Solaris のシステム管理 (上級編)

ポートモニター

サービスへのアクセスは、主にポートモニターを通じて行います。ポートモニターとは、ログイン要求や、プリンタまたはファイルのアクセス要求を常に監視しているプログラムのことです。

ポートモニターは要求を検出すると、オペレーティングシステムとサービスを要求する装置間の通信を確立するのに必要なすべてのパラメータを設定します。次に、必要なサービスを提供する他のプロセスに制御を移します。

次の表に、Oracle Solaris リリースで提供されている 2 つのタイプのポートモニターとその説明を示します。

表 1–1 ポートモニターのタイプ

マニュアルページ 

ポートモニター 

説明 

listen(1M)

listen

Solaris 2.6 より前のリリースでのリモート印刷要求の処理など、ネットワークサービスへのアクセスを制御します。デフォルトの Oracle Solaris OSは、このタイプのポートモニターを使用しません。

ttymon(1M)

ttymon

モデムや文字端末が必要とするログインサービスへのアクセスを提供します。シリアルポートツールは、これらのデバイスからのログイン要求を処理するように、ttymon ポートモニターを自動的に設定します。

getty と呼ばれる従来のポートモニターを使い慣れたユーザーもいます。新しい ttymon ポートモニターはより強力です。1 つの ttymon ポートモニターで複数の getty に相当する処理が行えます。それ以外の点では、どちらのプログラムも同じ機能を提供します。詳細は、getty(1M) のマニュアルページを参照してください。