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Sun ONE Instant Messaging 6.1 インストールガイド

第 2 章
Instant Messaging のインストールと設定

この章の次の節では、Instant Messaging のインストール、アップグレード、および移行について説明します。


操作を始める前に

Instant Messaging のインストール、アップグレード、または移行を行う前に、第 1 章「インストールの準備」の内容について理解し、この節のインストールチェックリストを完成させる必要があります。

インストールチェックリストの記入

インストール、アップグレード、および移行中に、いくつかの基本的な設定情報を入力するよう要求されます。操作を開始する前に、この情報を収集する必要があります。収集した情報をすべて入力するか、一部だけ入力するかは、インストールするコンポーネントによって異なります。

表 2-1 を印刷し、計画している配備に適した値を記入欄に書き込みます。このインストールワークシートは、Instant Messaging の複数のインストール、アンインストール、または Instant Messaging のアップグレードに再使用できます。この表には、パスワードなどの機密情報が含まれているため、この情報は安全な場所に保管してください。

表 2-1 Instant Messagingのインストールパラメータ 

パラメータ

説明

回答

インストールディレクトリ

instant-messaging-install-dir または installation directory

Instant Messaging がインストールされるディレクトリ。

デフォルト:

Solaris: /opt/SUNWiim

Linux: /opt/soim

Windows: C:¥Program Files¥Sun¥Instant Messaging

 

Instant Messaging サーバーのホスト名とドメイン名

Instant Messaging がインストールされるホスト名とそのホストに関連付けられているドメイン名。たとえば、次のようになります。

ホスト名: instantmessaging.siroe.com

ドメイン名: siroe.com

 

Instant Messaging サーバーのポート番号

Instant Messaging サーバーが Instant Messenger クライアントによって送信される以外の着信要求を待機するポート番号。

デフォルト: 49999

 

マルチプレクサのポート番号 (マルチプレクサの設定のみ)

Instant Messaging サーバーが Instant Messenger クライアントからの着信要求を待機するポート番号。

デフォルト: 49909

 

サーバーを無効

インストールしたインスタンスがサーバーではなくマルチプレクサとして動作する場合は、このオプションを選択します。このオプションを選択した場合は、「リモート Instant Messaging サーバーのホスト名 (マルチプレクサの設定のみ)」に値を入力する必要があります。

 

リモート Instant Messaging サーバーのホスト名 (マルチプレクサの設定のみ)

このマルチプレクサがメッセージを経路指定する Instant Messaging サーバーのホスト名。設定しているインストール済みのインスタンスがマルチプレクサではなく Instant Messaging サーバーである場合は、このパラメータに値を入力しないでください。

依存性: 「サーバーを無効」パラメータを選択する必要があります。つまり、サーバー機能を無効にします。

 

Instant Messaging サービスを既存ユーザーに割り当て (Solaris のみ、オプション)

このオプションを選択すると、Instant Messaging が Sun ONE Identity Server の既存のユーザーに対して有効になります。

依存性: Sun ONE Portal Server および Sun ONE Identity Server

 

セキュアモード (Solaris のみ、オプション)

このオプションを選択すると、Sun ONE Portal Server Secure Remote Access との統合が可能になります。

Secure Remote Access では、イントラネット内のリモートユーザーに安全なアクセスを提供します。ユーザーが Secure Remote Access を利用するには、ポータルゲートウェイを介して Web ベースの Portal Server デスクトップにログインします。

依存性:

Sun ONE Portal Server と Sun ONE Identity Server が必要です。

Sun ONE Portal Server, Secure Remote Access が設定されている場合にのみ、Instant Messaging をセキュアモードで実行できます。手順については、『Sun ONE Instant Messaging 管理者ガイド』および『Sun ONE Portal Server, Secure Remote Access 管理者ガイド』を参照してください。

この機能を有効にした場合は、次のパラメータに値を入力する必要があります。

 

Netlet Instant Messaging ポート番号 (Solaris のみ、オプション)

セキュアモード (Solaris のみ、オプション)」が有効になっている場合は、このポート番号で Netlet が着信要求を待機します。

デフォルト: 49917

依存性: 「セキュアモード (Solaris のみ、オプション)」が有効になっていることと、Sun ONE Portal Server および Sun ONE Identity Server

 

Messenger セキュアダウンロードポート (Solaris のみ、オプション)

セキュアモード (Solaris のみ、オプション)」が有効になっている場合は、このポート番号から Netlet を介して Instant Messenger リソースがダウンロードされます。

