Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)

メールサービスのコンポーネントの概要

メールサービスを確立するためには、多くのソフトウェアコンポーネントおよびハードウェアコンポーネントが必要になります。次では、これらのコンポーネントについて簡単に紹介します。コンポーネントの説明で使用する用語についても紹介します。

最初の節 「ソフトウェアコンポーネントの概要」では、メール配信システムのソフトウェア部分を説明するのに使用する用語を定義します。その次の節 「ハードウェアコンポーネントの概要」では、メール構成におけるハードウェアシステムの機能について取り上げます。

ソフトウェアコンポーネントの概要

次の表にメールシステムのソフトウェアコンポーネントを示します。ソフトウェアコンポーネントすべてに関する詳細については、「ソフトウェアコンポーネント」を参照してください。

コンポーネント 

説明 

.forward ファイル

ユーザーのホームディレクトリ内で設定して、メールを自動的にリダイレクトしたり、プログラムに送ったりすることができるファイル 

メールボックス 

メールサーバー上にあり、電子メールメッセージの最終受信先であるファイル 

メールアドレス 

メールメッセージが配信される受信者とシステムの名称を含むアドレス 

メール別名 

メールアドレス内で使用されている代替名 

メールキュー 

メールサーバーによる処理を必要とするメールメッセージの集まり 

ポストマスター 

メールサービスについての問題を報告し質問を出すために使用される特別なメール別名 

sendmail 構成ファイル 

メールのルーティングに必要なすべての情報の入ったファイル 

ハードウェアコンポーネントの概要

メール構成では次の 3 つの要素が必要ですが、これらは同じシステムで組み合わせることも、別のシステムで提供することもできます。

ユーザーがドメイン外のネットワークと通信をするためには、4 番目の要素であるメールゲートウェイを追加する必要があります。

図 12–1 には、一般的な電子メール構成を示しますが、ここでは基本的な 3 つのメール要素とメールゲートウェイが使用されています。

図 12–1 一般的な電子メール構成

この図は、メールゲートウェイ、メールホスト、メールサーバー、メールボックス、およびクライアント間の関係を示しています。

各要素については、「ハードウェアコンポーネント」を参照してください。