Solaris スマートカードの管理

スマートカードのデバッグ

スマートカードの動作をシステム上でデバッグするには、デバッグ属性を設定します。Solaris スマートカードは標準的なデバッグ機能を提供します。指定しておけば、ユーザーの動作を詳細に追跡できます。有効にすると、デバッグ情報がファイルに記録されます。デバッグ情報のレベルおよび量は、0 - 9 段階で制御することができます。デフォルトでは、デバッグは無効になっています。

デフォルトでは、次のデバッグ属性が ocfserv 用に定義されています。


debugging.filename        = /var/run/ocf.log
debugging                 = 0
/var/run/ocf_log

デバッグ情報を格納するファイル名

debugging = 0

デバッグが無効であることを示す。debugging = 1 はデバッグが有効であることを示す


注 –

Solaris 8 以前のリリースでは、デバッグのログファイルは、/tmp/ocf_debugfile と呼ばれることがあります。


デバッグの手順については、次の内容を参照してください。

Procedureデバッグを有効にするには (Smartcard Console)

手順
  1. ocfserv デーモンが有効になっていることを確認します。

    次のコマンドを入力すると、サービスの状態がわかります。


    % svcs network/rpc/ocfserv
    

    注 –

    スマートカードを変更する前に、ocfserv デーモンが有効になっていることを確認する必要があります。


  2. (省略可能) 必要に応じて、スーパーユーザーでログインし、ocfserv デーモンを有効にします。


    # svcadm enable network/rpc/ocfserv
    
  3. ナビゲーション区画で「OCF サーバー (OCF Server)」を選択します。

  4. ローカルシステムを表すアイコンをダブルクリックします。

  5. 「デバッグ (Debug)」タブを選択します。

  6. OCF デバッグレベルスライダのインジケータを動かして、デバッグレベルを示します。

  7. 「Open Card トレースレベル (Open Card Trace Level)」スライダのインジケータを動かして、トレースレベルを示します。

  8. (省略可能) デバッグファイルの代わりの名前を指定します。

    1. 「ブラウズ」をクリックして、システム上のファイルシステムを表示します。

    2. 「OCF デバッグファイルの場所」フィールドに、デバッグファイルの絶対パス名を入力します。

  9. 「適用 (Apply)」ボタンまたは「了解 (OK)」ボタンをクリックします。

Procedureデバッグを有効にするには (コマンド行)

スマートカードのデバッグを有効にするには、次の手順を使用します。

手順
  1. ocfserv デーモンが有効になっていることを確認します。

    次のコマンドを入力すると、サービスの状態がわかります。


    % svcs network/rpc/ocfserv
    

    注 –

    スマートカードを変更する前に、ocfserv デーモンが有効になっていることを確認する必要があります。


  2. (省略可能) 必要に応じて、スーパーユーザーでログインし、ocfserv デーモンを有効にします。


    # svcadm enable network/rpc/ocfserv
    
  3. debugging=1 を設定して、スマートカードのデバッグを有効にします。


    # smartcard -c admin -x modify debugging=1
    

    次の例では、ocfserv デバッグファイルの位置を変更しています。 場所は、-x modify debugging.filename オプションを使用するか、デバッグファイルの絶対パスによるファイル名を指定することによって、変更します。


    # smartcard -c admin -x modify debugging.filename=/var/tmp/sc.debug