Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)

Procedure/etc/vfstab ファイルにエントリを追加する方法

レガシーのマウント動作が必要な ZFS ファイルシステムが存在しない場合は、ここに示す手順に従ってブート時に非 ZFS ファイルシステムをマウントします。ZFS ファイルシステムをマウントする方法の詳細は、『Oracle Solaris ZFS 管理ガイド』を参照してください。

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

  2. 必要に応じて、マウントするファイルシステムのマウントポイントを作成します。


    # mkdir /mount-point
    

    ファイルシステムをマウントするには、ローカルシステム上にマウントポイントを作成する必要があります。「マウントポイント」とは、マウントされるファイルシステムが接続されるディレクトリのことです。

  3. /etc/vfstab ファイルを編集し、エントリを追加します。次のことを確認してください。

    1. 各フィールドを空白 (空白文字またはタブ) で区切ります。

    2. フィールドで値を指定しない場合はダッシュ (-) を入力します。

    3. 変更を保存します。

    /etc/vfstab フィールドのエントリの詳細は、表 18–3 を参照してください。


    注 –

    ルート (/) ファイルシステムは、ブートプロセスの過程でカーネルによって読み取り専用としてマウントされます。そのため、remount オプション (および、remount と一緒に使用できるオプション) だけが /etc/vfstab ファイルのルート (/) エントリでは有効です。



例 18–2 /etc/vfstab ファイルにエントリを追加する

次の例は、ディスクスライス /dev/dsk/c0t3d0s7 を UFS ファイルシステムとして、マウントポイント /files1 にマウントする方法を示しています。「device to fsck」として raw キャラクタ型デバイス /dev/rdsk/c0t3d0s7 を指定します。「fsck pass」の値が 2 なので、ファイルシステムは順不同で検査されます。


#device           device             mount    FS       fsck   mount    mount
#to mount         to fsck            point    type     pass   at boot  options
#
/dev/dsk/c0t3d0s7 /dev/rdsk/c0t3d0s7 /files1  ufs      2      yes       -

次の例は、システム pluto 上のディレクトリ /export/man を、NFS ファイルシステムとしてマウントポイント /usr/man にマウントする方法を示しています。ファイルシステムが NFS であるため、「device to fsck」や「fsck pass」は指定されません。この例では、「mount options」は ro (読み取り専用) と soft になっています。


#device           device             mount    FS       fsck   mount    mount
#to mount         to fsck            point    type     pass   at boot  options
pluto:/export/man   -                /usr/man nfs      -      yes       ro,soft

次の例は、ルート (/) ファイルシステムをループバックマウントポイント /tmp/newroot にマウントする方法を示しています。LOFS ファイルシステムをマウントするときは、LOFS ファイルシステム内に入るファイルシステムを先にマウントし、その後で LOFS をマウントします。


#device           device             mount    FS       fsck   mount    mount
#to mount         to fsck            point    type     pass   at boot  options
#
/                   -                /tmp/newroot lofs -      yes       -