デフォルト: 49916

依存性: 「セキュアモード (Solaris のみ、オプション)」が有効になっていることと、Sun ONE Portal Server および Sun ONE Identity Server

 

Instant Messaging アーカイブを有効 (Solaris のみ、オプション)

このオプションを選択すると、Sun ONE Portal Server の検索ベースのアーカイブが Instant Messaging に対して有効になります。

依存性: Sun ONE Portal Server および Sun ONE Identity Server

 

LDAP ホスト名

Instant Messaging のユーザー情報やグループ情報が含まれている LDAP サーバーのホスト名。directory.siroe.com などがあります。

依存性: Sun ONE Directory Server などの LDAP サーバー

 

LDAP ポート番号

ディレクトリサーバーが着信要求を待機するポート番号。389 などがあります。

依存性: Sun ONE Directory Server などの LDAP サーバー

 

ベース DN

Instant Messaging のユーザー情報やグループ情報が含まれているディレクトリツリーのベース識別名。o=airius.com. などがあります。

依存性: Sun ONE Directory Server などの LDAP サーバー

 

バインド DN

インストール中は、ディレクトリマネージャのバインド DN とバインドパスワードを使用する必要があります。この情報は、Instant Messaging と ステータスサービスのテンプレートや属性のみでディレクトリスキーマを更新する場合に使用されます。このためには、ディレクトリマネージャへのアクセスが必要です。ディレクトリマネージャのバインド DN とバインドパスワードは、インストールや初期設定以外で保存または使用されることはありません。

サーバーの設定では、Instant Messaging はこのバインド DN を使用してディレクトリ内のユーザーやグループを検索します。ディレクトリを匿名で検索できる場合は、このパラメータを空白のままにします。

依存性: Sun ONE Directory Server などの LDAP サーバー

 

バインドパスワード

バインド DN」のパスワード

 

SMTP Server Host Name (Optional)

オフラインのユーザーにメッセージの電子メール通知を送信するために使用される SMTP サーバーのホスト名。mail.siroe.com などがあります。SMTP サーバーがポート 25 を使用しない場合は、ホスト名と一緒にポートも指定してください。たとえば、SMTP サーバーがポート 1025 を使用する場合は、次のようになります。

mail.siroe.com:1025

依存性: Sun ONE Messaging Server などの SMTP サーバー

 

データベース、ログ、実行時ファイルのパス名

実行時ファイル、データベース、およびログが格納されている場所。

デフォルト:

Solaris: /var/opt/SUNWiim/default

Linux: /var/opt/soim

Windows: C:¥Program Files¥Sun¥Instant Messaging

 

リソースファイルとヘルプファイルのパス名

instant-messaging-resource-directory または resource directory

リソースファイルやオンラインヘルプファイルがインストールされているディレクトリ。

デフォルト:

Solaris: /opt/SUNWiim/html

Linux: /opt/soim/html

Windows: C:¥Program Files¥Sun¥Instant Messaging¥html

 

コードベース

Instant Messenger がリソースをダウンロードする URL。

これらのリソースは、Web サーバーの doc ルートにインストールします。たとえば、Web サーバー www.example.com がポート 89 で待機しており、この Web サーバーの doc ルートが /opt/web/ であり、Messenger リソースを /opt/web/im にインストールするとします。この場合、Messenger リソースのコードベースは、次のようになります。

http://www.example.com:89/im/

インストール中に適切なコードベース (codebase) を指定しない場合は、Messenger 起動ページ codebase/lang/im[ssl].htmlcodebase/lang/im[ssl].jnlp を適切な URL で更新する必要があります。

UNIX では、リソースをディレクトリにインストールし、シンボリックリンクを使用してリソースが Web サーバーで表示されるようにできます。

たとえば、上記の例でリソースを /opt/SUNWiim/html にインストールした場合は、次のシンボリックリンクを作成して、Messenger リソースが Web サーバーに表示されるようにできます。

ln -s /opt/SUNWiim/html /opt/web/im

詳細については、『Sun ONE Instant Messaging 管理者ガイド』および Web サーバーのマニュアルを参照してください。

 


Instant Messaging のインストールと設定

Solaris で Instant Messaging をインストールする場合は、JES インストールプログラムを使用します。Linux および Windows では、それらのメディアキットのインストール CD に含まれている setup プログラムを使用します。

インストールを開始する前に、「操作を始める前に」の手順が完了し、Instant Messaging の配備に必要な追加のサーバーのインストールや設定も完了していることを確認してください。どのサーバーをインストールする必要があるかについては、「他のサーバーへの依存性」を参照してください。

