Solaris 10 8/07 リリースでは、次のデバイス管理機能と拡張機能が追加されました。
このリリース以降、st ドライバに新しい予約メカニズムが導入されました。新しいメカニズムでは、st ドライバは、予約を必要とするコマンドが送信されたときにだけテープドライブを予約できます。また、st ドライバは、異なるホストによってドライブが予約されている間も、別のホストから発行された照会コマンドを処理できます。
一部の 独立系ソフトウェアベンダー (Independent Software Vendor、ISV) のバックアップソフトウェアやメディア管理ツールは、機能が向上した st SCSI 予約機能の恩恵を受けています。この新しい機能のおかげで、バックアップツールがテープの読み込みや書き込みを行なっているときに、管理ツールはテープライブラリを照会したり表示したりできるようになりました。
この機能には、自動電源管理とは無関係に CPU デバイスの電源管理を行える 2 つの新しい power.conf キーワードが導入されています。新しい power.conf キーワードは、次のとおりです。
cpupm
Usage:
cpupm <behavior> |
ここでの behavior は、enable または disable です。
下位互換性を保つため、cpupm キーワードが /etc/power.conf ファイルに存在しない場合は、autopm が有効になっていれば CPU の電源管理が行われ、autopm が無効になっていれば CPU の電源管理は行われません。enable または disable は、autopm の設定とは無関係です。
cpu-threshold
Usage:
cpu-threshold <threshold> |
このキーワードを使用すると、システムのしきい値とは無関係に、電源管理可能なすべての CPU に適用されるしきい値を指定できます。
CPU の電源管理が有効になっている場合は、指定されたしきい値の時間だけ、アイドル状態になっているすべての CPU の電源レベルが次に低いレベルまで下げられます。
cpu-threshold を指定しないと、システムのしきい値が使用されます。
詳細は、power.conf(4) のマニュアルページを参照してください。