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Sun Java Enterprise System 2003Q4 配備実例集: 評価のシナリオ |
第 2 章
Java Enterprise System 評価配備のインストールこの章では、評価目的で、1 台のマシンに Java Enterprise System コンポーネントをインストールする方法を示します。カスタムモードで Java Enterprise System インストーラを実行すると、インストーラはシステムコンポーネントの多くに関する情報を求めるプロンプトを表示します。インストーラはコンポーネントを設定するためにユーザーが入力した値を使用します。
他のコンポーネントは、コンポーネント設定ツールを使用して、インストールの後に設定されます。
この章で説明する内容は、次のとおりです。
インストーラで指定する情報の詳細については、『Java Enterprise System インストールガイド』 (http://docs.sun.com/db/prod/entsys?l=ja) の第 4 章「インストールおよび設定に関する情報の収集」、および付録 A 「情報収集用ワークシート」を参照してください。
インストール要件の確認Java Enterprise System をインストールする前に、インストール先のコンピュータの準備が整っていることを確認します。コンピュータは次の要件を満たしている必要があります。
- この配備例では、インストール先のコンピュータに SolarisTM 9 Operating System および必要なパッチが新規インストールされていることを前提としています。パッチは http://sunsolve.sun.com で入手できます。Solaris 8 Operating System にインストールする場合には、一部のパッチ名は、この例に示されるパッチの名前とは多少異なります。
- Java Enterprise System をインストールする前に、ハードウェアおよびオペレーティングシステムの最小要件およびパッチの要件を満たしていることを確認します。サポートするプラットフォーム、ソフトウェア要件、およびハードウェア要件に関する最新の情報は、次の Web サイトにある『Java Enterprise System リリースノート』 (http://docs.sun.com/db/prod/entsys?l=ja) を参照してください。
- Java Enterprise System コンポーネントのすべてを 1 台のコンピュータにインストールするには、2G バイトの空きディスク容量、および 1G バイトのシステムメモリが必要です。1G バイトよりメモリが少ない場合、コンポーネントのインストールは可能ですが、すべてのプロセスを起動すると過度のスワッピングが発生する可能性があります。特に、「Calendar Server インスタンスの設定」で説明している Calendar Server の設定を実行できない場合があります。
- インストーラは、root で実行する必要があります。Java Enterprise System のインストール先コンピュータに対して、root アクセス権を持っていることを確認します。
コンポーネントのインストールJava Enterprise System インストーラを実行することにより、Java Enterprise System コンポーネントをインストールします。
インストーラを起動するには
- 次のいずれかの方法で、Java Enterprise System ソフトウェアを入手します。
- Java Enterprise System をインストールするマシンにroot としてログインします。
- 適切なディレクトリに移動します。
- Java Enterprise System インストーラをグラフィカルモードで起動します。
./installer
Java Enterprise System の「ようこそ」ページが表示されます。
- 「ようこそ」ページで、「次へ」をクリックして続行します。
「ソフトウェアライセンス契約」ページが表示されます。
- 「ソフトウェアライセンス契約」ページで、「はい」をクリックし、ライセンスの条項に同意し、続行します。
「言語サポート」ページが表示されます。
- 「言語サポート」ページで、Java Enterprise System でサポートされる言語を選択します。英語は必ずサポートされます。他の言語のサポートが必要な場合、その言語を選択します。「次へ」をクリックします。
「コンポーネントの選択」ページが表示されます。「インストールするコンポーネントを選択するには」に進みます。
図 2-1 「コンポーネントの選択」ページ
インストールするコンポーネントを選択するには
