Solaris 10 OS をインストールしたとき、/devices/pseudo 名前空間のアクセス権が不適切に設定されることがあります。その場合、システムが一部のシステムデバイスにアクセスできなくなります。Solaris フラッシュアーカイブを使用してクローンシステムに Solaris 10 OS をインストールした場合にも、同様の名前空間アクセス権エラーが発生します。
インストール後に SUNWcsd パッケージに対して pkgchk -n コマンドを実行すると、次のようなメッセージが表示されます。
# pkgchk -n SUNWcsd ERROR: /devices/pseudo/cvc@0:cvc pathname does not exist unable to create character-special device ERROR: /devices/pseudo/cvcredir@0:cvcredir pathname does not exist unable to create character-special device |
Solaris フラッシュアーカイブを使用してクローンシステムに Solaris 10 OS をインストールした場合、上記のコマンドを実行すると、次のようなエラーメッセージが表示されます。
# pkgchk -n SUNWcsd ERROR: /dev group name sys expected <(null)> actual ERROR: /devices/pseudo/clone@0:eri permissions <0666> expected <0600> actual ERROR: /devices/pseudo/clone@0:ibd permissions <0666> expected <0600> actual ERROR: /devices/pseudo/cvc@0:cvc pathname does not exist ERROR: /devices/pseudo/cvcredir@0:cvcredir pathname does not exist |
Solaris フラッシュインストールの場合も、SUNWcsr パッケージについて上記と同様のエラーメッセージが表示されます。
回避方法: 次のいずれかを選択してください。
回避方法 1: SUNWcsd Core Solaris Devices パッケージに対して pkgchk -nf コマンドを実行します。この回避方法は、Solaris 10 OS を CD または DVD メディア、あるいはネットワークインストールイメージからインストールした場合に適用されます。
# pkgchk -nf SUNWcsd |
回避方法 2: この回避方法は、Solaris フラッシュアーカイブを使用して Solaris 10 OS をインストールするクローンシステムに適用されます。アーカイブをインストールする前に、次の手順を実行します。
マスターシステム上に /etc/flash/reboot ディレクトリを作成します。
# mkdir -p /etc/flash/reboot # |
マスターシステム上で、次のスクリプトをテキストエディタで作成します。
#! /usr/bin/sh # echo " Doing pkgchk -nf SUNWcsd" pkgchk -nf SUNWcsd echo " Doing pkgchk -nf SUNWcsr" pkgchk -nf SUNWcsr exit 0 |
このスクリプトを pkgchk.cleanup というファイル名で /etc/flash/reboot ディレクトリに保存します。
pkgchk.cleanup スクリプトが実行可能であることを確実にします。
# cd /etc/flash/reboot # chmod a+x pkgchk.cleanup |
Solaris フラッシュアーカイブを作成します。
アーカイブをクローンシステムにインストールします。
ただし、Solaris フラッシュアーカイブを使用してすでに Solaris 10 OS をインストールしている場合は、次の手順を実行してエラーを解決してください。
SUNWcsd Core Solaris Devices パッケージに対して pkgchk -nf コマンドを実行します。
# pkgchk -nf SUNWcsd |
クローンシステム上で、SUNWcsr Core Solaris (Root) パッケージに対して pkgchk -nf コマンドを実行します。
# pkgchk -nf SUNWcsr |