サーバーとマルチプレクサのインストールには、同じ手順を使用します。サーバーをインストールすると、マルチプレクサもインストールされ有効になります。ホストでマルチプレクサのみをサポートする場合は、そのホストにインストールされているサーバーを無効にします。マルチプレクサは、大規模なインストールでメッセージの経路指定にかかる負荷を均衡化するために使用されます。マルチプレクサの詳細については、第 1 章「インストールの準備」を参照してください。

Web サーバーと Instant Messaging サーバーが同じホスト上にない場合は、Instant Messenger リソースを Web サーバーのホストにインストールします。

Instant Messaging のインストール手順については、次の節で詳しく説明します。

JES インストールプログラムを使用したインストールと設定 (Solaris のみ)

Instant Messaging のコンポーネントをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. JES インストールプログラムを実行します。
  2. グラフィカルユーザーインタフェースまたはコマンド行を使用してインストールできます。JES インストールプログラムの使用手順については、『Java Enterprise System インストールガイド』を参照してください。

  3. インストールするコンポーネントを選択するよう要求されたら、「Instant Messaging」を展開して、インストールするコンポーネントを選択します。
    • 「Instant Messaging Core Services」
    • このコンポーネントには、サーバーとマルチプレクサの両方のソフトウェアが含まれています。

      マルチプレクサは、Instant Messenger のメッセージを複数のクライアントから Instant Messaging サーバーに経路指定します。

    • 「Sun ONE Instant Messenger Resources」
    • リソースはファイルの集まりで、Instant Messenger クライアントを起動するためのファイル、カスタマイズ可能なプロパティ、スタイルシート、イメージやオーディオファイル、Instant Messenger のオンラインヘルプなどが含まれます。

    • 「Identity Server Instant Messaging サービス」
    • Instant Messaging を Sun ONE Identity Server と組み合わせて配備すると、Instant Messaging サービスが Identity Server に追加されます。Instant Messaging サービスを使用すると、管理者は Instant Messaging にアクセスする際に Identity Server のポリシーメカニズムを適用できます。

      このオプションを使って Instant Messaging をインストールする場合は、その前に Sun ONE Identity Server をインストールしておく必要があります。

  4. 画面上の指示に従います。
  5. インストールが終わったら、configure ユーティリティを使用して Instant Messaging を設定する必要があります。このためには、次の手順を実行します。
    1. Instant Messaging をインストールしたディレクトリに移動します。
    2. デフォルトでは、このディレクトリは /opt/SUNWiim です。

    3. configure ユーティリティを実行します。
    4. グラフィカルユーザーインタフェース: configure

      コマンド行: configure -nodisplay

      一連のプロンプトが表示され、Instant Messaging の初期設定に必要な情報を入力するよう要求されます。表示されるプロンプトは、選択したコンポーネントによって異なります。チェックリストの値を使用して、要求された情報を入力します。詳細については、「インストールチェックリストの記入」を参照してください。

グラフィカルユーザーインタフェースを使用したインストールと設定 (Linux と Windows)

setup を実行して Instant Messaging をインストールするときは、新しいソフトウェアをインストールし、初期設定情報を入力します。

Linux と Windows で、Instant Messaging のコンポーネントをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. スーパーユーザーとしてログインします。たとえば、root (Linux) または administrator (Windows) としてログインします。
  2. Instant Messaging のアーカイブファイルを一時ディレクトリに取り出します。
  3. アーカイブファイルを Instant Messaging のインストールディレクトリに取り出さないでください。

  4. アーカイブファイルを取り出したディレクトリに変更し、./setup (Linux) または setup.exe (Windows) と入力します。

  5. Linux のみ: インストールプログラムをバックグラウンドで実行しないでください。

    リモートマシンでインストールを行っている場合、または root 専用のディスプレイがない場合は、環境変数 DISPLAY をホスト名に設定します。たとえば、C シェルでは次のように入力します。

    setenv DISPLAY myhost:0.0


    インストールプログラムによって開始画面が表示されます。

  6. 続行するには、「次へ」をクリックします。
  7. 「Software License Agreement」が表示されます。

  8. ライセンス使用許諾契約を読んで、同意する場合は「Yes (Accept License)」をクリックし、インストールを行わないで終了する場合は「No」をクリックします。
  9. 「Software Requirements」ダイアログボックスが表示され、Instant Messaging の要件と依存性が表示されます。

  10. 表示されている情報が配備の要件と一致しているかどうか、および必要なサーバーがインストールされているかどうかを確認して、「次へ」をクリックします。
  11. 適切なサーバーがインストールされていない場合は、「終了」をクリックして Instant Messaging のインストールを終了します。Instant Messaging に必要なその他のサーバーについては、「他のサーバーへの依存性」を参照してください。

