

-u ユーザーid

ユーザーid として接続する

-v 冗長モード

さまざまな情報を印刷するためのオプションを指定する文字列。オプションは次のとおり

E - エラーを表示
I - 情報メッセージを表示
P - プロンプトを表示
C - 入力コマンドを表示
c - プロトコルコマンドを表示
B - BAD または NO のタグなしの応答を表示
O - その他のタグなしの応答を表示
b - BAD または NO の完了結果を表示
o - OK の完了結果を表示
A - 上記すべてを表示

オプションを指定するための文字は、どのような順序でも入力できる。デフォルトは EPBibo

-x パスワード

このパスワードを使用する

mboxutil

mboxutil コマンドは、メールボックス (フォルダ) の一覧表示、作成、削除、名前変更、および移動を実行します。また、mboxutil を使って制限容量に関する情報をレポートすることもできます。

メールボックス名は、次のフォーマットで指定します。

user/ユーザーid/メールボックス

ユーザーid は、メールボックスを所有するユーザー、メールボックスはメールボックスの名前です。

条件 : Messaging Server でローカルに実行します。stored ユーティリティが実行されていなければなりません。

場所 : msg_svr_base/bin/msg/admin/bin

構文

mboxutil [-c メールボックス] [-d メールボックス] [-f ファイル]

  [-r 現在の名前 新規の名前 [パーティション]] [-l] [-o] [-p パターン] [-w ファイル] [-x]

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-c メールボックス

指定したメールボックスを作成する

二次的なメールボックスの作成には、1 つのメールボックスが存在していなければならない

-d メールボックス

指定したメールボックスを削除する

-d オプションを使用してユーザーを削除する場合には、いくつかの制限がある。-d オプションを使用してアクティブなユーザーを削除する (メールボックス user/ユーザーid/INBOX を削除する) と、メールボックスは部分的に削除される。これは、ユーザーがサーバーに接続しているとき、またはサーバーがユーザーのメールボックスにメールを配信しているときに発生する

推奨されるユーザーの削除方法は、ユーザーのステータスを LDAP で削除済みとマーク (imadmin user delete ユーティリティを使用) してから、imadmin user purge ユーティリティを使用して、削除済みとして指定した日数より長くマークされていたユーザーをパージすることである

-f ファイル

作成や削除の対象を、データファイルで指定する。-f オプションは、-c、-d、および -k オプションと共に使用できる

このデータファイルには、mboxutil コマンドを実行するメールボックスが含まれる。データファイルのエントリの例は以下のとおり

user/daphne/INBOX
user/daphne/projx
user/daphne/mm

-l

サーバーのすべてのメールボックスを一覧表示する

異なる言語地域に対してマルチバイトのフォルダを作成する場合は、msg_svr_base/bin/msg/bundles/encbylang.properties を編集して、適切な文字セットを LANG 環境変数に関連付けることが必要

-o

孤立したアカウントをチェックする。このオプションは、現在の Messaging Server ホスト内の Inbox で、対応するエントリが LDAP にないものを検索する。たとえば、-o オプションは、所有者が LDAP から削除された、または別のサーバーホストに移動された inbox を検索する。見つかった孤立アカウントのそれぞれに対し、mboxutil ユーティリティは標準出力に次のコマンドを書き込む

mboxutil-d user/ユーザーid/INBOX

(ただし、-w を指定した場合を除く)

-p パターン

-l オプションとともに使用した場合、名前がパターンと一致するメールボックスのみが一覧表示される。IMAP ワイルドカードを使用できるこのオプションでは、IMAP M-UTF-7 形式のパターンを前提とする この方法は、ASCII 以外の文字を含むメールボックスの検索には勧められない。ASCII 以外の文字を含むメールボックスを検索するには、-P オプションを使用する

-p 正規表現

指定した POSIX 正規表現に一致する名前のメールボックスだけを一覧表示する。このオプションでは、ローカル言語による正規表現を前提とする

-r 現在の名前 新規の名前 [パーティション]

