Sun Identity Manager 8.1 リソースリファレンス

使用上の注意

リソースアクション

スクリプトゲートウェイアダプタでは、ユーザーアカウントの作成、更新、削除、取得などの基本的なプロビジョニング機能を実行する一連のアクションを作成できます。これらの各アクションは、それぞれ Windows のバッチファイルに定義されます。

このアダプタは、次のプロビジョニングアクションをサポートします。

アクション

目的

必須であるか

create 

新しいユーザーを作成します。 

省略可能。 ただし、指定されていない場合は、ユーザーを作成できません。 

delete 

既存のユーザーを削除します。 

省略可能。 ただし、指定されていない場合は、ユーザーを削除できません。 

getAllUsers 

リソース上のすべてのユーザーに関する情報を取得します。 

はい。 

getUser 

既存ユーザーの属性を取得します。 

はい。 

update 

既存ユーザーの属性を更新します。 

省略可能。 ただし、指定されていない場合は、ユーザーを更新できません。 

$WSHOME/sample/ScriptedGateway ディレクトリには、理論上のゲートウェイスクリプトベースのホストアプリケーションにユーザーをプロビジョニングするのに使用できるリソースアクション定義のサンプルセットが格納されています。環境に合わせてそれらの定義をカスタマイズしてください。

リソースアクションの一般的な情報については、第 50 章リソースへのアクションの追加を参照してください。

スクリプト

スクリプトゲートウェイアダプタは、ゲートウェイ上で実行するバッチファイルとしてアクションを実装します。これらのスクリプトは、スクリプトを実行するマシンにインストールされている Windows のバージョン上で実行されるように記述する必要があります。ゲートウェイを実行するアカウントと同じアカウントが、スクリプトも実行します。

スクリプトは、Windows の規則に従い、成功を示すリターンコード 0 で終了するようにしてください。0 以外のコード (スクリプトの作成者が定めた) を返すことは、操作が正しく完了しなかった可能性があるという意味になります。

スクリプトは、Windows の標準エラーや標準出力ストリームにテキストを出力できます。操作の種類、操作のコンテキスト、および失敗のタイプによっては、その操作の結果にテキストを表示することができます。

getUser および getAllUsers 操作では、このテキストは、各ユーザーの属性を特定するために標準出力ストリームで解析されます。

次のタイプの環境変数を、スクリプトにエクスポートできます。

次の例は、サンプルで生成される環境を示しています。

WSUSER_Email=testuser@waveset.com
WSUSER_First Name=JUnit
WSUSER_Full Name=JUnit TestUser
WSUSER_Last Name=TestUser
WSUSER_User ID=USER5647
WSUSER_ws_action_type=WindowsBatch
WSOBJ_ID=testuser
WSOBJ_NAME=testuser
WSRSRC_NAME=Scripted Gateway
WSRSRC_CLASS=com.waveset.adapter.ScriptedGatewayResourceAdapter
WSRSRC_Host=localhost
WSRSRC_List Objects Timeout=900000
WSRSRC_Request Timeout=30000
WSRSRC_TCP Port=9278
WSRSRC_connectionLimit=10

一般に、属性の値が NULL の場合は、対応する環境変数に長さが 0 の文字列が設定されるのではなく、その環境変数が省略されます。

スクリプトで使用可能な変数については、第 50 章リソースへのアクションの追加を参照してください。

結果処理

AttrParse メカニズムは、標準出力ストリームを通して getUser および getAllUsers アクションから返された結果を処理します。AttrParse オブジェクトの実装については、第 49 章AttrParse オブジェクトの実装を参照してください。

AttrParse は、getUser アクションに対してユーザー属性のマップを返します。getAllUsers アクションの場合は、マップのマップを生成します。返されるマップの各エントリには、次の内容が含まれます。

属性と値を判定するには、AttrParse トークンである collectCsvHeader および collectCsvLines を使用してください。同じような操作を行うほかの AttrParse トークンを使用しないでください。

ゲートウェイタイムアウト

スクリプトゲートウェイでは、RA_HANGTIMEOUT リソース属性を使用してタイムアウト値を秒単位で指定できます。この属性は、ゲートウェイに対する要求がタイムアウトしてハングしているとみなされるまでの時間を制御します。

次のように、この属性を Resource オブジェクトに手動で追加する必要があります。

<ResourceAttribute name=’Hang Timeout’ 
  displayName=’com.waveset.adapter.RAMessages:RESATTR_HANGTIMEOUT’ type=’int’ 
  description=’com.waveset.adapter.RAMessages:RESATTR_HANGTIMEOUT_HELP’ value=’
  NewValue’> 
</ResourceAttribute>

この属性のデフォルト値は 0 です。これは Identity Manager がハングした接続を確認しないことを表します。