  12. Instant Messaging ソフトウェアをインストールするディレクトリを選択して、「次へ」をクリックします。
  13. デフォルトのディレクトリは、/opt/soim (Linux) と C:¥Program Files¥Sun¥Instant Messaging (Windows) です。

    「Select Components」ダイアログボックスが表示され、次のオプションが表示されます。

    • 「Sun ONE Instant Messaging Server」
    • このコンポーネントには、サーバーとマルチプレクサの両方のソフトウェアが含まれています。

      マルチプレクサは、Instant Messenger のメッセージを複数のクライアントから Instant Messaging サーバーに送信します。

    • 「Sun ONE Instant Messenger Resources」
    • リソースはファイルの集まりで、Instant Messenger クライアントを起動するためのファイル、カスタマイズ可能なプロパティ、スタイルシート、イメージやオーディオファイル、Instant Messenger のオンラインヘルプなどが含まれます。

  14. インストールするソフトウェアコンポーネントを選択して、「次へ」をクリックします。
  15. 「Confirm Upgrade and Addition of Components」ダイアログボックスが表示され、インストールされるコンポーネントの一覧が表示されます。

  16. コンポーネントの一覧を確認して、「次へ」をクリックします。
  17. Instant Messenger リソースをインストールする場合は、「Instant Messenger Resource Directory」ダイアログボックスが表示され、インストールプログラムによってリソースファイルがインストールされる場所が表示されます。リソース用のデフォルトのディレクトリは、次のとおりです。

    Linux の場合: /var/opt/soim/html

    Windows の場合: C:¥Program Files¥Sun¥Instant Messaging¥html

  18. 「次へ」をクリックします。
  19. インストールプログラムによって、十分なディスク領域が確保されていることが確認され、「Ready to Install」ダイアログボックスが表示されます。

  20. 「Install Now」をクリックしインストールします。
  21. インストールプロセスが完了すると、「Installation Summary」ダイアログボックスが表示されます。

  22. 「Details」をクリックして、インストールの概要を確認します。概要の確認が終わったら、「OK」をクリックして「Installation Summary」ダイアログボックスを閉じます。
  23. 「次へ」をクリックして、Instant Messaging の設定を開始します。
  24. 一連のダイアログボックスが表示され、Instant Messaging の初期設定に必要な情報を入力するよう要求されます。表示されるダイアログボックスは、選択したコンポーネントによって異なります。チェックリストの値を使用して、要求された情報を入力します。詳細については、「インストールチェックリストの記入」を参照してください。

  25. 「終了」をクリックして、インストールプログラムを終了します。

コマンド行からのインストールと設定 (Linux のみ)

setup を実行して Instant Messaging をインストールするときは、新しいソフトウェアをインストールし、初期設定情報を入力します。

コマンド行から Instant Messaging のコンポーネントをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. ローカルのターミナルウィンドウで、root としてログインします。
  2. Instant Messaging のアーカイブファイルを一時ディレクトリに取り出します。
  3. アーカイブファイルを Instant Messaging のインストールディレクトリに取り出さないでください。

  4. アーカイブファイルを取り出したディレクトリに変更し、次のように入力します。
  5. ./setup -nodisplay

    インストールプログラムが現在のウィンドウで実行され、コマンド行からのインストールの実行方法について説明するテキストが表示されます。

  6. 続行するには、Enter キーを押します。
  7. 開始メッセージが表示されます。

  8. 続行するには、Enter キーを押します。
  9. 前書きが表示されます。

  10. Enter キーを押して、「Software License Agreement」を表示します。
  11. ライセンス使用許諾契約を読み、ライセンスを承諾して続行する場合は、Yes (ライセンスの承諾) と入力して Enter キーを押します。Sun ONE Instant Messaging のインストールを行わないでインストールプログラムを終了する場合は、No と入力して Enter キーを押します。
  12. 「Software Requirements」画面が表示され、Instant Messaging の要件と依存性が表示されます。

  13. 表示されている情報が配備の要件と一致しているかどうか、および必要なサーバーがインストールされているかどうかを確認して、Enter キーを押します。
  14. 適切なサーバーがインストールされていない場合は、Exit と入力して Instant Messaging のインストールを終了します。Instant Messaging に必要なその他のサーバーについては、「他のサーバーへの依存性」を参照してください。

