DHCP サービスで使用する IP アドレスのホスト名を DHCP サーバーが生成するようにすると、DHCP サーバーがこれらのホスト名を NIS+、/etc/inet/hosts、または DNS ネームサービスに登録できます。ホスト名の登録を NIS で行うことはできません。NIS には、NIS マップの更新や伝達をプログラムで行うためのプロトコルが備わっていないからです。
DNS サーバーと DHCP サーバーが同じシステムで動作している場合のみ、DHCP サーバーは、生成したホスト名を DNS に登録できます。
DHCP クライアントがそのホスト名を指定し、DHCP サーバーが動的に更新できるよう DNS サーバーが構成されている場合には、DHCP サーバーがクライアントに代わってDNS を更新できます。動的更新は、DNS サーバーとDHCP サーバーが異なるシステムで動作している場合でも行われます。この機能を有効にする方法については、「DHCP サーバーによる動的 DNS 更新の有効化」を参照してください。
次の表に、さまざまなネームサービスによる DHCP クライアントシステムのホスト名の登録を要約します。
表 15–2 ネームサービスへのクライアントホスト名の登録
ホスト名を登録する人または物 |
||
---|---|---|
ネームサービス |
DHCP が生成したホスト名 |
DHCP クライアントが指定したホスト名 |
NIS |
NIS 管理者 |
NIS 管理者 |
NIS+ |
DHCP ツール |
DHCP ツール |
/etc/inet/hosts |
DHCP ツール |
DHCP ツール |
DNS |
DHCP ツール (DNS サーバーが DHCP サーバーと同じシステムで動作している場合) DNS 管理者 (DNS サーバーが異なるシステムで動作している場合) |
DHCP サーバー (動的 DNS 更新が可能として構成されている場合) DNS 管理者 (動的 DNS 更新が可能として DHCP サーバーが構成されていない場合) |
DHCP クライアントが DHCP 要求で特定のホスト名を指定する構成になっている場合、Oracle Solaris DHCP クライアントは、DHCP 要求で特定のホスト名を指定できます (「特定のホスト名を要求するように Oracle Solaris DHCPv4 クライアントを有効にする方法」を参照)。ほかの DHCP クライアントでこの機能がサポートされているかどうかについては、それぞれのベンダーのマニュアルを参照してください。