Solaris 10 の概要

言語サポートの機能拡張

Solaris 10 8/07 リリースでは、次の言語サポート機能と拡張機能が追加されました。

Common Locale Data Repository への既存の EMEA、中南米 (Central and South American) ロケールの移行

既存の欧州/中東/アフリカ (European and Middle East and African、EMEA)、中南米、およびオセアニアのロケールのロケールデータは、「Common Locale Data Repository (CLDR) 1.3」に移行されました。この移行により、ロケールデータの質が向上し、コードセット間のロケールデータの一貫性が保証されます。

CLDR の詳細については、http://www.unicode.org/cldr を参照してください。

日本語フォントの更新

このリリース以降、日本語の HG フォントは JISX0213: 2004 に準拠するように更新されました。

Unicode 用の日本語の iconv モジュールの追加

このリリース以降、Unicode と日本語のコードセット間で次の 2 種類のコードセット変換が追加されました。

詳細は、iconv_ja(5) のマニュアルページを参照してください。

入力方式スイッチの拡張機能および EMEA キー配列のエミュレーションサポート

入力方式スイッチアプリケーション gnome-im-switcher-applet は、スタンドアロン型の GTK+ アプリケーション iiim-panel に置き換えられました。UTF-8 またはアジアのロケールで Java デスクトップシステム (Java DS) にログインすると、iiim-panel が自動的に起動されて、GNOME パネルに常駐するようになりました。iiim-panel は、共通デスクトップ環境 (Common Desktop Environment、CDE) でも実行できます。

IIIMF は、フランス語、ポーランド語、オランダ語などの EMEA キー配列をエミュレートする言語エンジンをサポートします。

詳細は、入力方式設定エディタ (iiim-properties) のオンラインヘルプを参照してください。

x86: Zero-CountryCode キー配列のサポート

この機能には、新しいコマンドオプション kbd -s language が用意されています。ユーザーは、このオプションを使ってカーネルのキー配列を設定できます。Zero-CountryCode キー配列機能は、特に SPARC システムで役立ちます。以前のリリースの SPARC システムでは、「自己識別型でないキーボード」は必ず米国英語配列のキーボードと見なされていました。

詳細は、kbd(1) のマニュアルページを参照してください。