- 「コンポーネントの選択」ページで、インストールするコンポーネントを選択します。この評価配備例の場合、すべての Java Enterprise System コンポーネントをインストールします。
- マシン上にコンポーネントがインストールされていない場合は、「すべてのコンポーネント」オプションを利用できます。このオプションを選択します。「次へ」をクリックして、手順 2 に進みます。
- マシン上にいずれかのコンポーネントがインストールされている場合は、「すべてのコンポーネント」オプションは選択できません。代わりに、「コンポーネントの選択」ページに表示される一覧から、個別にコンポーネントを選択する必要があります。コンポーネントおよびそのサブコンポーネントが、ツリー構造で配置されていることに注目してください。マシン上にすでにインストールされているコンポーネントは、淡色で表示されます。
コンポーネントを選択するには、ツリーノードを展開してサブコンポーネントを表示する必要があります。すべてのコンポーネントおよびサブコンポーネントを選択したことを確認します。「次へ」をクリックして、手順 2 に進みます。
図 2-2 コンポーネント製品の依存性の警告メッセージ
- インストーラが選択内容を検証します。次のような結果が表示されます。
- 選択したコンポーネント間、およびシステム上で検出されたコンポーネントとの間に互換性がある場合、インストーラは「アップグレードの必要がある共有コンポーネント」ページを表示します。手順 3 に進みます。
- 選択したコンポーネントが、システム上で検出したコンポーネントとの互換性がない場合、インストーラはこの問題が記述されたメッセージを表示します。以降の手順に進む前に、メッセージに記述されている問題を解決する必要があります。場合によっては、インストーラにより検出された互換性がないコンポーネントのアップグレードまたは削除が必要となります。
- 選択したコンポーネントが、選択されていないコンポーネントに依存し、この関係がリモートコピーによって解決される場合、次のページに進むことはできますが、警告メッセージが表示されます。この配備例の場合、いずれのコンポーネントもリモートコピーを使用できません。必要なコンポーネントがすべて同じマシンにインストールされたことを確認して、手順 3 に進みます。
- 互換性のないバージョンの J2SE がインストールされている場合、「アップグレードの必要がある共有コンポーネント」ページの上に「質問」メッセージが表示され、継続する方法を要求するプロンプトが表示されます。この状況が図 2-3 に示されています。評価配備例の場合、デフォルト値の「Sun Java(TM) Enterprise system コンポーネント製品用の J2SE SDK を別にインストール」を受け入れて、「了解」をクリックします。
- 「アップグレードの必要がある共有コンポーネント」ページで、アップグレードする必要がある共有コンポーネントのリストを確認します。リストは、Solaris の 1 つのインストールから、さまざまなものがあります。「次へ」をクリックして続行します。
「インストールディレクトリ」ページが表示されます。
注
共有コンポーネントは、Java Enterprise System コンポーネントに対して、ローカルサービスとテクノロジサポートを提供します。Java Enterprise System をインストールする場合、インストーラは、選択する Java Enterprise System コンポーネントにとって必要な共有コンポーネントを自動的にインストールします。
- 「インストールディレクトリ」ページで、デフォルトのディレクトリを受け入れます。「次へ」をクリックして続行します。
「システム要件の確認中」ページが表示されます。
ヒント
コンポーネントのデフォルトインストールディレクトリの完全なリストについては、『Java Enterprise System インストールガイド』の第 4 章「インストールおよび設定に関する情報の収集」を参照してください。
- 「システム要件の確認中」ページは、次のシステム要件についてマシンを検証します。
設定の種類を指定するには
- 「設定タイプ」ページで、「カスタム設定」を選択し、「次へ」をクリックして続行します。
「カスタム設定」を使用すると、ほとんどの Java Enterprise System コンポーネントの設定値を指定できます。インストーラはインストーラのページで指定した値に基づいて、コンポーネントを設定します。
「カスタム設定」ページが表示されます。
- 「カスタム設定」ページは、Java Enterprise System インストーラが Instant Messaging、Messaging Server、Calendar Server、または Sun Cluster ソフトウェアを設定しない、というメッセージを表示します。第 3 章 では、Calendar Server および Messaging Server を設定する方法について説明します。
