Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)

UFS ファイルシステムをマウント解除する

UFS ファイルシステムをマウント解除すると、ファイルシステムがそのマウントポイントから削除され、そのエントリが /etc/mnttab ファイルから削除されます。マウントされているファイルシステム上では、一部のファイルシステム管理作業を実行できません。次の場合には、UFS ファイルシステムをマウント解除する必要があります。

緊急時は、umount -f コマンドで、使用中のファイルシステムを強制的にマウント解除できます。ファイルを開いた状態でファイルシステムをマウント解除すると、データが失われる可能性があるため、非常時以外はこの操作を行わないようにしてください。このオプションは、UFS と NFS のファイルシステムでのみ使用できます。

ファイルシステムをマウント解除する場合の前提条件

ファイルシステムをマウント解除する場合の前提条件は次のとおりです。

ファイルシステムのマウント解除を確認する方法

ファイルシステムをマウント解除したことを確認するには、mount コマンドからの出力を調べます。


$ mount | grep unmounted-file-system

Procedureファイルシステムを使用中のすべてのプロセスを終了させる方法

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

  2. どのプロセスを終了させるかがわかるように、ファイルシステムを使用中のすべてのプロセスを表示します。


    # fuser -c [ -u ] /mount-point
    
    -c

    ファイルシステムのマウントポイントとなっているファイルと、マウントされているファイルシステム内のファイルがすべて表示されます。

    -u

    プロセス ID ごとにユーザーのログイン名が表示されます。

    /mount-point

    プロセスを終了させるファイルシステムの名前を指定します。

  3. ファイルシステムを使用しているすべてのプロセスを終了させます。


    # fuser -c -k /mount-point
    

    ファイルシステムを使用している各プロセスに SIGKILL が送信されます。


    注 –

    ユーザーのプロセスを終了させるときには、必ず事前に警告してください。


  4. ファイルシステムを使用しているプロセスがないことを確認します。


    # fuser -c /mount-point
    

例 18–9 あるファイルシステムを使用中のすべてのプロセスを終了させる

次の例は、/export/home ファイルシステムを使用中のプロセス 4006c を終了させる方法を示しています。


# fuser -c /export/home
/export/home:     4006c
# fuser -c -k /export/home
/export/home:     4006c
# fuser -c /export/home
/export/home: 

Procedure1 つのファイルシステムをマウント解除する方法

次の手順に従って、ファイルシステム (ルート (/)、/usr/var を除く) をマウント解除します。


注 –

ルート (/)、/usr、および /var ファイルシステムは、シャットダウン中にのみマウント解除可能です。これらのファイルシステムは、システムの機能上必須です。


  1. 「ファイルシステムをマウント解除する場合の前提条件」の前提条件を満たしているかどうかを確認します。

  2. ファイルシステムをマウント解除します。


    # umount /mount-point
    

    /mount-point は、マウント解除するファイルシステムの名前を示します。次のいずれかを指定できます。

    • ファイルシステムがマウントされているディレクトリ名

    • ファイルシステムのデバイス名パス

    • NFS ファイルシステムのリソース

    • LOFS ファイルシステムのループバックディレクトリ


例 18–10 ファイルシステムをアンマウントする

次の例は、ローカルのホームディレクトリから UFS ファイルシステムをマウント解除する方法を示しています。


# umount /export/home

次の例は、ローカルディスクの 7 番目のスライス上の UFS ファイルシステムをマウント解除する方法を示しています。


# umount /dev/dsk/c0t0d0s7

次の例は、UFS の /export ファイルシステムを強制的にマウント解除する方法を示しています。


# umount -f /export
# 

次の例は、/etc/vfstab ファイル内のすべての UFS ファイルシステム (ルート (/)、 /proc/var/usr を除く) をマウント解除する方法を示しています。


# umountall

次の例は、すべての ZFS ファイルシステムをマウント解除する方法を示しています。


# zfs umount -a

使用中のファイルシステムを除く、すべてのファイルシステムがマウント解除されます。