  15. Instant Messaging ソフトウェアをインストールするディレクトリを選択して、Enter キーを押します。
  16. デフォルトのディレクトリは、/opt/soim です。

    「Select Components」画面が表示され、次のオプションが表示されます。

    • 「Sun ONE Instant Messaging Server」
    • このコンポーネントには、サーバーとマルチプレクサの両方のソフトウェアが含まれています。

      マルチプレクサは、Instant Messenger のメッセージを複数のクライアントから Instant Messaging サーバーに経路指定します。

    • 「Sun ONE Instant Messenger Resources」
    • リソースはファイルの集まりで、Instant Messenger クライアントを起動するためのファイル、カスタマイズ可能なプロパティ、スタイルシート、イメージやオーディオファイル、Instant Messenger のオンラインヘルプなどが含まれます。

  17. インストールするソフトウェアコンポーネントを選択して、Enter キーを押します。
  18. 「Confirm Upgrade and Addition of Components」画面が表示され、インストールされるコンポーネントの一覧が表示されます。

  19. コンポーネントの一覧を確認して、Enter キーを押します。
  20. Sun ONE Instant Messenger リソースをインストールしている場合は、「Instant Messenger Resource Directory」画面が表示され、インストールプログラムによってリソースファイルがインストールされる場所が表示されます。リソース用のデフォルトのディレクトリは、/var/opt/soim/html です。

  21. デフォルトのディレクトリを受け入れるか、別のディレクトリを入力して、Enter キーを押します。
  22. インストールプログラムによって、十分なディスク領域が確保されていることが確認され、「Ready to Install」画面が表示されます。

  23. Enter キーを押して、インストールを開始します。
  24. インストールプロセスが完了すると、「Installation Summary」画面が表示されます。

  25. Enter キーを押して、Instant Messaging の設定を開始します。
  26. 一連のプロンプトが表示され、Instant Messaging の初期設定に必要な情報を入力するよう要求されます。表示されるプロンプトは、選択したコンポーネントによって異なります。チェックリストの値を使用して、要求された情報を入力します。詳細については、「インストールチェックリストの記入」を参照してください。

  27. Exit と入力して、インストールプログラムを終了します。


以前のバージョンからの Instant Messaging の移行とアップグレード

Instant Messaging を以前のバージョンからアップグレードすることができますが、アップグレードの方法は使用するプラットフォームによって異なります。Solaris では、新たにインストールを行ってから、既存のデータを移行します。Linux と Windows では、前のバージョンの Instant Messaging の上に直接アップグレードすることができます。

Instant Messaging を移行またはアップグレードするには、次の手順を実行する必要があります。

  1. Instant Messaging ソフトウェアを入手します。
  2. Instant Messaging サーバーをシャットダウンする時刻を決めます。
  3. その時刻より前に、シャットダウンが予定されていることをユーザーに通知します。
  4. データベースと既存のリソース、およびカスタマイズした設定ファイルをバックアップします。この中には、DBinstallationresource の各ディレクトリのファイルも含まれます。これらのディレクトリのデフォルトの場所は、次のとおりです。
  5. Solaris

    DB ディレクトリ: /var/opt/SUNWiim/default/db

    インストールディレクトリ: /opt/SUNWiim

    リソースディレクトリ: /var/opt/SUNWiim/html

    Linux

    DB ディレクトリ: /var/opt/soim/db

    インストールディレクトリ: /opt/soim

    リソースディレクトリ: /var/opt/soim/html

    Windows

    DB ディレクトリ: C:¥Program Files¥Sun¥Instant Messaging¥db

    インストールディレクトリ: C:¥Program Files¥Sun¥Instant Messaging

    リソースディレクトリ: C:¥Program Files¥Sun¥Instant Messaging¥html

  6. (Solaris のみ) Instant Messaging をアンインストールしてから、アンインストール中に削除されなかったディレクトリとセキュリティパッケージ (NSRP や NSS など) をすべて削除します。アンインストール手順については、『Sun Java Enterprise System Installation Guide』を参照してください。
  7. 「インストールチェックリストの記入」のチェックリストが完成しているかどうか確認します。この情報は、アップグレードの後で Instant Messaging を設定するときに必要となります。
  8. 以前に IM Portal チャネルや Portal アーカイブをインストールした場合は、Instant Messaging をアップグレードする前にそれらを削除する必要があります。
  9. その他の必要なサーバーがすべてインストールされ設定されているかどうか確認します。
  10. 詳細については、「他のサーバーへの依存性」を参照してください。

  11. Instant Messaging サーバーとすべてのマルチプレクサをシャットダウンします。
  12. アップグレードまたは移行を行います。
  13. 具体的には、新しいソフトウェアをインストールして、Instant Messaging を設定します。