「次へ」をクリックします。「共有サーバー設定」ページが表示されます。
注
「共有サーバー設定」ページに始まり、Java Enterprise System インストーラは Java Enterprise System コンポーネントを設定するために使用する情報を要求する一連のページを表示します。
図 2-4 「共有サーバー設定」ページ
共通サーバー設定を入力するには
- 「共有サーバー設定」ページで次のことを行います。
- デフォルト値を確認します。デフォルト値は、現在のセッションに基づいています。
- 「ホスト名」フィールドには、現在ログインしているマシン名が設定される
- 「DNS ドメイン名」フィールドには、マシンが所属するドメインが設定される
図 2-4 は、allinone.example.com という名前のマシンのデフォルト値を示します。「ホスト名」フィールドには、マシン名、allinone、が設定され、「DNS ドメイン名」フィールドには、example.com と設定されます。ユーザーのインストーラには、インストールするマシンに基づく、同様の値が表示されます。
- 「管理者ユーザーパスワード」フィールド、および「パスワード再入力」フィールドに、パスワードを入力します。この配備例では、値として password を使用しています。
- 「次へ」をクリックします。「Web サーバー: 管理 (1 / 2)」ページが表示されます。
Web Server の情報を入力するには
Application Server の情報を入力するには
Directory Server の情報を入力するには
- 「ディレクトリサーバー: 管理 (1 / 5)」ページで、デフォルト値を受け入れて、「次へ」をクリックします。
「ディレクトリサーバ ー: 管理 (2 / 5)」ページが表示されます。
- 「ディレクトリサーバ ー: 管理 (2 / 5)」ページで、デフォルト値を受け入れて、「次へ」をクリックします。
「ディレクトリサーバー: Configuration Directory Server (3 / 5)」ページが表示されます。
- 「ディレクトリサーバー: Configuration Directory Server (3 / 5)」ページで、デフォルト値の「このサーバーに設定データを保存します」を受け入れて、「次へ」をクリックします。
「ディレクトリサーバ ー: データの保存場所 (4 / 5)」ページが表示されます。
- 「ディレクトリサーバ ー: データの保存場所 (4 / 5)」ページで、デフォルト値の「ディレクトリサーバーの次のインスタンスにユーザー / グループデータを保存します」を受け入れて、「次へ」をクリックします。
「ディレクトリサーバ ー: データの読み込み (5 / 5)」ページが表示されます。
- 「ディレクトリサーバ ー: データの読み込み (5 / 5)」ページで、デフォルト値の「データの読み込み」チェックボックスの下の「サンプルデータ」ラジオボタンが選択されているのを受け入れて、「次へ」をクリックします。
「管理サーバー: 管理」ページが表示されます。
管理サーバーの情報を入力するには
Directory Proxy Server の情報を入力するには
Identity Server の情報を入力するには
- 「アイデンティティサーバー: 管理 (1 / 6)」ページで、LDAP パスワードを入力します。「管理者ユーザーパスワード」フィールドに、「共有サーバー設定」ページで入力したデフォルトのパスワードが設定されていることに注意してください (「共通サーバー設定を入力するには」を参照)。「次へ」をクリックします。
「アイデンティティサーバー: Web コンテナ (2 / 6)」ページが表示されます。
図 2-6 「アイデンティティサーバー: Web コンテナ (2 / 6)」ページ
- 「アイデンティティサーバー: Web コンテナ (2 / 6)」ページで、「Sun ONE Application Server」を選択し、「次へ」をクリックします。
「アイデンティティサーバー: Sun ONE Application Server (3 / 6)」ページが表示されます。
図 2-7 「アイデンティティサーバー: Sun ONE Application Server (3 / 6)」ページ
- 「アイデンティティサーバー: Sun ONE Application Server (3 / 6)」ページで、デフォルト値を受け入れ、「次へ」をクリックします。
「アイデンティティサーバー: Sun ONE Identity Server サービスを実行するために Web コンテナ」ページが表示されます。
