ここでは、以下のトピックに関して説明します。
ドメインまたはサーバーの起動時に、ドメイン管理サーバー (DAS) が起動されます。DAS は、一度起動すると常時稼動となり、要求を待機して受け付けます。
ドメインのディレクトリが指定されていない場合は、デフォルトの as-install/domains ディレクトリにあるドメインが起動します。複数のドメインが存在する場合、domain_name オペランドを指定する必要があります。各ドメインは、別々に起動する必要があります。
起動しているドメインで restart-domain サブコマンドを使用できるようにするには、--watchdog オプションを true に設定してください (true がデフォルトです)。--watchdog オプションを false に設定しておくと、そのドメインで restart-domain サブコマンドが使用できません。
Microsoft Windows の場合、ドメインを起動するにはもう 1 つ方法があります。Windows の「スタート」メニューで、「プログラム」>「Sun Microsystems」>「Enterprise Server」>「デフォルトサーバーを起動」を選択します。
このサブコマンドは、ローカルモードでのみサポートされています。
ドメインを起動するには、start-domain(1) サブコマンドを使用します。
この例では、デフォルトドメインディレクトリ内の domain2 を起動します。
asadmin> start-domain domain2 |
ドメインが 1 つだけの場合は、ドメイン名を省略できます。パスワードを含めていない場合は、入力を求められることがあります。
Name of the domain started: [domain1] and its location: [C:\prelude\v3_prelude_release\distributions\web\target\glassfish domains\domain1]. Admin port for the domain: [4848]. |
このサブコマンドの完全な構文を確認するには、コマンド行に asadmin help start-domain と 入力してください。
ドメインまたはサーバーを停止すると、そのドメインの管理サーバー (DAS) がシャットダウンします。ドメインを停止すると、その DAS は新しい接続を受け付けなくなり、未完了の接続がすべて完了するまで待機します。このシャットダウンプロセスには数秒間かかります。ドメインの停止処理中は、管理コンソール およびほとんどの asadmin サブコマンドが使用できません。このサブコマンドは、異常なサーバーを停止する際に特に有用です。制御された状態では、restart-domain(1) サブコマンドも使用できます。
Microsoft Windows の場合、ドメインを停止するにはもう 1 つ方法があります。「スタート」メニューで、「プログラム」>「Sun Microsystems」>「Enterprise Server」>「デフォルトサーバー停止」を選択します。
必要な場合は、停止しようとしているドメインのユーザーに通知します。
stop-domain(1) サブコマンドを使用して、ドメインを停止します。
この例では、デフォルトディレクトリにある domain1 を停止します。ここで、domain1 はこのディレクトリに存在する唯一のドメインとします。
asadmin> stop-domain Waiting for the domain to stop ........... Command stop-domain executed successfully. |
このサブコマンドの完全な構文を確認するには、コマンド行に asadmin help stop-domain と 入力してください。
指定ホストのドメイン管理サーバー (DAS) を再起動するには、リモートモードで restart-domain サブコマンドを使用します。ドメインを再起動すると、その DAS は新しい接続を受け付けなくなり、未完了の接続がすべて完了するまで待機します。このシャットダウンプロセスには数秒間かかります。ドメインが再起動されるまで、管理コンソール およびほとんどの asadmin サブコマンドが使用できません。
このサブコマンドは、サーバーマシンがセキュリティー保護されていてアクセスしにくい環境で特に有用です。正当な資格がある状態であれば、そのサーバーをリモートからでも同一マシンからでも再起動できます。
サーバーが再起動しない場合は、stop-domain(1) サブコマンドの後に start-domain(1) サブコマンドを使用します。
restart-domain サブコマンドを成功させるには、ドメインを起動した時に start-domain サブコマンドの --watchdog オプションを (デフォルトの) true に設定しておく必要があります。このオプションが false に設定された状態でドメインを再起動しようとすると、ドメインが停止し警告メッセージのログが記録されます。--watchdog オプションを false に設定している場合、ドメインを再起動するには stop-domain および start-domain サブコマンドを使用するほかありません。
サーバーが実行されていることを確認します。
リモートサブコマンドには、実行中のサーバーが必要です。
restart-domain(1) サブコマンドを使用して、ドメインを再起動します。
この例では、デフォルトディレクトリにある mydoimain4 を再起動します。
asadmin> restart-domain mydomain4 Waiting for the domain to restart ........... Command restart-domain executed successfully. |
この例では、ブラウザで restart-domain サブコマンドを呼び出します。
http://yourhost:4848/__asadmin/restart-domain |
このサブコマンドの完全な構文を確認するには、コマンド行に asadmin help restart-domain と 入力してください。