  14. アップグレード後の手順を実行します。
  15. Solaris: データを移行します。「Instant Messaging の移行 (Solaris のみ)」を参照してください。

    Linux と Windows: アップグレード中に、setup プログラムによって .new ファイルが config および html の各ディレクトリに作成されます。これらのファイルには、このバージョンに追加された変更内容がすべて含まれています。たとえば、既存の iim.conf ファイルをカスタマイズした場合は、インストーラによって iim.conf.new ファイルが作成されます。アップグレード後に、この変更内容をカスタマイズしたファイルにマージする必要があります。「Instant Messaging のアップグレード (Linux と Windows)」を参照してください。

移行とアップグレードの詳細については、次の節を参照してください。

Instant Messaging の移行 (Solaris のみ)

このリリースの Instant Messaging をアップグレードするには、現在のインストールをバックアップし、JES インストールプログラムを使用して新たにインストールを行ってから、既存のデータをバックアップから新しいインストールへ移行する必要があります。

データを新しいバージョンの Instant Messaging へ移行するには、インストールを完了した後で、次のディレクトリをバックアップから新しいインストールディレクトリへコピーします。

Instant Messaging のアップグレード (Linux と Windows)

Linux では、setup プログラムのグラフィカルユーザーインタフェース、またはコマンド行インタフェースを使用して Instant Messaging をアップグレードすることができます。Windows では、グラフィカルユーザーインタフェースを使用して Instant Messaging をアップグレードする必要があります。

アップグレードについては、次の節を参照してください。

グラフィカルユーザーインタフェースを使用した Instant Messaging のアップグレード (Linux と Windows)

setup を実行して既存のインストールをアップグレードする場合は、新しいソフトウェアをインストールし、Instant Messaging の初期設定情報を入力します。

Instant Messaging のサーバー、マルチプレクサ、およびリソースをアップグレードするには、次の手順を実行します。

  1. スーパーユーザーとしてログインします。たとえば、root (Linux) または administrator (Windows) としてログインします。
  2. Instant Messaging サーバーとマルチプレクサをシャットダウンします。
  3. Linux: imadmin stop

    Windows: 「コントロールパネル」の「サービス」からサーバーを停止します。

  4. Instant Messaging のアーカイブファイルを一時ディレクトリに取り出します。
  5. アーカイブファイルを Instant Messaging のインストールディレクトリに取り出さないでください。

  6. アーカイブファイルを取り出したディレクトリに変更し、./setup (Linux) または setup.exe (Windows) と入力します。

  7. Linux のみ: インストールプログラムをバックグラウンドで実行しないでください。

    リモートマシンでインストールを行っている場合、または root 専用のディスプレイがない場合は、環境変数 DISPLAY をホスト名に設定します。たとえば、C シェルでは次のように入力します。

    setenv DISPLAY myhost:0.0


    インストールプログラムによって開始のダイアログボックスが表示されます。

  8. 続行するには、「次へ」をクリックします。
  9. 「Software License Agreement」が表示されます。

  10. ライセンス使用許諾契約を読んで、同意する場合は「Yes (Accept License)」をクリックし、アップグレードを行わないで終了する場合は「No」をクリックします。
  11. 「Software Requirements」ダイアログボックスが表示され、Instant Messaging の要件と依存性が表示されます。

  12. 表示されている情報が配備の要件と一致しているかどうか、および必要なサーバーがインストールされているかどうかを確認して、「次へ」をクリックします。
  13. 適切なサーバーがインストールされていない場合は、「終了」をクリックして Instant Messaging のインストールを終了します。Instant Messaging に必要なその他のサーバーについては、「他のサーバーへの依存性」を参照してください。

    「Select Components」ダイアログボックスが表示され、次のオプションが表示されます。

    • 「Sun ONE Instant Messaging Server」
    • このコンポーネントには、サーバーとマルチプレクサの両方のソフトウェアが含まれています。

      マルチプレクサは、Instant Messenger のメッセージを複数のクライアントから Instant Messaging サーバーに経路指定します。

    • 「Sun ONE Instant Messenger Resources」
    • リソースはファイルの集まりで、Instant Messenger クライアントを起動するためのファイル、カスタマイズ可能なプロパティ、スタイルシート、イメージやオーディオファイル、Instant Messenger のオンラインヘルプなどが含まれます。

      インストールプログラムによって、システムにすでにインストールされているコンポーネントが自動的に選択されます。バージョンが同じかそれ以降のコンポーネントがすでにシステムにインストールされている場合、そのコンポーネントは無効として一覧に表示されます。

