Solaris 10 ご使用にあたって

インストール後、/dev および /devices/pseudo のアクセス権が不適切に設定される (4720192、6215918)

Solaris 10 OS をインストールしたとき、/devices/pseudo 名前空間のアクセス権が不適切に設定されることがあります。その場合、システムが一部のシステムデバイスにアクセスできなくなります。Solaris フラッシュアーカイブを使用してクローンシステムに Solaris 10 OS をインストールした場合にも、同様の名前空間アクセス権エラーが発生します。

インストール後に SUNWcsd パッケージに対して pkgchk -n コマンドを実行すると、次のようなメッセージが表示されます。


# pkgchk -n SUNWcsd
ERROR: /devices/pseudo/cvc@0:cvc
 pathname does not exist
 unable to create character-special device
ERROR: /devices/pseudo/cvcredir@0:cvcredir
 pathname does not exist
 unable to create character-special device

Solaris フラッシュアーカイブを使用してクローンシステムに Solaris 10 OS をインストールした場合、上記のコマンドを実行すると、次のようなエラーメッセージが表示されます。


# pkgchk -n SUNWcsd
ERROR: /dev
      group name sys expected <(null)> actual
ERROR: /devices/pseudo/clone@0:eri
      permissions <0666> expected <0600> actual
ERROR: /devices/pseudo/clone@0:ibd
      permissions <0666> expected <0600> actual
ERROR: /devices/pseudo/cvc@0:cvc
     pathname does not exist
ERROR: /devices/pseudo/cvcredir@0:cvcredir
      pathname does not exist

Solaris フラッシュインストールの場合も、SUNWcsr パッケージについて上記と同様のエラーメッセージが表示されます。

回避方法: 次のいずれかを選択してください。

回避方法 1: SUNWcsd Core Solaris Devices パッケージに対して pkgchk -nf コマンドを実行します。この回避方法は、Solaris 10 OS を CD または DVD メディア、あるいはネットワークインストールイメージからインストールした場合に適用されます。


# pkgchk -nf SUNWcsd

回避方法 2: この回避方法は、Solaris フラッシュアーカイブを使用して Solaris 10 OS をインストールするクローンシステムに適用されます。アーカイブをインストールする前に、次の手順を実行します。

  1. マスターシステム上に /etc/flash/reboot ディレクトリを作成します。


    # mkdir -p /etc/flash/reboot #
  2. マスターシステム上で、次のスクリプトをテキストエディタで作成します。


    #! /usr/bin/sh 
    # echo " Doing pkgchk -nf SUNWcsd" 
    pkgchk -nf SUNWcsd 
    echo " Doing pkgchk -nf SUNWcsr" 
    pkgchk -nf SUNWcsr 
    exit 0
  3. このスクリプトを pkgchk.cleanup というファイル名で /etc/flash/reboot ディレクトリに保存します。

  4. pkgchk.cleanup スクリプトが実行可能であることを確実にします。


    # cd /etc/flash/reboot
    # chmod a+x pkgchk.cleanup
    
  5. Solaris フラッシュアーカイブを作成します。

  6. アーカイブをクローンシステムにインストールします。

ただし、Solaris フラッシュアーカイブを使用してすでに Solaris 10 OS をインストールしている場合は、次の手順を実行してエラーを解決してください。

  1. SUNWcsd Core Solaris Devices パッケージに対して pkgchk -nf コマンドを実行します。


    # pkgchk -nf SUNWcsd
    
  2. クローンシステム上で、SUNWcsr Core Solaris (Root) パッケージに対して pkgchk -nf コマンドを実行します。


    # pkgchk -nf SUNWcsr