Solaris のシステム管理 (IP サービス)

DHCP サーバーの構成と構成解除 (dhcpconfig コマンド)

この節では、dhcpconfig とコマンド行オプションを使用して、DHCP サーバーまたは BOOTP リレーエージェントを構成または構成解除する手順について説明します。

ProcedureDHCP サーバーを構成する方法 (dhcpconfig -D)

始める前に

DHCP サーバーを構成する前に第 13 章DHCP サービスの使用計画 (手順)を必ずお読みください。特に、次の作業を行う際には、「DHCP サーバーの構成前に必要な選択 (作業マップ)」 のガイドラインが役立ちます。

  1. DHCP サーバーの構成を行うシステムにログインします。

  2. スーパーユーザーになるか、DHCP 管理プロファイルに割り当てられている役割またはユーザー名になります。

    DHCP 管理プロファイルの詳細については、「DHCP コマンドへのユーザーアクセスの設定」を参照してください。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  3. 次の書式のコマンドを入力して DHCP サーバーを構成します。


    #/usr/sbin/dhcpconfig -D -r datastore -p location
    

    datastore は次のどれかです。 SUNWfiles SUNWbinfiles、または SUNWnisplus

    location には、(データストアによって異なる) DHCP データを保存したい場所を指定します。SUNWfiles および SUNWbinfiles の場合、この場所は絶対パス名で指定する必要があります。SUNWnisplus の場合、この場所は完全指定の NIS+ ディレクトリで指定する必要があります。

    たとえば、次のようなコマンドを入力します。


    dhcpconfig -D -r SUNWbinfiles -p /var/dhcp

    dhcpconfig ユーティリティーは、ホストのシステムファイルとネットワークファイルを使って、DHCP サーバーの構成に使用する値を決定します。デフォルトの値を変更できる dhcpconfig コマンドのその他のオプションについては、dhcpconfig(1M) のマニュアルページを参照してください。

  4. 1 つまたは複数のネットワークを DHCP サービスに追加します。

    ネットワークを追加する手順については、「DHCP ネットワークを追加する方法 (dhcpconfig)」を参照してください。

ProcedureBOOTP リレーエージェントを構成する方法 (dhcpconfig -R )

始める前に

「DHCP サービスを実行するホストの選択」に記載されている要件に従って、BOOTP リレーエージェントとして使用するシステムを選択します。

  1. BOOTP リレーエージェントとして構成したいサーバーにログインします。

  2. スーパーユーザーになるか、DHCP 管理プロファイルに割り当てられている役割またはユーザー名になります。

    DHCP 管理プロファイルの詳細については、「DHCP コマンドへのユーザーアクセスの設定」を参照してください。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  3. 次の書式のコマンドを入力して BOOTP リレーエージェントを構成します。


    # /usr/sbin/dhcpconfig -R server-addresses
    

    要求を転送する DHCP サーバーの 1 つまたは複数の IP アドレスを指定します。複数のアドレスを指定する場合には、アドレス間をコンマで区切ります。

    たとえば、次のようなコマンドを入力します。


    /usr/sbin/dhcpconfig -R 192.168.1.18,192.168.42.132

ProcedureDHCP サーバーまたは BOOTP リレーエージェントを構成解除する方法 (dhcpconfig -U)

  1. 構成解除したい DHCP サーバーまたは BOOTP リレーエージェントシステムにログインします。

  2. スーパーユーザーになるか、DHCP 管理プロファイルに割り当てられている役割またはユーザー名になります。

    DHCP 管理プロファイルの詳細については、「DHCP コマンドへのユーザーアクセスの設定」を参照してください。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  3. DHCP サーバーまたは BOOTP リレーエージェントを構成解除します。


    # /usr/sbin/dhcpconfig -U
    

    サーバーが共有データを使用していない場合は、-x オプションを使って、構成解除と同時に dhcptab テーブルとネットワークテーブルを削除できます。サーバーが共有データを使用する場合、-x オプションは使用しないでください。-h オプションを使用すると、ホスト名をホストテーブルから削除できます。dhcpconfig のオプションについては、dhcpconfig(1M) のマニュアルページを参照してください。

    データの削除については、「構成解除したサーバー上の DHCP データ」を参照してください。