Logical Domains 1.2 管理ガイド

Procedure仮想スイッチを追加する

  1. 仮想スイッチを追加するには、次のコマンド構文を使用します。


    # ldm add-vsw [default-vlan-id=vlan-id] [pvid=port-vlan-id] [vid=vlan-id1,vlan-id2,...]
    [mac-addr=num] [net-dev=device] [mode=sc] [mtu=size] [id=switch-id] vswitch-name ldom
    

    各表記の意味は次のとおりです。

    • default-vlan-id=vlan-id は、仮想スイッチとそれに関連する仮想ネットワークデバイスが暗黙的にタグなしモードで属するデフォルトの仮想ローカルエリアネットワーク (VLAN) を指定します。これは、仮想スイッチおよび仮想ネットワークデバイスのデフォルトのポート VLAN id (pvid) として機能します。このオプションを指定しない場合、このプロパティーのデフォルト値は 1 です。通常、このオプションを指定する必要はありません。このオプションは、単にデフォルト値の 1 を変更する手段として用意されています。詳細は、「Logical Domains ソフトウェアでの VLAN のタグ付けの使用」 を参照してください。

    • pvid=port-vlan-id には、仮想スイッチをメンバーにする必要のある VLAN をタグなしモードで指定します。詳細は、「Logical Domains ソフトウェアでの VLAN のタグ付けの使用」 を参照してください。

    • vid=vlan-id は、仮想スイッチがタグ付きモードでメンバーとして属する必要のある 1 つ以上の VLAN を指定します。詳細は、「Logical Domains ソフトウェアでの VLAN のタグ付けの使用」 を参照してください。

    • mac-addr=num は、このスイッチで使用される MAC アドレスです。番号は、標準のオクテット記述法で指定する必要があります。たとえば、80:00:33:55:22:66 とします。MAC アドレスを指定しない場合、スイッチには、Logical Domains Manager に割り当てられているパブリック MAC アドレス範囲のアドレスが自動的に割り当てられます。詳細は、「自動または手動による MAC アドレスの割り当て」 を参照してください。

    • net-dev=device は、このスイッチが動作するネットワークデバイスへのパスです。

    • mode=sc を指定すると、論理ドメイン環境での Solaris Cluster のハートビートパケットの優先処理用の仮想ネットワークサポートが有効になります。Solaris Cluster などのアプリケーションでは、輻輳した仮想ネットワークおよびスイッチデバイスによって高優先度のハートビートパケットがドロップされないようにする必要があります。このオプションを使用して、Solaris Cluster のハートビートフレームが優先され、これらのフレームが信頼性の高い方法で転送されるようにします。

      論理ドメイン環境で Solaris Cluster を動作させ、ゲストドメインを Solaris Cluster ノードとして使用する場合は、このオプションを設定する必要があります。ゲストドメインで Solaris Cluster ソフトウェアを実行していない場合には、仮想ネットワークのパフォーマンスに影響を与える可能性があるため、このオプションを設定しないでください。

    • mtu=size は、仮想スイッチデバイスの最大転送単位 (MTU) を指定します。有効な値の範囲は 1500 ~ 16000 です。

    • id=switch-id は、新しい仮想スイッチデバイスの ID です。デフォルトでは ID 値は自動的に生成されるため、OS で既存のデバイス名に一致させる必要がある場合に、このプロパティーを設定します。「仮想デバイス識別子およびネットワークインタフェース名」 を参照してください。

    • vswitch-name は、サービスとしてエクスポートされるスイッチの一意の名前です。クライアント (ネットワーク) は、このサービスに接続できます。

    • ldom には、仮想スイッチを追加する論理ドメインを指定します。