メールボックスの名前を現在の名前から新規の名前に変更する。フォルダを別のパーティションに移動するには、パーティションオプションに新しいパーティションを指定する

-w file

コマンドをファイルに書き込む

-x

-l オプションとともに使用すると、メールボックスのパスとアクセス制御が表示される

例

全ユーザーの全メールボックスを一覧表示するには :

mboxutil -l

すべてのメールボックスを、パスと acl の情報とともに一覧表示するには :

mboxutil -l -x

ユーザー daphne に対し、INBOX というデフォルトのメールボックスを作成するには :

mboxutil -c user/daphne/INBOX

ユーザー delilah に対し、projx という名前のメールフォルダを削除するには :

mboxutil -d user/delilah/projx

ユーザー druscilla に対し、INBOX というデフォルトのメールボックスとすべてのメールフォルダを削除するには :

mboxutil -d user/druscilla/INBOX

Desdemona のメールフォルダ memos を memos-april という名前に変更するには :

mboxutil -r user/desdemona/memos user/desdemona/memos-april

ユーザー dulcinea のメールフォルダ legal をロックするには :

mboxutil -k user/dulcinea/legal cmd

この場合の cmd は、ロックしたメールフォルダに実行するコマンドです。

ユーザー dimitria のメールアカウントを新しいパーティションに移動するには :

mboxutil -r user/dimitria/INBOX user/dimitria/INBOX partition

この場合、「partition」には新しいパーティションの名前を指定します。

ユーザー dimitria のメールフォルダ personal を新しいパーティションに移動するには :

mboxutil -r user/dimitria/personal user/dimitria/personal ¥

パーティション

mkbackupdir

mkbackupdir ユーティリティは、メッセージストア内の情報を基に、バックアップディレクトリの作成と同期化を実行します。このユーティリティは、Legato Networker の Solstice Backup とともに使用します。バックアップディレクトリは、メッセージストアのイメージです。実際のデータは含まれていません。mkbackupdir は、メッセージストアのユーザーディレクトリをスキャンし、バックアップディレクトリと比較することにより、メッセージストアのユーザーディレクトリ内にある新規のユーザー名とメールボックス名を使ってバックアップディレクトリを更新します。

バックアップディレクトリには、Networker でメッセージストアをさまざまなレベル (サーバー、グループ、ユーザー、メールボックス) でバックアップするために必要な情報が含まれます。図 1-1 に、その構造を示します。

図 1-1 バックアップディレクトリの階層

この図は、Back_Root を一番上に、バックアップディレクトリの階層を示す。 その下にあるのはパーティション。 パーティションの下には DEFAULT およびグループ。 Default の下には 3 人のユーザー。 最初のユーザーの下にはメールボックスが 2 つ、および .nsr

場所 : msg_svr_base/bin/msg/store/bin

バックアップディレクトリコンテンツにおける変数は次のとおりです。

変数

説明

BACKUP_ROOT

メッセージストア管理者ルートディレクトリ

パーティション

保存パーティション

グループ

システム管理者が定義する、ユーザーディレクトリを含むディレクトリ。メッセージストアをユーザーディレクトリのグループに分割すると、複数のユーザーメールボックスのグループを同時にバックアップすることができる

グループを自動的に作成するには、msg_svr_base/config/backup-groups.conf ファイル内にグループを指定する。グループの指定には、次の形式を使用する

グループ名 = パターン

グループ名は、ユーザーとメールボックスのディレクトリを保存するディレクトリ名、パターンはグループ名ディレクトリ内に配置するユーザーディレクトリ名を指定する IMAP ワイルドカード文字を含むフォルダ名

user

メッセージストアユーザーの名前

フォルダ

ユーザーメールボックスの名前

メールボックス

ユーザーメールボックスの名前

mkbackupdir ユーティリティでは、以下のものが作成されます。

.nsr ファイルは、Networker に imsasm を呼び出すように通知するための NSR 設定ファイルです。この通知が行われると、imsasm によりデータストリームの作成、解釈が行われます。

