次に、sendmail と NIS+ および DNS との相互作用について説明し、ガイドラインを示します。
メールドメイン名 – プライマリネームサービスとして NIS+ を設定していれば、sendmail は NIS+ の sendmailvars テーブルからメールドメインを確認できます。この NIS+ テーブルには、キー列と値列が 1 つずつあります。メールドメインを設定するには、 1 つのエントリをこのテーブルに追加する必要があります。このエントリは、キー列に文字列 maildomain が、値列には自分のメールドメイン名が設定されている必要があります。たとえば、admin.acme.com です。NIS+ では、sendmailvars テーブルにどのような文字列でも設定できますが、メールシステムが正常に機能するように接尾辞の規則が適用されます。nistbladm を使用して、maildomain エントリを sendmailvars テーブルに追加できます。次の例では、メールドメインが NIS+ ドメインの接尾辞になっています。
nistbladm -A key="maildomain" value=<mail domain> sendmailvars.org_dir.<NIS+ domain> |
メールホスト名 – ネットワークがホストデータベースのソースとして NIS+ と DNS の両方を使用しているときは、mailhost エントリを NIS+ あるいは DNS ホストテーブルのいずれかに置くことができます。NIS+ と DNS の両方をホストデータベースのソースとして /etc/nsswitch.conf ファイルに含めるようにしてください。
完全なホスト名 – NIS+ と DNS はどちらも、完全なホスト名を「理解」します。通常の NIS+ と DNS の設定手順を踏めば、この項目の要件は満たされます。
ホストの完全名および短縮名のマッチング – NIS+ ホストテーブルの全ホストエントリに対して、対応するホストエントリが DNS に必要です。
1 つのメールドメイン内の複数の NIS ドメイン – この要件を満たすには、すべてのホストテーブルのエントリをコピーします。または、ユーザーネームサービスのドメイン中の全ホストのエントリを、メールドメインレベルのマスターホストテーブルに入力します。
作業手順については、「メール別名ファイルの管理 (作業マップ)」の 「sendmail で DNS を使用する方法」と 第 13 章メールサービス (手順)を参照してください。