Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)

認証する側と認証される側

PPP リンク上の呼び出し側マシンは、リモートピアに対して識別情報を示す必要があるので、認証される側とみなされます。ピアは、認証する側とみなされます。認証する側は、呼び出し側の識別情報をセキュリティープロトコル用の適切な PPP ファイルから探し、その呼び出し側を認証したり認証を拒否したりします。

多くの場合、PPP 認証をダイアルアップリンクに構成します。呼び出しが開始されると、ダイアルアウトマシンが認証される側になります。ダイアルインサーバーは認証する側になります。サーバーはデータベースを秘密ファイルの形式で保持します。このファイルには、サーバーに PPP リンクを設定する許可が与えられているすべてのユーザーが記述されています。許可が与えられているユーザーは信頼できる呼び出し側とみなされます。

一部のダイアルアウトマシンには、ダイアルアウトマシンの呼び出しに対する応答でリモートピアに認証情報の提供を要求するものがあります。このような場合は、役割が逆転し、リモートピアは認証される側になり、ダイアルアウトマシンは認証する側になります。


注 –

PPP 4.0 は専用回線でピアによる認証を禁止していませんが、通常は専用回線で認証を使用することはありません。専用回線規約では、回線の両端に存在する両者が互いをよく知っており、信頼していることが特徴となっています。しかし、PPP 認証は管理が簡単なので、専用回線にも認証を実装することをまじめに検討する必要があります。