  14. アップグレードするその他のソフトウェアコンポーネントを選択して、「次へ」をクリックします。
  15. 「Confirm Upgrade and Addition of Components」ダイアログボックスが表示され、アップグレードされるコンポーネントの一覧が表示されます。

  16. コンポーネントの一覧を確認して、「次へ」をクリックします。
  17. リソースをアップグレードする場合は、「Instant Messenger Resource Directory」ダイアログボックスが表示され、setup プログラムによってリソースファイルがインストールされる場所が表示されます。Messenger のリソース用のデフォルトのディレクトリは、次のとおりです。

    Linux の場合: /var/opt/soim/html

    Windows の場合: C:¥Program Files¥Sun¥Instant Messaging¥html

  18. 「次へ」をクリックします。
  19. setup プログラムによって、十分なディスク領域が確保されていることが確認され、「Ready to Install」ダイアログボックスが表示されます。

  20. 「Install Now」をクリックします。
  21. アップグレードプロセスが完了すると、「Installation Summary」ダイアログボックスが表示されます。

  22. 「Details」をクリックして、アップグレードの概要を確認します。概要の確認が終わったら、「OK」をクリックして「Installation Summary」ダイアログボックスを閉じます。
  23. 「次へ」をクリックして、Instant Messaging の設定を開始します。
  24. 一連のダイアログボックスが表示され、Instant Messaging の初期設定に必要な情報を入力するよう要求されます。表示されるダイアログボックスは、手順 7 で選択したコンポーネントによって異なります。チェックリストの値を使用して、要求された情報を入力します。詳細については、「インストールチェックリストの記入」を参照してください。

  25. 「終了」をクリックして、setup プログラムを終了します。
  26. 以前のインストールのバックアップを作成し、そのバックアップからデータベースやカスタマイズしたファイルを復元する場合は、「アップグレード後の手順 (Linux と Windows)」を参照してください。

コマンド行からのアップグレード (Linux のみ)

setup を実行して既存のインストールをアップグレードする場合は、新しいソフトウェアをインストールし、Instant Messaging の初期設定情報を入力します。

Instant Messaging のサーバー、マルチプレクサ、およびリソースをコマンド行からアップグレードするには、次の手順を実行します。

  1. ローカルのターミナルウィンドウで、root としてログインします。
  2. Instant Messaging のアーカイブファイルを一時ディレクトリに取り出します。
  3. アーカイブファイルを Instant Messaging のインストールディレクトリに取り出さないでください。

  4. アーカイブファイルを取り出したディレクトリに変更し、次のように入力します。
  5. ./setup -nodisplay

    setup プログラムが現在のウィンドウで実行され、コマンド行からのインストールの実行方法について説明するテキストが表示されます。

  6. 続行するには、Enter キーを押します。
  7. 開始メッセージが表示されます。

  8. 続行するには、Enter キーを押します。
  9. 前書きが表示されます。

  10. Enter キーを押して、「Software License Agreement」を表示します。
  11. ライセンス使用許諾契約を読み、ライセンスを承諾して続行する場合は、Yes (ライセンスの承諾) と入力して Enter キーを押します。アップグレードを行わないで setup プログラムを終了する場合は、No と入力して Enter キーを押します。
  12. 「Software Requirements」画面が表示され、Instant Messaging の要件と依存性が表示されます。

  13. 表示されている情報が配備の要件と一致しているかどうか、および必要なサーバーがインストールされているかどうかを確認して、Enter キーを押します。
  14. 適切なサーバーがインストールされていない場合は、Exit と入力して setup プログラムを終了します。Instant Messaging に必要なその他のサーバーについては、「他のサーバーへの依存性」を参照してください。

    「Select Components」画面が表示され、次のオプションが表示されます。

    • 「Sun ONE Instant Messaging Server」
    • このコンポーネントには、サーバーとマルチプレクサの両方のソフトウェアが含まれています。

      マルチプレクサは、Instant Messenger のメッセージを複数のクライアントから Instant Messaging サーバーに経路指定します。

    • 「Sun ONE Instant Messenger Resources」
    • リソースはファイルの集まりで、Instant Messenger クライアントを起動するためのファイル、カスタマイズ可能なプロパティ、スタイルシート、イメージやオーディオファイル、Instant Messenger のオンラインヘルプなどが含まれます。

      インストールプログラムによって、システムにすでにインストールされているコンポーネントが自動的に選択されます。バージョンが同じかそれ以降のコンポーネントがすでにシステムにインストールされている場合、そのコンポーネントは無効として一覧に表示されます。

