Oracle Solaris Studio 12.2: C ユーザーガイド

1.2 x86 の特記事項

x86 Solaris プラットフォーム用にコンパイルを行う場合に注意が必要な、重要な事項がいくつかあります。

-xarchssesse2sse2a、または sse3 以降に設定してコンパイルしたプログラムは、必ずこれらの拡張と機能を提供するプラットフォームでのみ実行してください。

Solaris 9 4/04 以降の Solaris OS リリースは、Pentium 4 互換プラットフォームでは SSE/SSE2 に対応しています。これより前のバージョンの Solaris OS は SSE/SSE2 に対応していません。-xarch で選択した命令セットが、実行中の Solaris OS で有効ではない場合、コンパイラはその命令セットのコードを生成またはリンクできません。

コンパイルとリンクを個別に行う場合は、必ずコンパイラを使ってリンクし、同じ -xarch 設定で正しい起動ルーチンがリンクされるようにしてください。

x86 の 80 ビット浮動小数点レジスタが原因で、x86 での演算結果が SPARC の結果と異なる場合があります。この差を最小にするには、-fstore オプションを使用するか、ハードウェアが SSE2 をサポートしている場合は -xarch=sse2 でコンパイルします。

Solaris と Linux でも、固有の数学ライブラリ (たとえば、sin(x)) が同じではないため、演算結果が異なることがあります。