拡張された企業内のユーザーとは、企業と関係を持つすべてのユーザーのことであり、従業員、顧客、パートナー、サプライヤ、買収した会社などが含まれます。Identity Manager システムでは、ユーザーはユーザーアカウントによって表されます。
ビジネスおよびほかのエンティティーとの関係に応じて、ユーザーは、コンピュータシステム、データベースに保存されたデータ、または特定のコンピュータアプリケーションなど、さまざまなものにアクセスする必要があります。Identity Manager では、これらを「リソース」と呼びます。
ユーザーはアクセスするリソースごとに 1 つ以上のアイデンティティーを持つ場合が多いため、Identity Manager では単一の仮想 ID を作成して異種のリソースにマップします。これにより、ユーザーを単一のエンティティーとして管理できるようになります。図 1–1 を参照してください。
多数のユーザーを効果的に管理するには、ユーザーをグループ化する論理的な方法が必要です。ほとんどの企業では、ユーザーは職務上の部署または地域的な部門にグループ化されています。通常、このような部署はそれぞれ、異なるリソースにアクセスする必要があります。Identity Manager では、このようなタイプのグループを「組織」と呼びます。
ユーザーをグループ化するもう 1 つの方法は、企業での関係または職務機能などの類似した特性でグループ化することです。Identity Manager ではこのようなグループ化を「ロール」と認識します。
Identity Manager システムでは、ユーザーアカウントにロールを割り当てて、リソースへのアクセスを効率的に有効化または無効化します。組織にアカウントを割り当てることにより、管理の役割の委任を効率的に行うことができます。
ポリシーを適用することによって、Identity Manager ユーザーを直接または間接的に管理することもできます。 ポリシーは、規則およびパスワードと、ユーザー認証オプションを設定します。