Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)

ディスクスライス

Oracle Solaris OS を実行するシステムには、次のようなスライスが存在する可能性があります。

x86 システムの場合

表 10–2 ディスクスライス

スライス 

ファイルシステム 

通常クライアントかサーバーのどちらにあるか 

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ルート (/)

両方 

OS を構成するファイルとディレクトリを含みます。 

EFI – EFI ラベル付きディスクからはブートを実行できません。

スワップ領域 

両方 

仮想メモリー、つまり「スワップ空間」を提供します。

— 

両方 

VTOC – 慣例的にディスク全体を表します。このスライスのサイズは変更するべきではありません。

EFI – サイトの必要に応じてオプションスライスを定義します。

/export など

両方 

サイトの必要に応じて定義可能なスライス (任意)。 

クライアントシステムが必要とする代替オペレーティングシステムを格納するため、サーバー上で使用できます。 

 

両方 

サイトの必要に応じて定義可能なスライス (任意)。 

/opt など

両方 

サイトの必要に応じて定義可能なスライス (任意)。 

システムに追加されるアプリケーションソフトウェアを格納します。インストール時に、/opt ファイルシステムにスライスが割り当てられていなければ、スライス 0 に /opt ディレクトリが作成されます。

/usr

両方 

OS のコマンド (「実行可能ファイル」とも呼ぶ) を含みます。このスライスには、マニュアル、システムプログラム (initsyslogd など)、ライブラリルーチンも含まれます。

/home または

/export/home

両方 

ユーザーによって作成されるファイルを含みます。 

なし 

なし 

VTOC – GRUB ブート情報を含んでいます。

EFI – デフォルトで作成された予約済みスライス。VTOC の代替シリンダによく似た領域です。このスライスは変更または削除しないでください。

9 (x86 のみ)

— 

両方 

EFI – 適用できません。

VTOC – 代替ディスクブロック用に予約された領域です。スライス 9 は代替セクタースライスと呼ばれます。


注 –

VTOC ラベルの付いたディスクでは、スライスを変更したり、スライス 2 を使ってファイルシステムを格納したりしないでください。Solaris ボリュームマネージャー、Solaris Live Upgrade、installgrub などの製品は、スライス 2 が少しでも変更されると正しく動作しません。