資源管理機能とゾーン機能の統合がさらに進んだことで、zonecfg コマンドを使ってシステムの資源管理能力をより簡単に強化できるようになりました。ゾーンがブートされると、ユーザーが指定した資源構成が自動的に作成されます。資源管理の設定にまつわる手順を手動で行う必要はなくなりました。
大域ゾーンの資源管理の設定を行う場合は、zonecfg コマンドを使用できます。
ゾーン全体の資源制御は、推奨される大域プロパティー名の方法を使って設定できます。新しいプロジェクトおよびゾーンの資源制御も使用可能です。
zone.max-locked-memory
zone.max-msg-ids
zone.max-sem-ids
zone.max-shm-ids
zone.max-shm-memory
zone.max-swap - キャップされたメモリー資源によるゾーンのスワップキャッピングを行います
project.max-locked-memory - project.max-device-locked-memory を置き換えます
ゾーン内のデフォルトスケジューラを設定する方法がいくつか追加されました (例: 新しいスケジューリングクラスプロパティー)。
資源プールの機能が向上しました。ゾーンがブートされると動的に作成される一時的なプールを追加できます。このプールは、dedicated-CPU 資源を介して設定されます。
オプションの設定値をクリアーする際に clear サブコマンドを使用できます。
rcapd(1M) が改善されたことにより、機能が向上した、大域ゾーンからの物理メモリーのキャッピング機能を使用できます。制限値は、キャップされたメモリー資源を介して設定されます。
この機能は、lx ブランドゾーンやネイティブゾーン用の物理メモリーをキャップする際に使用できます。詳細は、「lx ブランドゾーン: Linux アプリケーション用の Solaris コンテナ」を参照してください。
常駐セットサイズ (RSS) の計算機能が向上しています。資源上限デーモン rcapd と prstat コマンドが改善されました。
詳細については、次を参照してください。
prstat(1M) のマニュアルページ
rcapd(1M) のマニュアルページ
zonecfg(1M) のマニュアルページ
resource_controls(5) のマニュアルページ