Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : NIS+ 編)

名前空間がすでに存在する場合の設定

NIS ドメインが NIS 名前空間にすでに存在する場合は、そのドメインを NIS+ 名前空間に同じフラット構造で移行できます。移行したドメインは、あとで階層構造に変更できます。 NIS から NIS+ への移行を始める前に、計画および準備に関する重要な情報について、『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : NIS+ 編)』の「スクリプトを使用した NIS+ の設定」を参照してください。NIS+ のスクリプトを使用すると、NIS マップのデータを利用して簡単に NIS+ を起動できます。第 4 章「スクリプトを使用した NIS+ の設定」で、NIS+ スクリプトを使用してシステムファイルや NIS マップから NIS+ 名前空間を作成する方法を説明します。

ただし、名前空間がすでに存在している場合、スクリプトをスムーズに実行するため NIS+ への移行用の設定が必要です。

準備に関する主な注意事項は次のとおりです。


注意 – 注意 –

Solaris 2.4 以前では、 /var/nis ディレクトリに hostname.dicthostname.log という 2 つのファイルが含まれていました。また、/var/nis/hostname というサブディレクトリも含まれていました。Solaris 2.5 で NIS+ をインストールした場合、2 つのファイル名は trans.logdata.dict、サブディレクトリ名は /var/nis/data となります。Solaris 2.5 ではこれらのファイルの内容も変更されており、Solaris 2.4 以前との互換性はなくなっています。したがって、これらのファイルやディレクトリを Solaris 2.4 での名前にしてしまうと、Solaris 2.4、2.5 双方の rpc.nisd で機能しなくなります。ディレクトリ名もファイル名も変更しないでください。