次のどちらかの方法でディスクセットの状態をチェックします。
Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ディスクセット (Disk Sets)」ノードを開きます。監視するディスクセットで右マウスボタンをクリックします。メニューから「プロパティ (Properties) を選択します。詳細は、オンラインヘルプを参照してください。
次の形式の metaset コマンドを使用して、ディスクセットの状態を表示します。
# metaset -s diskset-name |
詳細は、metaset(1M) のマニュアルページを参照してください。
ディスクセットの所有権は、ディスクセットを所有するホストだけに表示されます。
次の例では、metaset コマンドに -s オプションとディスクセット名 blue を指定します。このコマンドの出力は、指定したディスクセットの状態情報です。出力から、host1 がディスクセットの所有者であることがわかります。metaset コマンドでは、ディスクセットに属するディスクも表示されます。
red# metaset -s blue Set name = blue, Set number = 1 Host Owner host1 Yes Drive Dbase c1t6d0 Yes c2t6d0 Yes |
オプションを指定しないで metaset コマンドを実行すると、すべてのディスクセットの状態が表示されます。
次のどちらかの方法でディスクセットからディスクを削除します。
Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ディスクセット (Disk Sets)」ノードを開きます。解放するディスクセットで右マウスボタンをクリックします。メニューから「プロパティ (Properties) を選択します。ディスク (Disks) タブをクリックします。詳細は、オンラインヘルプを参照してください。
次の形式の metaset コマンドを使用して、ディスクセットからディスクを削除します。
# metaset -s diskset-name -d disk-name |
ディスクを削除するディスクセットの名前を指定します。
ディスクセットから削除するディスクの名前です。ディスク名の形式は cxtxdx です。ディスクセットからディスクを削除する場合は、スライス識別子「sx」を指定しません。
詳細は、metaset(1M) のマニュアルページを参照してください。
ディスクセットからディスクが削除されたかどうかを確認します。
# metaset -s diskset-name |
ディスクセットを削除するには、先にディスクセットからすべてのディスクを削除する必要があります。
次の例では、ディスクセット blue からディスク c1t6d0 を削除します。
host1# metaset -s blue -d c1t6d0 host1# metaset -s blue Set name = blue, Set number = 1 Host Owner host1 host2 Drive Dbase c2t6d0 Yes |
このオプションは複数所有者ディスクセット には使用できません。
次のどちらかの方法でディスクセットを取得します。
Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ディスクセット (Disk Sets)」ノードを開きます。取得するディスクセットで右マウスボタンをクリックします。メニューから「所有権取得 (Take Ownership)」を選択します。詳細は、オンラインヘルプを参照してください。
次の形式の metaset コマンドを実行します。
# metaset -s diskset-name -t -f |
取得するディスクセットの名前を指定します。
ディスクセットを取得することを意味します。
ディスクセットを強制的に取得することを意味します。
詳細は、metaset(1M) のマニュアルページを参照してください。
1 時点で 1 つのホストだけがディスクセットを所有できます。ディスクセットのあるホストがそのディスクセットを取得すると、このディスクセットのほかのホストは、このディスクセットのディスクのデータにアクセスできません。
metaset コマンドはデフォルトの動作で、ディスクセットの所有権が与えられているホスト上で解放が可能な場合にかぎり、ホストにディスクセットを取得させます。ディスクセットを強制的に取得する場合は、-f オプションを指定します。このオプションを指定すると、ディスクセットは、別のホストが所有しているか否かにかかわらず、このホストによって取得されます。この方法は、通常、ディスクセットを共有するホストの 1 つが停止したり、通信していないときに使用されます。ディスクセットを強制的に取得させられた他のホストは、このディスクセットの入出力操作を試みたときにパニック状態になります。
ディスクセットの所有権は、ディスクセットを所有するホストだけに表示されます。
次の例では、ホスト host1 がホスト host2 と通信します。この通信によって、ホスト host1 がディスクセットの取得を試みる前に、ホスト host2 がディスクセットを解放することが保証されます。
host1# metaset ... Set name = blue, Set number = 1 Host Owner host1 host2 ... host1# metaset -s blue -t host2# metaset ... Set name = blue, Set number = 1 Host Owner host1 Yes host2 ... |
host2 がディスクセット blue を所有していた場合、前の出力の「Owner」欄はそのまま空白になります。metaset コマンドは、ホストがディスクセット所有コマンドを発行したかどうかを示すだけです。
