マルチテラバイト UFS のスナップショットの作成は、より小さいサイズの UFS ファイルシステムに対するスナップショットの作成とほとんど同じです。唯一の違いは、ファイルシステム領域の 512G バイトごとにバッキングストアファイルが作成されるという点です。
512G バイトを超えるファイルシステムのスナップショットを作成する際には、次の注意点に留意してください。
複数のバッキングストアファイルが作成されます。
スナップショットの作成時にバッキングストアファイル名を指定した場合、その指定されたファイル名に基づく名前が後続のバッキングストアファイルに繰り返し付けられます。後続のバッキングストアファイルには同じ名前が付けられますが、「.2」、「.3」などの接尾辞がそれぞれ付加されます。
バッキングストアの名前は指定せず、その格納先 (ディレクトリ) だけを指定した場合、複数のバッキングストアファイル名が、「.2」、「.3」などの接尾辞付きで繰り返し作成されます。
複数のバッキングストアファイルが作成された場合でも、fssnap -i コマンドの実行時に表示されるのは、最初のバッキングストアファイルの名前だけです。これに対し、バッキングストア長として表示されるのは、スナップショットのすべてのバッキングストアファイルの合計サイズです。
バッキングストアファイルは空白ファイルです。ls コマンドで表示される空白ファイルの論理サイズは、du コマンドで表示されるその割り当て容量と同一ではありません。
スナップショットの作成時に unlink オプションを指定しなかった場合、スナップショットのバックアップ完了後や単にスナップショットを削除するときに、バッキングストアファイルを手動で削除する必要があります。
512G バイトを超えるファイルシステムのスナップショットの作成例については、例 25–2 を参照してください。
詳細は、fssnap_ufs(1M) のマニュアルページを参照してください。