各ユーザーのメールボックスには、長さ 0 のファイルが含まれています。これは、ユーザーディレクトリに配置される INBOX にも含まれています。

注

メッセージストアの所有者 (mailsrv) がバックアップディレクトリに書き込み可能であることを確認してください。

構文

mkbackupdir [-i | -f] [-g] [-v] -p ディレクトリ

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-f

フォルダのみをバックアップする。デフォルトでは、すべてのメールボックスがバックアップされる

-g

コマンドをデバッグモードで実行する

-i

Inbox のみをバックアップする。デフォルトでは、すべてのメールボックスがバックアップされる

-p ディレクトリ

バックアップイメージのディレクトリを指定する。これは必須のオプションである

注 : Networker では、saveset の名称が、64 文字までに制限されている。デフォルトのバックアップディレクトリのパス名が長すぎる場合は、このオプションを使用して別のパス名を指定する

-u

ユーザーレベルのバックアップ。それぞれのフォルダをファイルとしてバックアップする代わりに、ユーザーごとにバックアップファイルを作成する

-v

コマンドを冗長モードで実行する

例

mybackupdir ディレクトリを作成するには、以下のように入力してください。

mkbackupdir -p /mybackupdir

MoveUser

MoveUser ユーティリティは、ユーザーのアカウントを別の Messaging Server に移動します。ユーザーアカウントを移動する場合は、ユーザーのメールボックスおよびそこに含まれるメッセージも同じサーバーに移動する必要があります。また、MoveUser を使用すると、メールボックスを別のサーバーに移動できるほか、ユーザーの新しいメールホスト名およびメッセージストアパスに合わせ、Directory Server のエントリも更新することができます。

リモートでも実行できます。

場所 : msg_svr_base/sbin/

注

MoveUser ユーティリティを使用して LDAP 属性を変更する場合は、以下のコマンドを実行して、認証キャッシュタイムアウトの値を 0 に設定する必要があります。

configutil -o service.authcachettl -v 0

構文

MoveUser -s src メールホスト[: ポート] -x プロキシユーザー -p パスワード -d 移動先メールホスト[: ポート]

  [-u ユーザーid | -u ユーザーid -U 新規ユーザーid| -l ldapURL -D binDN -w パスワード

  [-r DC ルート -t デフォルトドメイン]] [-a 移動先プロキシユーザー]

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-a 移動先プロキシユーザー

移動先の Messaging Server のプロキシ認証ユーザー

-A

LDAP エントリに代替の電子メールアドレスを追加しない

-d 移動先メールホスト

移動先の Messaging Server

デフォルトで、MoveUser は IMAP ポート 143 を使用する。別のポートを指定するには、destmailhost の後にコロンとポート番号を追加する。たとえば、myhost にポート 150 を指定するには、次のように入力する

-d myhost:150

-D バインドdn

指定した ldapURL のバインドdn

-F

メールボックスの移動が完了した後、移動元の Messaging Server のメッセージを削除する。このオプションを指定しなかった場合、移動元の Messaging Server 内のメッセージはそのまま残る

-h

このコマンドのヘルプを表示する

-l ldapURL

Directory Server との接続を確立するための URL

ldap://ホスト名:ポート/ベースdn?属性?範囲?フィルタ

LDAP URL の指定方法の詳細については、Directory Server のマニュアルを参照

-u オプションとともに使用することはできない

-L

Messaging Server のライセンスを追加する (まだ設定されていない場合)

-m 移動先メッセージストア

移動先 Messaging Server のメッセージストアパス。指定しなかった場合は、デフォルトが使用される

-n メッセージカウント

一度に移動するメッセージの数

-o srcメールドロップ

移動元 Messaging Server のメッセージストアパス。指定しなかった場合は、デフォルトが使用される

-p srcプロキシパスワード

移動元 Messaging Server のプロキシ認証パスワード

-r DC ルート

-l オプションを使用して、ホストドメイン内でユーザーを移動するのに使用する DC ルート

-s src メールホスト

移動元の Messaging Server

デフォルトで、MoveUser は IMAP ポート 143 を使用する。別のポートを指定するには、src メールホスト の後にコロンとポート番号を追加する。たとえば、myhost にポート 150 を指定するには、次のように入力する

-s myhost:150.

