Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)

CacheFS を使用して NFS ファイルシステムにアクセスする

キャッシュファイルシステム (CacheFS) は、汎用不揮発性キャッシュメカニズムで、小型で高速なローカルディスクを利用して、特定のファイルシステムのパフォーマンスを向上させます。たとえば、CacheFS を使用すると、NFS 環境のパフォーマンスを改善できます。

CacheFS は、異なるバージョンの NFS では違った動作をします。たとえば、クライアントとバックファイルシステムで NFS version 2 または version 3 が動作している場合、ファイルはクライアントのアクセス用にフロントファイルシステムにキャッシュされます。ただし、クライアントとサーバーの両方で NFS version 4 が動作している場合は、次のように機能します。クライアントが CacheFS のファイルへのアクセスを初めて要求するとき、要求は、フロント (またはキャッシュされた) ファイルシステムを省略して、バックファイルシステムに直接送られます。NFS version 4 では、ファイルはフロントファイルシステムにキャッシュされなくなりました。すべてのファイルアクセスは、バックファイルシステムから提供されます。また、ファイルはフロントファイルシステムにキャッシュされていないため、フロントファイルシステムに反映する CacheFS 固有のマウントオプションは無視されます。CacheFS 固有のマウントオプションはバックファイルシステムに適用しません。


注 –

初めてシステムを NFS version 4 に構成すると、キャッシュが動作しないことを示す警告がコンソールに表示されます。