Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)

Procedure破損したディスクラベルを復元する方法

  1. システムをシングルユーザーモードにします。

    必要であれば、シングルユーザーモードでローカルの Solaris DVD またはネットワークからシステムをブートして、ディスクにアクセスします。

    システムのブートについては、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 12 章「Oracle Solaris システムのブート (手順)」または 『Solaris のシステム管理 (基本編)』「GRUB を使用して x86 システムをブートする (作業マップ)」を参照してください。

  2. ディスクにラベルを付け直します。


    # format
    

    format ユーティリティーは、ラベルが付いていない SCSI ディスクを自動構成しようとします。破損し、ラベルが付いていないディスクを自動構成できる場合は、次のメッセージが表示されます。


    cwtxdy: configured with capacity of abcMB

    次に、システム上のディスクの番号付きリストが表示されます。

  3. 復元するディスクの番号を入力します。


    Specify disk (enter its number): 1
    
  4. 次のいずれかを選択して、ディスクラベルの作成方法を決定します。

    • ディスクが正常に構成された場合は、手順 5 と 6 を実行します。次に、手順 12 に進みます。

    • ディスクが正常に構成されなかった場合は、手順 7 - 11 を実行します。次に、手順 12 に進みます。

  5. バックアップラベルを検索します。


    format> verify
    Warning: Could not read primary label.
    Warning: Check the current partitioning and 'label' the disk or 
    use the 'backup' command.
    Backup label contents:
    Volume name = <        >
    ascii name  = <SUN1.05 cyl 2036 alt 2 hd 14 sec 72>
    pcyl        = 2038
    ncyl        = 2036
    acyl        =    2
    nhead       =   14
    nsect       =   72
    Part      Tag    Flag     Cylinders        Size            Blocks
      0       root    wm       0 -  300      148.15MB    (301/0/0)   303408
      1       swap    wu     301 -  524      110.25MB    (224/0/0)   225792
      2     backup    wm       0 - 2035     1002.09MB    (2036/0/0) 2052288
      3 unassigned    wm       0               0         (0/0/0)          0
      4 unassigned    wm       0               0         (0/0/0)          0
      5 unassigned    wm       0               0         (0/0/0)          0
      6        usr    wm     525 - 2035      743.70MB    (1511/0/0) 1523088
      7 unassigned    wm       0               0         (0/0/0)          0
  6. format ユーティリティーがバックアップラベルを検出することができ、その内容が適切な場合は、backup コマンドを実行して、ディスクにバックアップラベルを付けます。


    format> backup
    Disk has a primary label, still continue? y
     
    Searching for backup labels...found.
    Restoring primary label

    これで、ディスクラベルが復元されました。手順 12 へ進みます。

  7. format ユーティリティーでディスクを自動構成できなかった場合は、type コマンドを使用してディスクタイプを指定します。


    format> type
    

    Available Drives Type メニューが表示されます。

  8. ディスクを自動構成するには、0 を選択します。または、ディスクタイプの候補のリストからディスクタイプを選択します。


    Specify disk type (enter its number)[12]: 12
    
  9. ディスクが正常に自動構成された場合は、ディスクラベルを作成するかどうか尋ねるプロンプトが表示されたときに no と応答します。


    Disk not labeled.  Label it now?  no
    
  10. verify コマンドを使用してバックアップラベルを検索します。


    format> verify
    Warning: Could not read primary label.
    Warning: Check the current partitioning and 'label' the disk
    or use the 'backup' command.
    .
    .
    .
  11. format ユーティリティーがバックアップラベルを検出することができ、その内容が適切な場合は、backup コマンドを実行して、ディスクにバックアップラベルを付けます。


    format> backup
    Disk has a primary label, still continue? y
    Searching for backup labels...found.
    Restoring primary label

    これで、ディスクラベルが復元されました。

  12. format ユーティリティーを終了します。


    format> q
    
  13. fsck コマンドを使用して、復元されたディスク上のファイルシステムを確認します。

    fsck コマンドの使用方法については、第 21 章UFS ファイルシステムの整合性検査 (手順)を参照してください。