Sun Studio 12: Fortran ライブラリ・リファレンス

1.2 64 ビット環境

プログラムを 64 ビットのオペレーティング環境で動作するようにコンパイルすると (つまり、-m64 でコンパイルし、64 ビットの SPARC または x86 プラットフォームで実行可能ファイルを実行すると)、特定の関数の戻り値が変更されます。この特定の関数は、通常、malloc(3F) (「1.4.35 mallocmalloc64 reallocfree: 記憶領域の割り当て/再割り当て/割り当て解除」参照) などの標準システムレベルのルーチンとのインタフェースとなり、その環境に応じて 32 ビット値または 64 ビット値をとったり、戻したりできます。32 ビットと 64 ビット環境間でコードに互換性を持たせるために、これらのルーチンの 64 ビットバージョンは、必ず 64 ビット値をとるまたは戻す (あるいはこの両方を行う) ように規定されています。次の表に、64 ビット環境で使用するために提供されたライブラリルーチンを表示します。

表 1–1 64 ビット環境向けライブラリルーチン

関数 

内容の説明 

malloc64

メモリーを割り当て、ポインタを戻す 

fseeko64

大規模ファイルの再位置付け 

ftello64

大規模ファイルの位置付け 

stat64, fstat64, lstat64

ファイルの状態を決定する 

time64,ctime64,gmtime64,ltime64

システム時間を取得し、文字に変換するか月、日などに分解する 

qsort64

配列の要素をソートする