Solaris 10 の概要

はじめに

Solaris 10 の概要では、SolarisTM 10 OS に含まれる機能について、新しい機能だけでなく、Solaris 9 オペレーティングシステム (Solaris OS) が 2002 年 5 月にはじめて配布されたあとに拡張された機能を含めた概要を説明します。現在のリリースは、Solaris 10 10/08 リリースです。

Solaris 10 OS では、 Sun により、予測的自己修復が可能なシステムとサービスを構築および展開するために、新しいアーキテクチャーが開発されました。「予測的自己修復」を参照してください。さらに、Solaris OS のインストール手順が変更されており、単純化および統一化されたインストール処理が実現されています。「インストール手順の統一を含めた Solaris インストールの変更」を参照してください。

Solaris のゾーン区分技術は、Solaris 10 OS で追加された主要機能の 1 つです。ゾーン は、オペレーティングシステムサービスを仮想化し、アプリケーションの実行に適した安全で遮断された環境を実現するために使用されます。「Solaris ゾーンソフトウェア区分技術」を参照してください。Solaris 10 OS のその他の主要機能としては、「プロセス権限の管理」「DTrace 動的トレース機能」「ネットワークスタックの新しいアーキテクチャー」などがあります。さらに、「Java Desktop System Release 3 の機能拡張」が Solaris 10 OS で利用可能になりました。


注 –

Solaris のこのリリースでは、SPARC® および x86 系列のプロセッサアーキテクチャー (UltraSPARC ®、SPARC64、AMD64、Pentium、および Xeon EM64T) を使用するシステムをサポートします。サポートされるシステムについては、Solaris OS: Hardware Compatibility List (http://www.sun.com/bigadmin/hcl) を参照してください。本書では、プラットフォームにより実装が異なる場合は、それを特記します。

本書の x86 に関連する用語については、以下を参照してください。

サポートされるシステムについては、Solaris OS: Hardware Compatibility List を参照してください。


対象読者

このマニュアルは、Solaris 10 オペレーティングシステムをインストールおよび使用するユーザー、開発者、およびシステム管理者向けに、Solaris 10 の新機能に関する概要情報を提供します。

オプション機能のライセンス

このマニュアル内で説明しているオプションの機能や製品の中には、使用ライセンスを別途必要とするものもあります。『ソフトウェア・ライセンス契約書』を参照してください。

関連情報

このマニュアルで概要を説明している機能の詳細は、http://docs.sun.com/app/docs/prod/solaris.10 にある Solaris 10 マニュアルを参照してください。

関連する Sun 以外の Web サイト情報

このマニュアルでは、Sun 以外の URL を挙げ、関連する補足情報を示す場合があります。


注 –

このマニュアル内で引用する第三者の Web サイトの可用性について Sun は責任を負いません。Sun は、これらのサイトあるいはリソースに関する、あるいはこれらのサイト、リソースから利用可能であるコンテンツ、広告、製品、あるいは資料に関して一切の責任を負いません。こうしたサイトやリソース上の、またはこれらを経由して利用可能な、コンテンツ、製品、サービスを利用または信頼したことに伴って発生したいかなる損害や損失についても、Sun は一切の責任を負いません。


マニュアル、サポート、およびトレーニング

Sun の Web サイトでは、次のサービスに関する情報も提供しています。

表記上の規則

このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。

表 P–1 表記上の規則

字体または記号 

意味 

例 

AaBbCc123

コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 

.login ファイルを編集します。

ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。

system%

AaBbCc123

ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 

system% su

password:

AaBbCc123

変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 

ファイルを削除するには、rm filename と入力します。

『 』 

参照する書名を示します。 

『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 

「 」 

参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 

第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 

この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 

枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 

 


sun% grep `^#define \

  XV_VERSION_STRING'

コード例は次のように表示されます。

[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。

| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。

キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。

ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-DControl キーを押したまま D キーを押すことを意味します。