ここでは、Solaris でドメインを自動的に再起動するようにシステムを設定する方法について説明します。
ここでは、以下のトピックに関して説明します。
create-service サブコマンドは、Solaris と Windows プラットフォームの両方でサポートされていますが、ここでは Solaris の手順のみ説明します。
Solaris 10 では、asadmin create-service サブコマンドを使用して、ドメイン管理サーバー (DAS) を再起動する Solaris Service Management Facility (SMF) サービスを作成できます。サービスはプロセスに、そのプロセスを実行するユーザーの特権を付与します。SMF サービスを作成する場合、デ フォルトのユーザーはスーパーユーザーです。別のユーザーがプロセスを実行する 必要がある場合は、method_credential にそのユーザーを指定します。
プロセスを Solaris 10 の特権ポートにバインドする場合、そのプロセスには net_privaddr 特権が必要です。Solaris オペレーティングシステム の特権ポートは、1024 より小さいポート番号です。
ユーザーが net_privaddr 特権を持っているかどうかを確認するには、そのユーザーとしてログインし、ppriv -l | grep net_privaddr コマンドを入力します。
SMF サービスを作成して有効にしたあと、ドメインが停止した場合は、SMF によって再起動されます。
asadmin create-service コマンドを実行するには、solaris.smf.* 認証が必要です。この認証の設定方法については、useradd および usermod のマニュアルページを参照してください。さらに次のディレクトリツリーでの書き込み権も必要です。 /var/svc/manifest/application/SUNWappserver。通常、スーパーユーザーはこれらの権限をどちらも持っています。また、svccfg、svcs、auths などの Solaris 10 管理コマンドが PATH で使用できなければなりません。
特定の Enterprise Server ドメインにデフォルトのユーザー特権を与えないようにする場合は、サービスのマニフェストを変更し、サービスを再インポートします。
create-service(1) サブコマンドを使用して、サービスを作成します。
このサブコマンドのプロパティーについては、このマニュアルページに記載されています。
サービスが作成されたら、svacdm enable コマンドを使用してサービスを有効にします。
次に例を示します。
svacdm enable /appserver/domains/domain1 |
この例では、サービスを作成します。
asadmin> create-service The Service was created successfully. Here are the details: Name of the service:application/GlassFish/domain1 Type of the service:Domain Configuration location of the service:/home/gfuser/glassfish-installations /glassfishv3/glassfish/domains Manifest file location on the system:/var/svc/manifest/application /GlassFish/domain1_home_gfuser_glassfish-installations_glassfishv3 _glassfish_domains/Domain-service-smf.xml. You have created the service but you need to start it yourself. Here are the most typical Solaris commands of interest: * /usr/bin/svcs -a | grep domain1 // status * /usr/sbin/svcadm enable domain1 // start * /usr/sbin/svcadm disable domain1 // stop * /usr/sbin/svccfg delete domain1 // uninstall Command create-service executed successfully |
サービスを管理するときに、次の Solaris コマンドが役に立ちます。 auths、smf_security、svcadm、 svccfg、rbac、useradd、および usermod。
Linux 上で再起動を設定するには、/etc/inittab を編集します。/etc/rc.local またはこれに相当するファイルを使用している場合は、/etc/rc.local に必要な asadmin サブコマンドを呼び出す行を追加します。
/etc/inittab ファイルにテキストを 1 行追加します。
次に例を示します。
das:3:respawn:/opt/SUNWappserver/bin/asadmin start-domain --user admin --passwordfile /opt/SUNWappserver/password.txt domain1 |
このテキストは 1 行で記述してください。先頭の 3 文字はこのプロセスに対する一意の指示子ですが、これは変更可能です。
デフォルトでは、Java Virtual Machine (JVM) は、Windows のシャットダウンまたはユーザーの Windows ログアウトが行われることを示すシグナルを Windows からキャッチし、Java VM 自身を完全にシャットダウンします。この動作により、Enterprise Server サービスがシャットダウンされます。ユーザーがログアウトするときにサービスがシャットダウンしないようにするには、-Xrs Java VM オプション を設定します。