次の例では、ホストがほかのホストと通信しないで、ディスクセットを取得します。-f オプションによって、警告を出さないまま、ディスクセット内のディスクが強制的に取得されます。他のホストがディスクセットを所有していた場合には、そのホストが、ディスクセットの入出力操作を試みたときにパニックを引き起こします。
# metaset -s blue -t -f |
ディスクセットの物理ディスクを保守する場合は、ディスクセットをあらかじめ解放しておくと便利です。ディスクセットを解放すると、そのディスクセットはホストからアクセスできなくなります。ディスクセットに含まれる両方のホストがディスクセットを解放した場合、ディスクセット内のホストはどちらも、そのディスクセットで定義されているボリュームにもホットスペア集合にも直接アクセスできません。しかし、両方のホストがディスクセットを解放しても、対応する c*t*d* 名を使用することによって、ディスクには直接アクセスできます。
このオプションは複数所有者ディスクセット には使用できません。
「ディスクセットを使用するときの指針」を確認します。
次のどちらかの方法でディスクセットを解放します。
Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ディスクセット (Disk Sets)」ノードを開きます。解放するディスクセットで右マウスボタンをクリックします。メニューから「所有権解放 (Release Ownership)」を選択します。詳細は、オンラインヘルプを参照してください。
ディスクセットの所有権を解放するには、次の形式の metaset コマンドを使用します。
# metaset -s diskset-name -r |
metaset コマンドの実行対象となるディスクセットの名前を指定します。
ディスクセットを解放することを意味します。ディスクセット内のすべてのディスクの予約が取り消されます。ディスクセット内のボリュームにはアクセスできなくなります。
詳細は、metaset(1M) のマニュアルページを参照してください。
ディスクセットの所有権は、ディスクセットを所有するホストだけに表示されます。
このホストでディスクセットが解放されたかどうかを確認します。
# metaset |
次の例では、ディスクセット blue を解放します。この時点では、ディスクセットの所有者がいないことに注意してください。ホスト host1 から状態を調べると、誤解を招くおそれがあります。これは、ホストが調査できるのは、そのホストがディスクセットを所有しているかどうかだけだからです。たとえば、ホスト host2 がディスクセットの所有権を得ようとしていた場合、ホスト host1 からは所有権を確認できません。host2 にディスクセットの所有権があることを示すのは、ホスト host2 だけです。
host1# metaset -s blue -r host1# metaset -s blue Set name = blue, Set number = 1 Host Owner host1 host2 Drive Dbase c1t6d0 Yes c2t6d0 Yes |
ディスクセットを削除する場合は、ディスクセットにディスクが含まれていたり、ディスクセットにほかのホストが接続していたりしてはなりません。最後のホストを削除すると、ディスクセットは削除されます。
次のどちらかの方法でディスクセットからホストを削除し、そのホストが最後のホストである場合は、ディスクセットも削除します。
Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ディスクセット (Disk Sets)」ノードを開きます。解放するディスクセットでマウスの右ボタンをクリックし、メニューから「削除 (Delete)」を選択します。詳細は、オンラインヘルプを参照してください。
ホストを削除するには、次の形式の metasetコマンドを使用します。
metaset -s diskset-name -d -h hostname |
metaset コマンドの実行対象となるディスクセットの名前を指定します。
ディスクセットからホストを削除することを意味します。
削除するホストの名前を指定します。
同じ形式の metaset コマンドを使用して、ディスクセットを削除します。ディスクセットを削除する場合は、ディスクセットにディスクが含まれていたり、ほかのホストがそのディスクセットを所有していたりしてはなりません。最後のホストを削除すると、ディスクセットは削除されます。
詳細は、metaset(1M) のマニュアルページを参照してください。
metaset コマンドを実行して、このホストがディスクセットから削除されていることを確認します。出力には、現在の (所有者側) ホストだけが表示され、他のホストがすでに削除されていることがわかります。
# metaset -s disk-set |
次の例では、ディスクセット blue からホスト host2 を削除します。
# metaset -s blue Set name = blue, Set number = 1 Host Owner host1 Yes ..host2 Drive Dbase c1t2d0 Yes c1t3d0 Yes c1t4d0 Yes c1t5d0 Yes c1t6d0 Yes c2t1d0 Yes |
# metaset -s blue -d -h host2 |
# metaset -s blue Set name = blue, Set number = 1 Host Owner host1 Yes Drive Dbase c1t2d0 Yes c1t3d0 Yes c1t4d0 Yes c1t5d0 Yes c1t6d0 Yes c2t1d0 Yes |
次の例では、ディスクセット blue から最後のホストを削除します。
host1# metaset -s blue -d -h host1 host1# metaset -s blue metaset: host: setname "blue": no such set |