Sun GlassFish Enterprise Server v3 管理ガイド

ログレベルの設定

ログレベルの設定は動的な処理であるため、変更を有効にするために Enterprise Server を再起動する必要はありません。

ここでは、次のテーマを取り上げます。

Procedureロガーレベルを一覧表示する

モジュールと各モジュールの現在のログレベルを一覧表示するには、リモートモードで list-logger-levels サブコマンドを使用します。

  1. サーバーが実行されていることを確認します。

    リモートサブコマンドには、実行中のサーバーが必要です。

  2. list-logger-levels(1) サブコマンドを使用して、既存のモジュールのロガーを一覧表示します。


例 7–1 モジュールのロガーレベルの一覧表示

この例では、既存のロガーの一部と、各ロガーで設定されているログレベルを一覧表示します。


asadmin> list-logger-levels
javax.enterprise.system.container.cmp: INFO
javax.enterprise.system.tools.admin: INFO
java.util.logging.ConsoleHandler: FINEST
javax.enterprise.system.container.web: INFO
javax.enterprise.system.util: INFO
javax.enterprise.resource.webcontainer.jsf.timing: INFO
javax: INFO
javax.enterprise.resource.corba: INFO
...
Command list-logger-levels executed successfully.

参照

コマンド行に asadmin help list-logger-levels と入力して、このサブコマンドの完全な構文とオプションを確認することもできます。

Procedureグローバルログレベルを設定する

「グローバルログレベル」は、すべてのロガーで記録されるイベントの種類を指定します。コンソールへのメッセージ出力のデフォルトレベルは INFO です。このレベルには、SEVEREWARNING のメッセージも含まれます。

グローバルロギングは、logging.properties ファイルを編集して設定します。デフォルトの logging.properties ファイルは、domain.xml ファイルと同じディレクトリにあり、通常は domain-dir/config に保存されています。java.util.logging.config.file システムプロパティーにファイル名を指定して、別のファイルを選択することもできます。たとえば、次のように指定します。


java -Djava.util.logging.config.file=myfile

ConsoleHandler には、表示されるメッセージを制限する独立したログレベル設定があります。次に例を示します。


java.util.logging.ConsoleHandler.level = INFO 
java.util.logging.ConsoleHandler.formatter = 
com.sun.enterprise.server.logging.UniformLogFormatter
  1. テキストエディタで、ConsoleHandler のログレベルを設定している行を検索して変更を行います。

  2. ファイルを保存します。


例 7–2 すべてのロガーを対象とするグローバルログレベルの変更

ログレベルをルートレベルで設定すると、すべてのロガーのレベルを設定できます。この例では、すべてのロガーのログレベルを INFO に設定します。

.level= INFO

Procedureモジュールのロガーレベルを設定する

「モジュールログレベル」は、特定のロガーで記録するイベントの種類を指定します。コンソールへのメッセージ出力のデフォルトレベルは INFO です。このレベルには、SEVEREWARNING のメッセージも含まれます。グローバルログレベルは、モジュールに固有のログレベルで上書きされます。

デフォルトでは、モジュールログレベルは FINE に設定されます。ロガーを設定する行は次のようになります。太字はモジュールを示しています。


#javax.enterprise.system.tools.level=FINE
#javax.enterprise.system.container.ejb.level=FINE
#javax.enterprise.system.core.security.level=FINE
#javax.enterprise.system.tools.admin.level=FINE
#javax.enterprise.level=FINE
#javax.enterprise.system.container.web.level=FINE

ログレベルの設定は動的な処理であるため、変更を有効にするために Enterprise Server を再起動する必要はありません。

  1. サーバーが実行されていることを確認します。

    リモートサブコマンドには、実行中のサーバーが必要です。

  2. list-logger-levels(1) サブコマンドを使用して、既存のモジュールのロガーを一覧表示します。

  3. set-log-level(1) サブコマンドを使用して、モジュールのログレベルを設定します。

    選択できる値は、SEVEREWARNINGINFOCONFIGFINEFINER、および FINEST です。


例 7–3 モジュールロガーのログレベルの設定

この例では、Web コンテナロガーのログレベルを FINE に設定します。


asadmin> set-log-level javax.enterprise.system.container.web.level=FINE
Command set-log-level executed successfully.


例 7–4 複数のロガーのログレベルの設定

この例では、セキュリティーロガーと Web コンテナロガーのログレベルを設定します。


asadmin> set-log-level javax.enterprise.system.core.security.level=FINE
javax.enterprise.system.container.web=WARNING 
Command set-log-level executed successfully.

参照

コマンド行に asadmin help set-log-level と入力して、このサブコマンドの完全な構文とオプションを確認することもできます。