-S

各ユーザーに対し、新しいメッセージストアパスを設定しない

-t デフォルトドメイン

-l オプションを使用して、ホストされたドメイン内でユーザーを移動するのに使用するデフォルトドメイン

-u uid

移動するユーザーメールボックスのユーザー ID。-l オプションと一緒には使用できない

-U 新規ユーザーid

移動するメールボックスの新規ユーザー ID (変更後の名前)。常に -u ユーザーid とともに使用する。この場合の -u ユーザーid は、使用をやめる現在のユーザー名。現在のユーザー ID と新規のユーザー ID は、ソースメールホストと移動先メールホストの両方に存在しなければなならない。移動が完了したら、LDAP から元のユーザー ID を手作業で削除することができる

-v 移動先プロキシパスワード

移動先 Messaging Server のプロキシ認証パスワード

-w バインドパスワード

-D オプションで指定したバインドdn のバインドパスワード

-x src プロキシユーザー

ソース Messaging Server のプロキシ認証ユーザー

例

Directory Server の siroe.com の情報に基づき、すべてのユーザーを host1 から host2 に移動するには :

MoveUser -l ¥

"ldap://siroe.com:389/o=siroe.com???(mailhost=host1.domain.com)" ¥

-D "cn=Directory Manager" -w password -s host1 -x admin ¥

-p password -d host2 -a admin -v password

あるユーザーを、Directory Server の siroe.com 内のアカウント情報に基づいて、ポート 150 を使用する host1 から host2 へ移動するには :

MoveUser -l ¥

"ldap://siroe.com:389/o=siroe.com???(uid=userid)" ¥

-D "cn=Directory Manager" -w password -s host1:150 -x admin ¥

-p password -d host2 -a admin -v password

Directory Server の server1.siroe.com に基づいて、ユーザー ID が「s」で始まるすべてのユーザーを host1 から host2 へ移動するには :

MoveUser -l ¥

"ldap://server1.siroe.com:389/o=siroe.com???(uid=s*)" ¥

-D "cn=Directory Manager" -w password -s host1 -x admin ¥

-p password -d host2 -a admin -v password

コマンド行でユーザー ID に admin を指定し、そのユーザーのメールボックスを host1 から host2 に移動するには :

MoveUser -u uid -s host1 -x admin -p password -d host2 -a admin ¥

-v password

host1 にある aldonza という名前のユーザーを、dulcinea という新しいユーザー IDで host2 に移動するには :

MoveUser -u aldonza -U dulcinea -s host1 -x admin -p password ¥

-d host2 -a admin -v password

msuserpurge

ユーザーおよびドメインのメールボックスに削除のマークが付けられると、msuserpurge コマンドはユーザーおよびドメインのメールボックスをメッセージストアからパージします。特にこのコマンドは、LDAP 内の以下のドメインおよびユーザーのステータス属性で、deletedの値をスキャンします。inetDomainStatus、mailDomainStatus、inetUserStatus、mailUserStatus です。このコマンドは、コマンド行で実行することも、configutil パラメータの local.sched.userpurge. で実行するようスケジュールすることもできます。

条件 : 手動で実行する場合は、Messaging Server のローカル上で、手動で実行する必要があります。CONFIGROOT 環境変数が、msg_svr_base/config に設定されていることを確認します。

場所 : msg_svr_base/lib

構文

msuserpurge [-d ドメイン名 ] [-g 猶予期間]

