Sun Identity Manager 8.1 アップグレード

タスク 6: 開発環境のアップグレード (繰り返し)

スキップレベルアップグレードを実行する場合、アップグレードパス上のバージョンごとに「タスク 6」を繰り返す必要があります。

Identity Manager のターゲットバージョンに至るまでにアップグレードが必要な Identity Manager 製品の各バージョンで、「タスク 6: 開発環境のアップグレード」で説明されているステップ 1 ~ 14 を実行します。


注 –

スキップレベルアップグレードでは、これらのステップのうち、「ステップ 9: 変更内容を解析する」だけは拡張する必要があります。拡張した手順については、「ステップ 9: スキップレベルアップグレードでの変更の解析」を参照してください。


ステップ 9: スキップレベルアップグレードでの変更の解析

Identity Manager 製品アップグレードで実行される変更を解析する必要があります。

開発環境のアップグレードを繰り返すときに、Identity Manager アプリケーションのベースラインを繰り返し更新します。更新される内容には次のものがあります。

ベースラインには、データベーステーブルを作成または更新するための SQL スクリプトと、ベースラインに含まれていないリポジトリオブジェクトを更新するための update.xml のサブセットも含まれている必要があります。

サンプルのデータベーステーブルアップグレードスクリプトを含む各繰り返しでは、アップグレード手順全体を変更する必要があります。データベーステーブルアップグレードスクリプトを正しい順序で実行するか、これらのスクリプトを結合することができますが、各サンプルスクリプトを環境に応じて適切に変更する必要があります。

単一の累積的なデータベーステーブルアップグレードスクリプトを作成すると、便利で効率がよいだけでなく、より安全です。つまり、データベーステーブルアップグレードスクリプトを適切な順で実行した場合に、各アップグレードスクリプトで実行されるすべての処理を組み合わせた、単一のスクリプトを作成してください。

実行するデータベースアップグレードスクリプトを 1 つにすることで、アップグレード手順は簡単になり、冗長な処理を排除することができます。たとえば、特定のバージョンの Identity Manager でインデックスを作成したあと、別のバージョンで同じインデックスを削除して作成し直す必要がなくなります。

ベースラインでは管理されない Identity Manager リポジトリのオブジェクトを更新するために必要な、Identity Manager の update.xml の適切なサブセットを、各繰り返しで識別することもできます。スキップレベルアップグレードでは、Identity Manager の update.xml のサブセットが累積的であることを確認する必要があります。


注 –

スキップレベルアップグレードを実施する場合は、「アップデータ」プログラムが変更した設定オブジェクトを、Identity Manager ベースラインに追加する必要があります。

アップデータは、Identity Manager によって提供される、設定オブジェクトを更新するためのプログラムです。アップデータは、update.xml 内または update.xml に含まれるファイル内で、ImportCommand によって呼び出されます。一般的に、アップデータは提供されている Identity Manager のバージョンのみで動作します。したがってスキップレベルアップグレードでは、アップデータが Identity Manager のターゲットバージョンで動作しない場合もあります。変更されたすべての設定オブジェクトをベースラインに追加することが、もっとも安全な方法です。