  15. アップグレードするその他のソフトウェアコンポーネントを選択して、Enter キーを押します。
  16. 「Confirm Upgrade and Addition of Components」画面が表示され、アップグレードされるコンポーネントの一覧が表示されます。

  17. コンポーネントの一覧を確認して、Enter キーを押します。
  18. Sun ONE Instant Messenger リソースをアップグレードしている場合は、「Instant Messenger Resource Directory」画面が表示され、setup プログラムによってリソースファイルがインストールされる場所が表示されます。Instant Messenger のリソース用のデフォルトのディレクトリは、/var/opt/soim/html です。

  19. Enter キーを押します。
  20. setup プログラムによって、十分なディスク領域が確保されていることが確認され、「Ready to Install」画面が表示されます。

  21. Enter キーを押します。
  22. アップグレードプロセスによってソフトウェアのインストールが完了すると、「Installation Summary」画面が表示されます。

  23. Enter キーを押して、Instant Messaging の設定を開始します。
  24. 一連のプロンプトが表示され、Instant Messaging の初期設定に必要な情報を入力するよう要求されます。表示されるプロンプトは、手順 8 で選択したコンポーネントによって異なります。チェックリストの値を使用して、要求された情報を入力します。詳細については、「インストールチェックリストの記入」を参照してください。

  25. Instant Messaging のアップグレードと設定が完了したら、Exit と入力して setup プログラムを終了します。
  26. 以前のインストールのバックアップを作成し、そのバックアップからデータベースやカスタマイズしたファイルを復元する場合は、「アップグレード後の手順 (Linux と Windows)」を参照してください。


アップグレード後の手順 (Linux と Windows)

作成したバックアップからデータベースを復元するには、バックアップした DB ディレクトリとそのすべての内容を新しい DB ディレクトリにコピーします。デフォルトでは、アップグレード中に作成した DB ディレクトリは次の場所にインストールされます。

Linux: /var/opt/soim/db

Windows: C:¥Program Files¥Sun¥Instant Messaging¥db

アップグレード中に、setup プログラムによって .new ファイルが config および html の各ディレクトリに作成されます。これらのファイルには、このバージョンに追加された変更内容がすべて含まれています。たとえば、既存の iim.conf ファイルをカスタマイズした場合は、インストーラによって iim.conf.new ファイルが作成されます。

新しいバージョンにアップグレードした後は、.new ファイルを見つけて、変更内容を既存のファイルにマージする必要があります。追加した変更内容を保存しない場合は、古いファイルを削除し、対応する .new ファイルの名前を変更します。

変更内容をマージするときは、古いファイルを .new ファイルと 1 行ずつ照合し、変更内容が反映されるように既存のファイルを編集します。

表 2-2 に、カスタマイズできるファイルの一覧を示します。アップグレード中に、これらのファイルの .new ファイルが作成されます。

表 2-2 .new ファイル 

ファイルの種類

Linux

Windows

設定

installation directory/default/config/iim.conf

installation directory/default/config/acls/sysAdmin.acl

installation directory/default/config/acls/sysTopicsAdd.acl

installation directory/default/config/acls/sysRoomsAdd.acl

installation directory/default/config/acls/sysSendAlerts.acl

installation directory/acls/sysWatch.acl

installation directory/default/config/acls/sysSaveUserSettings.acl

installation directory¥config¥iim.conf

installation directory¥config¥acls¥sysAdmin.acl

installation directory¥config¥acls¥sysTopicsAdd.acl

installation directory¥config¥acls¥sysRoomsAdd.acl

installation directory¥config¥acls¥sysSendAlerts.acl

installation directory¥config¥acls¥sysWatch.acl

installation directory¥config¥acls¥sysSaveUserSetting s.acl

リソース

resource directory/im.html

resource directory/im.jnlp

resource directory/index.html

resource directory/language/imres.jnlp

resource directory/language/imbrand.jar

resource directory/imssl.jnlp

resource directory/imssl.html

resource directory¥im.html

resource directory¥im.jnlp

resource directory¥index.html

resource directory¥language¥imres.jnlp

resource directory¥language¥imbrand.jar

resource directory¥imssl.jnlp

resource directory¥imssl.html

Linux の場合、installation directory のデフォルト値は /opt/soim/config であり、resource directory のデフォルト値は /opt/soim/html です。

Windows の場合、installation directory のデフォルト値は c:¥Program Files¥Sun¥InstantMessaging であり、resource directory のデフォルト値は c:¥Program Files¥Sun¥InstantMessaging¥html です。



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