Solaris 10 ご使用にあたって

マウントポイントのアクセス権が作成したブート環境に保存されない (4992478)

lucreate コマンドを使用して新しいブート環境を作成するときは、ファイルシステムのマウントポイントのアクセス権が保存されません。その結果、一部のユーザープロセスが失敗してしまいます。クラスタリング環境で新しいブート環境を作成すると、クラスタはいったんノードを停止し、CD-ROM からブートして、マウントポイントのアクセス権を修復します。

回避方法: 次の手順を実行します。

  1. 新しいブート環境を作成します。


    # lucreate -n newbe -m /:c0t0d0s0:ufs
     -m /var:c1t0d0s0:ufs -m  /usr:c2t0d0s0:ufs
    

    上記の例では、lucreate コマンドによって newbe ブート環境が作成され、次のファイルシステムとマウントポイントが定義されます。

    • root (/) ファイルシステムが c0t0d0s0 にマウントされます。

    • var ファイルシステムが c1t0d0s0 にマウントされます。

    • usr ファイルシステムが c2t0d0s0 にマウントされます。

  2. 新しいブート環境のルートファイルシステムをマウントします。


    # mount /dev/dsk/c0t0d0s0 /mnt
    
  3. ブート環境用に定義されたマウントポイントごとに、アクセス権を 755 に変更します。


    # chmod 755 /mnt/var
    # chmod 755 /mnt/usr
    
  4. ルートファイルシステムをマウント解除します。

    # umount /dev/dsk/c0t0d0s0