Solaris のシステム管理 (IP サービス)

DHCP サーバー用の性能オプションのカスタマイズ

DHCP サーバーの性能に影響するオプションを変更できます。これらのオプションについて、次の表で説明します。

表 15–3 DHCP サービスの性能に影響するオプション

サーバーオプション 

説明 

キーワード 

BOOTP リレーエージェントホップの最大数 

一定数以上の BOOTP リレーエージェントを通過すると、その要求はドロップされます。デフォルトのリレーエージェントホップ数の最大は 4 です。ほとんどのネットワークは、この数で十分なはずです。DHCP 要求が DHCP サーバーに到達するまでにいくつかの BOOTP リレーエージェントを通過する場合は、ネットワークで 4 つ以上のホップが必要になることがあります。

RELAY_HOPS=integer

重複したアドレスを検出する 

デフォルトでは、サーバーは IP アドレスをクライアントに提供する前にこのアドレスに ping します。ping に対する応答がなければ、このアドレスはまだ使用されていません。この機能を無効にすることによって、サーバーがクライアントにアドレスを提供するまでの時間を短縮できます。ただし、この機能を無効にすると、重複した IP アドレスを使用する危険があります。

ICMP_VERIFY=TRUE/FALSE

指定された間隔で dhcptab を自動的に再読み込む

サーバーは、指定された間隔 (分単位) で dhcptab を自動的に読み込むように設定できます。ネットワークの構成情報を頻繁に変更せず、複数の DHCP サーバーを持っていない場合は、dhcptab を自動的に再読み込みする必要はありません。また、DHCP マネージャには、データ変更後にサーバーに dhcptab を再読み込みさせるようにするオプションもあります。

RESCAN_INTERVAL=min

指定された時間、提供された IP アドレスをキャッシュする 

サーバーが IP アドレスをクライアントに提供すると、その IP アドレスはキャッシュされます。IP アドレスがキャッシュされている間は、サーバーはそのアドレスを再び提供することはしません。提供した IP アドレスがキャッシュに書き込まれている秒数を変更できます。デフォルトは 10 秒です。低速のネットワークでは、このキャッシュ時間を延長する必要があります。

OFFER_CACHE_TIMEOUT=sec

次の手順では、これらのオプションを変更する方法を説明します。