- 「アイデンティティサーバー: Sun ONE Identity Server サービスを実行するために Web コンテナ」ページで、デフォルト値を受け入れて、「次へ」をクリックします。
「アイデンティティサーバー: ディレクトリサーバー情報 (5 / 6)」ページが表示されます。
図 2-8 「アイデンティティサーバー: ディレクトリサーバー情報」ページ
- 「アイデンティティサーバー: ディレクトリサーバー情報 (5 / 6)」ページで、Directory Manager のパスワードを入力します。この配備例では、値として password を使用しています。「次へ」をクリックします。
「アイデンティティサーバー: ディレクトリサーバー情報 (6 / 6)」ページが表示されます。
注
入力したパスワードは、「ディレクトリサーバー: 管理」ページで、Directory Server に対して設定した、Directory Manager パスワードと一致している必要があります。「Directory Server の情報を入力するには」を参照してください。
図 2-9 「アイデンティティサーバー: ディレクトリサーバー情報」ページ
- 「アイデンティティサーバー: ディレクトリサーバー情報 (6 / 6)」ページで、デフォルト値の「No」を受け入れて、「次へ」をクリックします。
「ポータルサーバー: Web コンテナ」ページが表示されます。
図 2-10 「ポータルサーバー: Web コンテナ」ページ
Portal Server の情報を入力するには
Portal Server, Secure Remote Access の情報を入力するには
- 「ポータルサーバー、セキュアリモートアクセス: ゲートウェイ情報」ページで、ログユーザーのパスワードを入力します。評価配備例の場合は、値として password を使用しています。「次へ」をクリックします。
「ポータルサーバー、セキュアリモートアクセス: ゲートウェイ」ページが表示されます。
- 「ポータルサーバー、セキュアリモートアクセス: ゲートウェイ」ページで、デフォルト値を受け入れて、「次へ」をクリックします。
「ポータルサーバー、セキュアリモートアクセス: Netlet プロキシ」ページが表示されます。
- 「ポータルサーバー、セキュアリモートアクセス: Netlet プロキシ」ページで、デフォルト値を受け入れて、「次へ」をクリックします。
「ポータルサーバー、セキュアリモートアクセス: Rewriter プロキシ」ページが表示されます。
- 「ポータルサーバー、セキュアリモートアクセス: Rewriter プロキシ」ページで、デフォルト値を受け入れて、「次へ」をクリックします。
「ポータルサーバー、セキュアリモートアクセス証明書」ページが表示されます。
図 2-12 「ポータルサーバー、セキュアリモートアクセス証明書」ページ
- 「ポータルサーバー、セキュアリモートアクセス証明書」ページで、証明書データベースパスワードを入力します。評価配備例の場合は、値として password を使用しています。「次へ」をクリックします。
「インストールの準備が完了しています」ページが表示されます。
図 2-13 「インストールの準備が完了しています」ページ
インストールを完了するには
- 「インストールの準備が完了しています」ページで、情報を確認します。「次へ」をクリックします。
共有コンポーネントがアップグレードされます。
図 2-14 「共有コンポーネントのアップグレード」メッセージ
- インストーラが、共有コンポーネントのアップグレードを終了すると、「製品登録」ページが表示されます。
- 「製品登録」ページで、「インストール中に登録ウィンドウを開きます」の選択を解除し、「次へ」をクリックします。
「インストール中」ページが表示されます。
- インストールが終了すると、「インストールが完了しました」ページが表示されます。
図 2-15 「インストールが完了しました」ページ
- インストールサマリおよびログを参照して、「閉じる」をクリックします。
「ご使用にあたって」ページが表示されます。
- このページを確認し、Web ブラウザを閉じます。
コンポーネントのアンインストールJava Enterprise System には、インストールしたコンポーネント製品を削除する、アンインストールプログラムが備えられています。アンインストーラは、アンインストーラが実行されているシステムでコンポーネントの依存性をチェックし、他の製品への依存が検出された場合は警告メッセージを出力します。
/var/sadm/prod/entsys にアンインストーラがインストールされています。
インストーラの使用の詳細については、『Java Enterprise System インストールガイド』を参照してください。http://docs.sun.com/db/prod/entsys?l=ja からオンラインでアクセスできます。