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-dドメイン名

deleted 属性を付与する対象の、ドメインを指定する。すると、指定したドメイン内のメールボックスがパージされる。-d を指定しない場合、このメールホストのすべてのドメインで deleted 属性がないかチェックされ、削除されたドメイン内のすべてのメールボックスがパージされる。ドメインが複数のメールホストにおよぶ場合、このコマンドをホストごとに実行する必要がある。(このコマンドは、パージするかどうか決定するために、mailhost 属性を使用する)。

-g 猶予期間

このコマンドの実行によってドメインやユーザーが削除されるために、削除対象に対して、実行の何日前に属性が付与されていなければならないかを指定する

例

msuserpurge -d siroe.com

readership

IMAP フォルダの所有者は、フォルダ内のメールを読む権限をほかのユーザーに与えることができます。ほかのユーザーにアクセス権が与えられたフォルダは、共有フォルダと呼ばれます。管理者は readership ユーティリティを使用して、所有者以外のユーザーあるいは共有フォルダにアクセス権を持つ何人のユーザーが共有フォルダにアクセスしたかを表示することができます。

条件 : Messaging Server でローカルに実行します。stored ユーティリティが実行されていなければなりません。

場所 : msg_svr_base/sbin/

構文

readership [-d 日数] [-p 月数] [-l] [-s フォルダ識別権]

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-d 日数

指定した日数内に共有 IMAP フォルダを選択したユーザーをすべてカウントする。デフォルトは 30

-p 月数

指定した月数内に共有 IMAP フォルダを選択しなかったユーザーをカウントしない。デフォルトは無限で、これらのユーザーから表示済みのフラグを削除する。また、このオプションは、ユーザーの「表示済み」のフラグデータをストアから削除する

-l

lright.db. 内のデータをリスト表示する

-s フォルダ識別権

フォルダの ACL を設定する

reconstruct

reconstruct ユーティリティは、1 つまたは複数のメールボックスあるいはマスターメールボックスファイル (メールボックスデータベース) を再構築し、すべての矛盾を修復します。このユーティリティを使うと、メッセージストアにおけるほとんどすべてのデータ破損を回復することができます。

メールボックスは、ユーザーパーティションディレクトリの下の下にあるファイルで構成されます。メールボックスデータベースは、mboxlist データベースです。

条件 : Messaging Server でローカルに実行します。stored ユーティリティが実行されていなければなりません。

場所 : msg_svr_base/sbin/

注

トランザクションの完了や、完了しなかったトランザクションのロールバックなど、低レベルのデータベースの修復には stored -d を使用します。

構文

reconstruct [-n | -f] [-l] [-p パーティション] -r [メールボックス [メー ルボックス...]]

reconstruct [-n | -f] [-p パーティション] メールボックス [メールボック ス...]

reconstruct [-p パーティション] -m

reconstruct -q

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-f

reconstruct に 1 つまたは複数のメールボックスで修復を行うように強制する

-l

Reconstruct lright.db.

-m

メールボックスのデータベースを修復し、整合性チェックを行う。このオプションを使用すると、スプールエリアで見つかったすべてのメールボックスがチェックされ、必要に応じてメールボックスデータベースのエントリの追加または削除が行われる。データベースでエントリの追加または削除が行われると、メッセージが標準出力ファイルに出力される

-n

メールボックスの修復を実行せずに、メッセージストアだけをチェックする。メールボックス名を指定せずに、-n オプションを単独で使用することはできない。メールボックスが指定されていない場合は、-n オプションと -r オプションを一緒に使用する必要がある。-r オプションは -p オプションと組み合わせて使用できる。たとえば、以下のコマンドはすべて有効である

reconstruct -n user/dulcinea/INBOX

reconstruct -n -r

reconstruct -n -r -p primary

reconstruct -n -r user/dulcinea/

-p パーティション

パーティション名を指定する。完全なパス名は使用しないこと。このオプションを指定しない場合、reconstruct がすべてのパーティションのデフォルト

-q

制限容量サブシステムの矛盾 (メールボックスの制限容量ルートが正しくない、または制限容量ルートで誤った容量の使用状況がレポートされるなど) を修正する。-q オプションは、ほかのサーバープロセスの実行中に実行できる

