Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)

UUCP /etc/uucp/Dialcodes ファイル

/etc/uucp/Dialcodes ファイルにより、/etc/uucp/Systems ファイルの Phone フィールドで使用するダイアルコードの省略名を定義できます。Dialcodes ファイルは、同じサイトにある複数のシステムが使用する基本的な電話番号について、付加的な情報を指定するために使用できます。

各エントリの構文は次のとおりです。


Abbreviation   Dial-Sequence
Abbreviation

このフィールドは、Systems ファイルの Phone フィールドで使用される省略名です。

Dial-Sequence

このフィールドは、個々の Systems ファイルエントリがアクセスされるときにダイアラに渡されるダイアルシーケンスです。

この 2 つのファイル内のフィールドを比較してみます。次に、Dialcodes ファイルのエントリを示します。


Abbreviation   Dial-Sequence

次に、Systems ファイルのエントリを示します。


System-Name   Time   Type   Speed   Phone   Chat Script

次の表に、Dialcodes ファイルのフィールドのコンテンツ例を示します。

表 26–4 Dialcodes ファイルのエントリ

略語 

ダイアルシーケンス 

NY

1=212

jt

9+847

最初の行の NY は、Systems ファイルの Phone フィールドで使用される省略名です。Systems ファイルのエントリは、たとえば次のようになります。

NY5551212

uucico は、Systems ファイルから NY を読み取ると、Dialcodes ファイルから NY を探し、それに該当するダイアルシーケンス 1=212 を取得します。1=212 は、New York City への電話呼び出しに必要なダイアルシーケンスです。このシーケンスは、1 という番号と、一時停止して次の発信音を待つことを示す等号 (=) と、市外局番 212 で構成されています。uucico はこの情報をダイアラに送り、再び Systems ファイルに戻って残りの電話番号 5551212 を処理します。

jt 9=847- というエントリは、Systems ファイル内の jt7867 などのような Phone フィールドを取り扱います。uucico は、jt7867 を含むエントリを Systems ファイルから読み取り、ダイアラとトークンのペアの中のトークンが \T であれば、9=847-7867 というシーケンスをダイアラに送ります。