-r [メールボックス]

指定した 1 つまたは複数のメールボックスのパーティションエリアを修復し、整合性をチェックする。また、-r オプション は、指定したメールボックス内のすべてのサブメールボックスも修復する。-r を指定してメールボックス引数を入力しなかった場合は、ユーザーパーティションディレクトリ内にあるすべてのメールボックスのスプールエリアが修復される

「メールボックス」引数は、修復するメールボックスを示しています。1 つまたは複数のメールボックスを指定できます。メールボックスは、「user/ユーザーid/サブメールボックス」というフォーマットの名前を使って指定します。この「ユーザーid」は、メールボックスを所有するユーザーです。たとえば、ユーザー dulcinea の Inbox は、user/dulcinea/INBOX のように入力します。

例

特定のメールボックスで reconstruct を実行するには :

reconstruct user/dulcinea/INBOX

reconstruct を実行しないで指定したメールボックスをチェックするには次のコマンドを実行します。

reconstruct -n user/dulcinea/INBOX

メッセージストア内のすべてのメールボックスをチェックするには :

reconstruct -n -r

refresh

refresh ユーティリティは、指定した Messaging Server プロセス (SMTP、IMAP、POP、STORE、HTTP、ENS、SCHED) の設定を更新します。サービスの 1 つのオプションを変更し、オプションを有効にする場合に使用します。

場所 : msg_svr_base/sbin

構文

refresh [ディスパッチャ | ジョブ_コントローラ | smtp | imap | pop | store | http | ens | sched]

例

次のコマンドはスケジューラのユーティリティを更新します。

refresh sched

refresh を実行しても変更が反映されない場合、サービスを停止して再起動します。

start-msg

start-msg ユーティリティは、すべての Messaging Server プロセス (smtp、imap、pop、store、http、ens、sched) を開始します。また、オプションとして、1 つのサービスを開始するように指定することもできます。start-msg により開始されたサービスは、configutil パラメータを有効または無効にすることにより制御することができます。service.imap.enable、service.pop.enable、service.http.enable, local.smsgateway.enable、local.snmp.enable、local.imta.enable、local.mmp.enable、local.ens.enable、およびlocal.sched.enable

場所 : msg_svr_base/sbin

構文

start-msg [ディスパッチャ | ジョブ_コントローラ | smtp | imap | pop | store | http | ens | sched]

例

すべての Messaging Server プロセスを開始するには :

start-msg

imap プロセスを開始するには :

start-msg imap

-a ha モード

stop-msg

stop-msg ユーティリティは、すべての Messaging Server プロセス (smtp、imap、pop、store、http、ens、sched) を停止します。また、オプションとして、1 つのサービスを停止するように指定することもできます。stop-msg コンポーネント を使用するには、コンポーネントが有効になっている必要があります。引数のない stop-msg コマンドは、無効になっているコンポーネントも含め、start-msg で起動したコンポーネントをすべてシャットダウンします。

場所 : msg_svr_base/sbin

構文

stop-msg [ディスパッチャ | ジョブ_コントローラ | smtp | imap | pop | store | http | ens | sched] [snmp] [sms] [mmp]

例

すべての Messaging Server プロセスを停止するには :

stop-msg

http サービスを停止するには :

stop-msg http

stored

stored ユーティリティは、次の機能を実行します。

条件 : Messaging Server でローカルに実行します。

場所 : msg_svr_base/lib/

構文

stored をデーモンプロセスとして実行するには :

stored [-t] [-v]

オプション

このコマンドのオプションは、以下のとおりです。

オプション

説明

-t

stored の状態をチェックする。このコマンドのリターンコードが状態を表す。状態を出力する場合、次のように入力する

stored -t -v

-v

詳細に出力する



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